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木製のパズルやゲームの開発に熱中して Development Story of Wooden Puzzles & Games (第8話)

第8章 3種類のキューブパズル組み立て方法

 1、スライスキューブの考案

      先のキャビティキューブパズルに続き、[スライスキューブパズル]を紹介する。
   従来の箱詰めパズル(組み立てキューブパズル)は闇雲に積み上げると、初心者には取りつきにくい一面があった。
 そこで、まず各面(壁)を作った後、組み立てるキャビティキューブパズル(Cavity Cube Puzzle)を考案したが、さらに初心者でも取り組みやすいスライスキューブパズル(Slice Cube  Puzzle)の考案に至った。
 スライスキューブパズルとは平面型ポリキューブだけのすべて形状の異なるピースで組み立てるキューブを、まず、各段層にスライスした平面をジクソーパズルのように組み立てた後、積み上げてキューブとするパズルである。
 なお、従来のキューブパズルのように、ピースを縦方向にすることも含めて積み上げることも可能とした。このように、縦、横の段層を少なくとも一つのピースが横切る組み立てキューブをランダムキューブと呼ぶことにする。

 1)、5-C以下1-Cまでのすべて形状の異なるポリキューブからなる16個のピースをセレクトした。

   ①  すべてのピースを使って4x4x1ユニットの平板を4枚組み立てる(スライスキューブ)。

   ②  すべてのピースを使って4Xのランダムキューブを組み立てる(各断層はスライスできない)。
 (写真は省略する。)
   ③  任意のピースを使って3x3x1ユニットの平板を3枚組み立てて3Xスライスキューブを組み立てる。

  ④  直方体のピースを使わないで3Xのランダムキューブを組み立てる。
   (写真は省略する。)

 2)、6-C以下1-Cまでの形状の異なるポリキューブからなる42ピースをセレクトした。
 一見、難しそうだが、難しかったのはピースのセレクトで、苦労させられたが、スライスキューブを組み立てるのはそうでもない。
 このセレクションでランダムキューブも可能なので、その違いを想像してほしい。

   ①    すべてのピースを使って6x6x1ユニットの平板を6枚組み立てる。

   ②    すべてのピースを使って6Xランダムキューブを組み立てる。

2、3種類すべて(ゴールデントリオ)で組み立て可能なピースセレクション

 1)、スライス、キャビティ、ランダム3種類の組み立て方がそろったので、この3種類(ゴールデントリオと呼ぶ)とも組立て可能なセレクションを紹介する。
 3Xのセレクションは1-C 1個、2―C 1個、3-C 2個、4-C 2個 、5-C 2個の8個(27ユニット)。
 なお、3×3ユニットの大きさ以内のピースは4-Cが4個、5-Cが6個あるが、4-Cと5-Cの組合せで3×3×1のスライス板が3組できるので、そのうち2組を選ぶ。

(下段の3組から1組を外す。)

 2)、1―Cから5―Cまでの18ピース(74ユニット)を使って、4Xのゴールデントリオ(ランダム、スライス、キャビティ )を組み立てて下さい(余り10ユニット)。キャビティキューブは入れ子の2Xを含む。

(スライスキューブ)
(キャビティキューブ)
(ランダムキューブ)

 3)、2-Cから6-Cまで、3×3ユニットの大きさ以内のピースは20個あります。
 この中から合計(27+26+27)ユニットのスライス、キャビティ、ランダムキューブを組み立てる(キャビティの1-Cは除く)。

(ゴールデントリプルキューブ)

4、6方向カラーキューブパズル
 ピースの数が多くなると、ゴールデントリオのうち、ランダムキューブを組み立てる時の取り掛かりが難しくなる。
 そこで、先に紹介した「ダイス キューブ」のようにキューブ外面に特定のマークを付ければ、ユニーク(単一)解となるが、取り掛かりやすく解のヒントにもなる。
 1)、外表面着色
  まず、思いついたのは任意の面数に線又は色を付けることであった。

 2 )、6方向識別カラーキューブ
  着色の場合、各ピースの面の色を同じ方向の外面の色と合わせたら、外表面だけよりより少し複雑となるが各ピースがきれいになり、解のヒントになる。これは新しい発想である。

 3)、カラーマーク
  着色の代わりや着色と併用して、カラーマークにしてもよい。

 4)、Mori's Color Cube Puzzle
       これは[Rubick's Cube]ではない。[Mori's Color Cube Puzzle] である。  4Xキューブで、前項で紹介したゴールデントリオ(スライス、キャビティ、ランダム)キューブのデモ用モデルだが、ランダムキューブを6方向識別カラーピースにしている。

(ランダムキューブ)
(スライスキューブ)

 ランダムの方は解の数が多いので、キャビティの方を6方向識別カラーとしてもよい。

(キャビティキューブ)

 5)、5Xマルチカラーキューブパズル
  5-C以下1-Cまでの形状の異なるすべての平面型キューブと長辺が3ユニット以下の6-Cの27ピースをセレクトし、各ピースの6つの方向面に6種類のカラーを配した。
 【Multi Color Cube Puzzle(5X―-1)】

[5-C以下のすべてのポリキューブ(6-Cは省略)]

   ①    1-C以外のすべてのポリキューブピースを使って、3X(1ホール)と5X(3X相当ホール)キャビティキューブを同時に組み立てる。ヒントは各外面が同一のカラーとなることです。

   ②    カラーを無視し、すべてのピースを使って5Xランダムキューブを組み立てる(写真は省略)。
   ③    カラーを無視し、すべてのピースを使って5x5x1のスライスを5枚組み立てる)。

   ④    カラーを無視し、直線状の5-Cだけを除いたピースをすべて使って4Xキャビティキューブ(2X相当ホール)と4Xランダムキューブを同時に組み立てる。

  【 Multi Color Cube Puzzle (5X-―2)】
   6—Cの1個を取り替えたが、①、②、③、④ はクリアーした。
   下の写真は② 5Xランダムキューブである。

   ⑤  カラーを無視し、適当なピースを選んで3Xキューブを3セット同時に組み立てる。
 ランダムキューブ1セットとスライスキューブ2セットである。
 (ランダムキューブ3セットにもできる)。

   ⑥  カラー無視で任意のピースを選び、3Xと4Xのスライスキューブを組み立てる。

   ⑦  カラー無視で次の平面を埋める。
    12×10ユニット(5ユニット余る)と、11×11ユニット(4ユニット余る)。

(10×12ユニット)
(11×11ユニット)

  本章のスライスキューブなどは特許出願中で、公開している。
  特開2021-023629

     (第9話に続く)



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