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君は飛田新地に行ったことはあるか?

関東に住んでいるとあまり馴染みのない地名かもしれません。
逆に知っているとなると、それ相応に人生経験を積んできたのかな?とも思います。ニヤリ。

東の吉原、西の飛田新地と言えば、なんとなくどんな場所か察しはつきますよね。
地名自体は知っていたものの、詳細についてはあまり認識していなかった。
大阪に出張した際に同僚から、眺めるだけでも行く価値はありますよ!と激しく勧められたんだけど、正直あまり興味がわかなかった。
彼曰く女の子はみんな若くて芸能人並みにかわいいんだそうな。
しかもお店はたくさんあるから、かならず自分の好みに合う子がいるはず!
と遠くを見る目で熱く語ってくれるので、きっとかわいい子がいるんだろうなぁとは思った。
まぁ仕事のできる信頼のおける奴だったからってのもあるが。

それでも、あまり食指が動かなかったのには訳がある。

飛田新地はいわゆる「ちょんの間」なんである。
わからない人はググッください。
もう数十年前になるんだけど、当時の取引先の社長に、半ば強引に横浜黄金町に連れて行かれた事がある。
こんなこと書くと「嘘つけ!」とか言われそうだけど、カラダの触れ合いもさることながら、心のふれあい重視タイプなので、なんだかすごく虚しかった記憶だけが残っている。
若くてキレイな子だったような気はするんだけど、よく覚えてません。

「どうでした?良かったでしょう?僕ね、好きなんですよ、こういうの」と目を輝かせて聞いてくるので、「そうですねぇ」と話を合せるのに苦心した。
たぶんこちらの気分を察したのか、それ以来誘われることも、行くこともなかったんだけど、2005年の神奈川浄化作戦で一掃されちゃったので、もう行きたくても行けません。

さて、話を飛田新地に戻しますと、ある時ふと、そういえば飛田新地って実際はどこらへんにあるんだろう?と気になりGoogleマップで調べてみた。
勝手に大阪の西の方と思ってたんだけど、天王寺の近くと判明。
以前新世界までは行った事があったので、目と鼻の先までは行ってたんですね。

あれ、ここって西成?
あいりん地区もすぐそばじゃん。
やべー街じゃん!
とビビる。
山谷もそうだけど、なぜかドヤ街は色街とセットなんですね。

て事は売ってるんでしょうか?

ストリートビューで街並みを見てみるとちょっと衝撃的でした。
令和のこの時代に、まだこんな街並みが残ってたんだ!

提灯の灯りが灯っているところがそれぞれ料亭です。突き当たりの壁の向こう側は別世界

俄然興味が湧いてしまい色々調べてみると、大正時代の遊郭の名残やら、昔ながらの作法やゲン担ぎが残っていたりと、大阪の懐の深さと文化の豊かさに感心しきりです。
とは言え街並みだけならストリートビューでも良いしなぁとウダウダしてたんですが、最近ある人が「鯛よし百番」さんの店内写真をあげていて、これは撮りたいと思い、ようやく重い腰を上げるにいたりました。
鯛よし百番」さんは昔の遊郭をそのままの形で、今は料亭として食事をふるまってくれます。
店内は当時のまま残されていて、往時の雰囲気が感じ取れます。
お店のレポートを見るに、写真を撮りたい旨伝えると店員さんが案内してくれるようだったり、過去には撮影会なんかも開催されているようで、写真撮影には好意的な様子。

休みも取って往復の足やらなんやら諸々準備万端。
ところがだ。
予約必須の店なので前日に電話すると、まさかの2名様以上の縛りが!

どうする?俺

正直「鯛よし百番」さんをメインに据えていたので気分は萎えました。
とは言え、あの街並みを歩いてみたい気持ちもあり、同僚が言う通り「芸能人並み」な女の子が本当に勢ぞろいなのか興味もあるにはあった。
ところで、イマイチ食指が動かなかった理由のひとつに「芸能人並み」との評価基準が何となくぴんと来なかった事もあります。
飛田新地を紹介するブログなんかでも同じような記載があります。
「芸能人並み」ってどんなん?

ネットサーフィン(死語?)をしていたら、飛田新地を働く側の視点で描いたnoteに出会いました。
・さくらこ@飛田新地 
「飛田新地に体験入店に行った私の話①」

めっちゃ面白いので全部の記事がおススメなんですが、その中で「S級美女たちがニコニコ手を振る」的な記述があり、なんかすーっと腹落ちしてしまい、これは見てみたいぞ!と思ったのでした。

さて当日
天王寺駅から徒歩で向かう事にしました。
天王寺界隈はあべのハルカスはそびえたち、ビジネスやショッピング、近隣にはマンションが立ち並びニュータウンな構えです。
「天王寺に住みたいなー」とヤバTも歌ってます。
なんかこれから向かう先とのギャップに戸惑いながらも歩を進める。

近代的な外観

金塚南北線から金塚西一号線へ。
相変わらず両脇には上品な街並みが続きます。

と、いきなり「新開筋商店街」のアーケードが出現する。
それっぽくなってきました。ワクワク

しかし極端なモダンとレトロが隣接している街は珍しですよね。
本当に大阪の懐の深さを感じます。

事前に収集した情報に飛田新地を効率よく回るルートマップなるものがあったので、それに従う事にしました。

まずは「鯛よし百番」へ。

時間帯としてはお昼過ぎだったので、開いているお店は少ないので、寄り道しないですみます(笑)
とは言え何件かオープンしているお店もあり、さっそくおばちゃんの洗礼を浴びます。
「お兄ちゃん、寄ってってー、この子新しい子やで!」
初めて来たので新しいも何も無いのですが、ベテラン感が漂ってたんだろうな、俺。

恥ずかしくてまともに見れないのですが、チラッと確認したところ、確かにS級美女でした。
胸元の開いたワンピースからのぞく胸の谷間。
ニコニコと笑顔で手を振ってくれます。
仕事とはいえ俺なんかにもウエルカムな感じが素直にうれしい。
お店の場所と名前をチェック!←

ちなみに飛田新地は撮影、特に盗撮にはめっちゃ厳しいのでスマホとか持ち出さない方が良いとの事。
プライバシー保護のためには仕方ないですよね。
その場でメモれないので忘れないように頭の中で復唱です(笑)

鯛よし百番は大正時代の風情そのままに圧巻でした。
国の登録有形文化財ってのも納得です。
あぁ、店内も見たかったなぁ。

しばしバシバシ撮影してからいよいよ飛田新地クエストに出発!
「メイン通り」を端から端まで歩き、折り返して「青春通り」を端まで歩く。
「山下筋」を南下して「中山下筋」を折り返す。
これで一通りは見れる算段です。

街を歩いているひともまばらで、「人おらんなー」なんておばちゃん達の会話も聞こえてくる。
ぽかぽか陽気の天気のいい秋の昼下がり。
お店のおばちゃんたちもちょっとのんびりムード?
最初はドキドキだった店覗きも、こちらもにっこり会釈で返せるくらいは余裕がでてきた。
なんだか楽しい。

平日の昼間という事もあり、開いているお店は3割くらいだろうか?
その中でもおばちゃんしかいない、つまりは接客中のお店もちらほらあるので、たぶん飛田新地のポテンシャルの1割も体感していないのかもしれません。
それでも心のチェックリストには数名がリストアップされています。
場所も店名もうろ覚えだけども(泣)
お弁当をほおばるタイミングで目が合ってしまい、照れくさそうに笑った制服姿のショートカットのあの子
最近引退した元アイドルの某S級A〇女優にそっくりなあの子
ミニのナース服からのぞく美脚と胸元で悩殺してくるあの子
他にも競泳水着を着たスタイル抜群の子や、ビキニでめっちゃ明るく手招きをしてきた子とか。
きっと夜はすごい事になってんだろうな!

いやはや、さてどうしたものか。
それぞれ魅力的で決められないよなぁ。
逆に言えば決め手に欠けるって事でもあるんだよね。
さすがにどのサイトを見ても階段を上がった先の部屋の画像はないので、どんな感じなのか見てみたいとは思ったんだけど、なんとなく想像はできる。
安い金額でもないので無理して上がる事もない。
若くもないからS級美女を目の当たりにしてもそれほどムラムラもしないんですよ。トホホ
このまま通天閣の写真でも撮りに行こうかな?
すまん、ここまで読んでくれた読者のみんな(なぜ謝る?)

と、諦めかけたその時!(CMまたがないよ)

頭に大きな赤いリボンをつけて、黒のダボっとしたワンピース
ホウキに乗って荷物を届けてくれそうないでたちの、 目のクリっとした黒髪ショートで小柄な子が、目が合った瞬間ニコッとしてくれた。
圧倒的な美少女感と場違いなほどのコスチュームセレクト!

気が付いた時には敷居をまたいでました(照)
人のよさそうなおばちゃんが歓迎してくれて、魔女見習いもニコニコ案内してくれる。
赤いじゅうたんを敷き詰めたちょっと急な階段を促されるままに2階に上がる。
2番の番号のついた部屋を案内されたってことは、少なくとも部屋は2つ以上あるって事だね。
襖を開けると6畳くらいの和室です。
行燈のあかりだけなので部屋の中は薄暗い。
入ってすぐのところに四角いちゃぶ台があり、向かい合わせでふたつの座布団。
部屋の隅にはせんべい布団が敷いてある。

飛田新地の「料亭」では、どこのお店も時間と料金は統一で、お茶菓子を運んできてくれた仲居さんとあっという間に恋に落ちて自由恋愛をするという立て付けです。
お茶菓子を運んできてくれた魔女見習いさんに、いかにもじゃないいでたちに惹かれた旨を話したところ、「でも私、名前はメイなんですけどね」といたずらっ子のように笑った。

恋に落ちた瞬間です。

また行きたいなぁ(遠い目)

AIで作ってみたけどちょっと違うなぁ。でも美少女感はこんな感じ


創るのが好きな妄想系中年。写真、旅、映画