見出し画像

社会人になってから出来た友達が一人もいない

学生を卒業して、社会人になってから3年が経とうとしている。
社会人になってから出来た友達が一人もいない。

大学を卒業して、新卒で入った会社を四か月で辞め、半年間無職をした後に、一年弱フリーターをしていた。今は正社員として一年半ほど勤続している。

3つの会社に所属していて多くの方と知り合った筈なのに、友達が一人も増えていない。

身の回りで聞く「会社の人とサウナ行ってさ…」「会社の人とスキー行ってさ…」類の話に「そうなん?めっちゃ良いじゃん!」と相槌を打ちながら内心『なんで??』と思っている。「貴重な休みなのに会社の人と過ごすのなんて意味が分からない」という意味では無い。純粋に、会社で出会った人とそこまでの関係性を築ける彼らをただ尊敬している。

社会人になってからの同期や先輩と、土日に遊びに行ったり、ご飯を食べに行く人って、どの程度いるのだろうか。会社の人とプライベートで遊ぶことってありますか?

自分のこれまでを振り返った時、同じ会社にずっと勤めていたわけではないから深い関係を作れなかったのはその通りだ。新卒で入った会社を直ぐに辞めたせいで同期はひとりもいない。

でも、もし同じ会社に三年間在籍していたとして、その中で友達と呼べるような間柄を構築することは出来たのだろうか。


友達の定義

自分が思う友達の定義として、「一緒に大笑いしたか」というのがある。

「どこからが友達?」というような話は、友達が自然に出来ていた学生の時には生まれなかった話題だ。友達なんて環境が勝手に作ってくれた。学生時代は何しても楽しい無敵バフがかかってんだから、一緒に大笑いするのは当たり前だ。共通の話題や何かしらのハプニングで爆笑が起きれば心の距離が近づく。

会社の人と一緒に大笑いすることって三年間で一度も無かった。どんだけ面白いことがあっても社会人キャラを降ろしてるからせいぜい「マジっすか笑」程度のリアクションで治まってしまう。

それに学生時代に大笑いした話題を今思い返してみると、下ネタとか自虐を初めとしたアンモラルな言動が多かった気がする。それらを社会人的な場や目上の人に披露する機会ってあまり無い。下品な言葉とか内輪のサンプリング以外で笑いを取りたいな~とは思うけれど、気付けばネットミームとか友達のネタを弄り倒してしまっている。そもそも仕事柄、社内の人と話す場面が少なく、今の会社では静かに慎ましく過ごしている。

最近、会社の先輩に「森林君はテンションが上がったりすることがあるの?」と言われた。「ありますよ。いつもは結構騒がしいですよ」と返事をしたら「想像付かないな~」と言われた。あの瞬間にめちゃくちゃテンションを上げて奇行に走ったら彼と友達になれたのかもしれない。友達ってどうやって作るんですか?


「どこからが友達か」という線引き

3年前くらいに何人かの友達と飲みに行った時に「森林って友達多いイメージあるんだけど、どこからが友達だと思う?」と聞かれたことがある。それに対して「それは俺が決めることでは無い」と答えた。

自分は得てして自身の話を多くする。それは「俺はここまで自分の話をオープンにします!なのであなたもオープンにしてくれ!」というアピールでもある。なので僕の話を聞いた人が「この人めっちゃオープンに話すから私も話そう」となるのか「こいつ自分のことしか話さんのなんやワレ」となるのかはその人次第だ。結果として同じだけの自己開示をしてくれた人と、今でも付き合いを続けている。だから友達と呼べるような関係の人が多い。

…という組み立てで話をしたのだが確率について口走るオタク君の如くすごく早口で話してしまった。その饒舌さに面食らったのか場が静まり返ったことを今でも覚えている。言い方が悪すぎたせいで「だから友達が多い」という文言も、「友達が少ない人」に対するマウンティングと捉えられた様子だった。

反論として「じゃあ他人の話なんてどうでもいいと思ってるってこと?」と言われてしまった。これは半分間違っていて、半分は合っている気がしている。友達かどうかは向こうが決めることと認識している訳だし。


友達を増やしたい訳では無いが

学生を卒業して、社会人になってから3年が経とうとしている。
社会人になってから出来た友達が一人もいない。

今でも友達と呼べる付き合いを続けている人は何人かいる。けれどそれは中学高校大学の中で知り合った友達で、社会人になってから知り合った人は只の一人もいない。

最近、学生の時から知っている友達の数人が、結婚や同棲を始めた。社会人になって3年が経ち、学生の時から成長した自信は付いているけれど、人生のマスを着実に進めている彼らを目にすると、心のどこかであの頃のまま成長していないような焦りもある。

その中の一つの原因が「社会人になってから出来た友達がいない」という事実だ。自分の社会性が皆無とは思わないが、社会性のパラメータがひどくささやかである自覚はある。友達を増やしたい訳では無い。けれどこのコンプレックスはずっと僅かに張り付いている。

先日、会社の後輩から「久しぶりに飲み行きましょう」と連絡が来た。彼をコンプレックスの解消に利用していいのか、という不要な後ろめたさを感じながらも、今度の休みにご飯に行く約束をした。次はこちらから、彼をサウナにでも誘ってみようと思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?