おなじ言葉を話し、
おなじ歴史を学び、
おなじ様子をしている。
いつからだろう。
おなじはずなのに、言葉が通じなくなったのは。
いつからだろう。
おなじ言葉を持っていないのに、ことばが通じるようになったのは。
いろんな色を持つシャボン玉みたいな惑星が浮いている。
びょ~んびょん跳ねている。いいや、跳ねるのを嫌うジィっとしたやつもいる。
それは惑星のような丸くくっきりとした世界ではないかもしれない。
空気のようなもっと混じり合って温度みたいな存在かもしれない。
いつからか。
惑星の輪郭に気づき、自分を惑星に合わせていくようになったのは。
その惑星の言語をマスターし、様子も変えた。
いつからか。
その惑星の温度が妙にあつくなって住みづらくなった。
あつさを工夫してみようと頑張った。
いつのことか。
他の惑星行ってみたいと思った。
でも、罪悪感があった。
私を守ってくれたこの惑星に、
そして育ててくれた人に対して何だか悪いことをするような申し訳なさがあった。
いつのことか。
たくさんの惑星があるのに、
その惑星だけが世界だと思ってすがったのは。
言葉が通じなくなっていく
みんなが目を向けている方角が眩しくて見えづらく
ひとり暗い洞穴に逃げ込むような喉に塊がつまるような硬い孤独感
いつでも。
惑星まいごにたくさんあった。
ほかの惑星語で書かれた本も読み漁った。
いつでも。
片方の肩に鈍い孤独感を抱えつつ、
みたい世界を見て、そこに向かっているような感覚に身を投じてみること。
日々、たくさんの惑星が生まれては、はじける。
あの惑星は、どこにいっただろう。
雨がザザザと降る PAMPLONA, "CAFE IRUNA"にて.
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