が、ではなく、も、だったこと、、、

もう何年も前のことなのに、過ぎ去ったことと受け止めてはいるが、それを人に話すと、昨日のことのように思い出すことがある。

吹っ切れてないから浮かんでくるのでは?

と、誰かに言われて、自分に問いただす。

吹っ切れてないわけではないけど、ずっと引っかかってる。

忘れられない思い。。とはまた別なもの。


私の最初の夫は私の妹と浮気をした。

その時が初めてだったのか、たまたまその現場を見てしまったのか、、

今となっては、衝撃的なところしか覚えていない(解離性健忘のため)


最初の夫と私の妹は同じ部屋(私も一緒に)に寝ていた。

その当時は狭いアパートに住んでいた。長男がお腹にいたのだが里帰り出産は憚られて、実家の叔母に相談したら、叔母が年子の妹を寄越してくれたのだ。

その時はとても助かっていたが、それは、ある朝私が朝食を作っている時に起きた。


「朝ごはんできたよ」

と、襖をガッと開けた時。。。

その目の前で二人は唇を重ねていた。

衝撃的なシーンだった。

私は何が起きているのかわからず、身重の体でとりあえず家を飛び出した。

夫は追いかけてくれて、あれは間違いだったと、言ってくれる、、、

そんな期待も心密かにあったと思う。

案の定、夫は走って私のことを追いかけてきてくれた。

今となってはどんな話をしたのかは覚えていない。(多分いつからなの?とか、そういうことも追求したような気もしないでもない、、、)

最後に私は確認のために、夫に聞いた


「あなたは〜(妹の名前)が好きなの?」

と。


夫は言った。


「エマちゃん も 好きだよ」

と。

思考回路が停止して、そのあとどうやってうちに戻ったのか覚えていない。

そのあと妹が私の出産後に実家に戻っていくまでのことも、思い出せない。

あの時の寝室での二人の光景と、私を追いかけてきて言った

「も、好きだよ」

という言葉が今でも耳から離れない。


あの時、私がしっかりした女性だったなら、その発言を追求することも、場合によってはその場で二人のことを問いただすこともできただろうに。

そして。妹をその時に実家に返すことも。

夫は「エマちゃんが冷たかったからだ」といい。

妹は地元に残してきた彼氏と「寝ぼけて間違えた」と言い。

なんだかよくわからないまま、出産後しばらくまで、妹を家に置いていた。

そのあと二人は気まずくなったからなのか、示し合わせていたのかは定かではないが、お互いに二人きりの時には、妹は夫の悪口を言い、夫は妹の悪口のようなものを言っていた。


断片的な記憶ではあるが、まだ私の知らない見ず知らずの人となら、そのあとも「もうしない」と言う言葉を信じ、家族としてやっていけたのかもしれない。

でも私は妹と会うたびにあの日のことを今だに思い出してしまうのだ。

最初の夫と別れてからの、妹の夫への悪口は酷いものだったが、、、それよりも何よりも、、、過去のこととして、すっかり清算してしまっている妹が許せなかった。

そして、モテ自慢のように毎日自分の恋愛話をしてくるのが、嫌だった。

今妹とは距離を置いている。

生まれてきた過程での数奇な出来事は、それはそれとして処理しようにも、残された家族だから、繋がっていなければ、、、と無理矢理にも一年に一回妹と接触を試みていて、その反動でめちゃストレスを抱える私に限界がきたので、そうした。

私がいけないのか?

夫がいけないのか?

妹がいけないのか?

今更責任を追求したところでどうにもならないので、この件に関しては、妹と距離を取ることで、どうにか保っている。

虐待をしてきた親との距離もそうしている。

心を置けない友にも、「恋愛漫画の読みすぎの妄想」としか捉えられない、私の身に起こっていた事実。

そして、そんな私は今彼から距離を置かれている。。。


なんの因果なのだろうか。。と、ふと考えてみる。

最初の夫はこのあと息子が一歳にもならないうちに、今度は本格的な女遊びに目覚めて、私に離婚を言い渡し、私と息子は家を出された。

夫婦関係が悪化したのは、一旦は許したつもりでいた、あのことが原因だったことは否めない。

そして、決定打は「が」好き。ではなく、「も」好き。だったことにあると今でも思っている。

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