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木製のパズルやゲームの開発に熱中して Development Story of Wooden Puzzles & Games (第8話)
第8章 3種類のキューブパズル組み立て方法
1、スライスキューブの考案
先のキャビティキューブパズルに続き、[スライスキューブパズル]を紹介する。
従来の箱詰めパズル(組み立てキューブパズル)は闇雲に積み上げると、初心者には取りつきにくい一面があった。
そこで、まず各面(壁)を作った後、組み立てるキャビティキューブパズル(Cavity Cube Puzzle)を考案したが、さらに初心者でも取り組みやすいスライスキューブパズル(Slice Cube Puzzle)の考案に至った。
スライスキューブパズルとは平面型ポリキューブだけのすべて形状の異なるピースで組み立てるキューブを、まず、各段層にスライスした平面をジクソーパズルのように組み立てた後、積み上げてキューブとするパズルである。
なお、従来のキューブパズルのように、ピースを縦方向にすることも含めて積み上げることも可能とした。このように、縦、横の段層を少なくとも一つのピースが横切る組み立てキューブをランダムキューブと呼ぶことにする。
1)、5-C以下1-Cまでのすべて形状の異なるポリキューブからなる16個のピースをセレクトした。
![](https://assets.st-note.com/img/1643204917247-ZWbeRto7XB.png)
① すべてのピースを使って4x4x1ユニットの平板を4枚組み立てる(スライスキューブ)。
![](https://assets.st-note.com/img/1643205012043-J5yFMUMcNf.png)
② すべてのピースを使って4Xのランダムキューブを組み立てる(各断層はスライスできない)。
(写真は省略する。)
③ 任意のピースを使って3x3x1ユニットの平板を3枚組み立てて3Xスライスキューブを組み立てる。
![](https://assets.st-note.com/img/1643205177448-6wKsjdMH7o.png)
④ 直方体のピースを使わないで3Xのランダムキューブを組み立てる。
(写真は省略する。)
2)、6-C以下1-Cまでの形状の異なるポリキューブからなる42ピースをセレクトした。
一見、難しそうだが、難しかったのはピースのセレクトで、苦労させられたが、スライスキューブを組み立てるのはそうでもない。
このセレクションでランダムキューブも可能なので、その違いを想像してほしい。
![](https://assets.st-note.com/img/1643205536778-iQ4Y4odFAu.png)
① すべてのピースを使って6x6x1ユニットの平板を6枚組み立てる。
![](https://assets.st-note.com/img/1643205637116-6VX4CBcM30.png)
② すべてのピースを使って6Xランダムキューブを組み立てる。
![](https://assets.st-note.com/img/1643205710069-NZuWlsiVB3.png)
2、3種類すべて(ゴールデントリオ)で組み立て可能なピースセレクション
1)、スライス、キャビティ、ランダム3種類の組み立て方がそろったので、この3種類(ゴールデントリオと呼ぶ)とも組立て可能なセレクションを紹介する。
3Xのセレクションは1-C 1個、2―C 1個、3-C 2個、4-C 2個 、5-C 2個の8個(27ユニット)。
なお、3×3ユニットの大きさ以内のピースは4-Cが4個、5-Cが6個あるが、4-Cと5-Cの組合せで3×3×1のスライス板が3組できるので、そのうち2組を選ぶ。
![](https://assets.st-note.com/img/1643206105480-5nRok9Lcgq.png)
2)、1―Cから5―Cまでの18ピース(74ユニット)を使って、4Xのゴールデントリオ(ランダム、スライス、キャビティ )を組み立てて下さい(余り10ユニット)。キャビティキューブは入れ子の2Xを含む。
![](https://assets.st-note.com/img/1643206456548-D9f6y7Ygg8.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1643206524044-nvCvYwm9Z7.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1643206573226-Te357ASAc8.png)
3)、2-Cから6-Cまで、3×3ユニットの大きさ以内のピースは20個あります。
この中から合計(27+26+27)ユニットのスライス、キャビティ、ランダムキューブを組み立てる(キャビティの1-Cは除く)。
![](https://assets.st-note.com/img/1643206805957-1TijAcXYve.png)
4、6方向カラーキューブパズル
ピースの数が多くなると、ゴールデントリオのうち、ランダムキューブを組み立てる時の取り掛かりが難しくなる。
そこで、先に紹介した「ダイス キューブ」のようにキューブ外面に特定のマークを付ければ、ユニーク(単一)解となるが、取り掛かりやすく解のヒントにもなる。
1)、外表面着色
まず、思いついたのは任意の面数に線又は色を付けることであった。
![](https://assets.st-note.com/img/1643207012020-pchWriBJv2.png)
2 )、6方向識別カラーキューブ
着色の場合、各ピースの面の色を同じ方向の外面の色と合わせたら、外表面だけよりより少し複雑となるが各ピースがきれいになり、解のヒントになる。これは新しい発想である。
![](https://assets.st-note.com/img/1643207271037-2E1Uu7tDDj.png)
3)、カラーマーク
着色の代わりや着色と併用して、カラーマークにしてもよい。
![](https://assets.st-note.com/img/1643207403192-7385LQTDoa.png)
4)、Mori's Color Cube Puzzle
これは[Rubick's Cube]ではない。[Mori's Color Cube Puzzle] である。 4Xキューブで、前項で紹介したゴールデントリオ(スライス、キャビティ、ランダム)キューブのデモ用モデルだが、ランダムキューブを6方向識別カラーピースにしている。
![](https://assets.st-note.com/img/1643207702504-RkDhYFqK6T.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1643207916965-zSWvVxUT5K.png)
ランダムの方は解の数が多いので、キャビティの方を6方向識別カラーとしてもよい。
![](https://assets.st-note.com/img/1643207833601-pMRRLJmCfa.png)
5)、5Xマルチカラーキューブパズル
5-C以下1-Cまでの形状の異なるすべての平面型キューブと長辺が3ユニット以下の6-Cの27ピースをセレクトし、各ピースの6つの方向面に6種類のカラーを配した。
【Multi Color Cube Puzzle(5X―-1)】
![](https://assets.st-note.com/img/1643208119365-VdqQTN6jX3.png)
① 1-C以外のすべてのポリキューブピースを使って、3X(1ホール)と5X(3X相当ホール)キャビティキューブを同時に組み立てる。ヒントは各外面が同一のカラーとなることです。
![](https://assets.st-note.com/img/1643208263029-FQw1D7LwB5.png)
② カラーを無視し、すべてのピースを使って5Xランダムキューブを組み立てる(写真は省略)。
③ カラーを無視し、すべてのピースを使って5x5x1のスライスを5枚組み立てる)。
![](https://assets.st-note.com/img/1643208365860-MRkwhcqjCn.png)
④ カラーを無視し、直線状の5-Cだけを除いたピースをすべて使って4Xキャビティキューブ(2X相当ホール)と4Xランダムキューブを同時に組み立てる。
![](https://assets.st-note.com/img/1643208543811-hE0MPrpeLP.png)
【 Multi Color Cube Puzzle (5X-―2)】
6—Cの1個を取り替えたが、①、②、③、④ はクリアーした。
下の写真は② 5Xランダムキューブである。
![](https://assets.st-note.com/img/1643208761273-sRcEKWUAH1.png)
⑤ カラーを無視し、適当なピースを選んで3Xキューブを3セット同時に組み立てる。
ランダムキューブ1セットとスライスキューブ2セットである。
(ランダムキューブ3セットにもできる)。
![](https://assets.st-note.com/img/1643208898277-x93hJCoyCH.png)
⑥ カラー無視で任意のピースを選び、3Xと4Xのスライスキューブを組み立てる。
![](https://assets.st-note.com/img/1643209004601-TgDIDoCzJC.png)
⑦ カラー無視で次の平面を埋める。
12×10ユニット(5ユニット余る)と、11×11ユニット(4ユニット余る)。
![](https://assets.st-note.com/img/1643209078500-L0hJDTvpCm.png)
![](https://assets.st-note.com/img/1643209115155-W7N11sETaM.png)
本章のスライスキューブなどは特許出願中で、公開している。
特開2021-023629
(第9話に続く)
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