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【1億ドルの赤字で爆死!】映画「X-MEN: ダーク・フェニックス(シリーズ最終章)」の興行収入は、何故X-MENシリーズ最低記録にまで落ち込んでしまったのか?!


#映画 #XMEN #興行収入 #ブライアン・シンガー

映画「X-MEN: ダーク・フェニックス」の興行収入は、X-MENシリーズ最低にまで落ち込んでしまいました。

それは何故だったのか?

公式サイトはこちら。

映画『X-MEN: ダーク・フェニックス』公式サイト| 20世紀フォックス ホーム エンターテイメント

予告編はこちら。

『X-MEN:ダーク・フェニックス』予告編

噂によると約1億〜1億2000万ドルの赤字らしいです。

日本では初期3部作の興行成績が良く、世界では「X-MEN: フューチャー&パスト」が人気のピークです。

改めて作品を振り返ってみると、作品のクオリティに人気がほぼ比例していて、うなづけるような気がします。

それではその理由を解説していきましょう。

1.キャストの劣化(パトリック・スチュワート、イアン・マッケラン、ヒュー・ジャックマンの不在)

初期3部作では、

・パトリック・スチュワート扮するプロフェッサーX
・イアン・マッケラン扮するマグニートー
・ヒュー・ジャックマン扮するウルヴァリン

が作品全体の核となって、物語をダイナミックに展開する推進力となっていました。

しかしベテランで演技力のある彼らが引退し、世代交代が進むのはいいですが、彼らの抜けた穴を埋めるだけの活躍はできず、「X-MEN: アポカリプス」→「X-MEN: ダーク・フェニックス」と徐々に失速していったものと思われます。

2.脚本のつまらなさ

脚本がX-MEN史上最低の出来。

これは脚本を書いたサイモン・キンバーグに責任があるものと思われます。

過去作はサスペンス映画的要素をふんだんに盛り込んだ、実に見ごたえのあるものになっていましたが、今回はそれもなし。

変な宇宙人は出てきます。

しかしそれがちっとも強そうじゃない。

いかにも地球をのっとられそうだ、みたいな感じもなくただ不気味なだけです。

ジーンの人物的掘り下げも少ないです。

ただこれはもともとX-MENシリーズは人物的掘り下げは少なく、SFとサスペンス映画的要素と各々のキャラクターの交錯劇を絡めて物語が成り立っていたわけで、今回の一辺倒過ぎるストーリーではその埋め合わせが全く為されていないままエンディングを迎えてしまいました。

「X-MEN: フューチャー&パスト」のラストでは明るい希望が見えていたはずなのに、この終わり方はなんなのでしょう。

3.X-MENシリーズの主要作品のほとんどを監督したブライアン・シンガーの不在

X-MENシリーズを傑作足らしめていたのは、やはり監督であるブライアン・シンガーの存在が大きく、「X-MEN: アポカリプス」と比べても別の何かになってしまったようです。

まるで過去のX-MENシリーズを模倣した何か別のものになってしまったような...

いなくなって初めてわかるブライアン・シンガーの偉大さといったところでしょうか。

「ボヘミアン・ラプソディ」の撮影中には性的虐待疑惑が問題になったようです。

今後のブライアン・シンガーの活躍はもう見られないのでしょうか。

偉大な才能であるだけに残念です。

4.「X-MEN: アポカリプス」での伏線が回収されていない

「X-MEN: アポカリプス」のポスト・クレジットシーンでは、エセックス社という組織がアルカリ湖の研究施設に入り込み、ウェポンXの研究データを強奪するシーンがあります。

おそらくここでウルヴァリンの長年の宿敵であったストライカーは殺され、更なる新しい強敵が出現する...

それがエセックス社。

そのような伏線であったと考えられます。

今回その伏線がまったく回収されていません。

ブライアン・シンガーは次作のストーリーとして既に頭に思い描いていたものがあったに違いありません。

しかし監督が変わってしまい、それまでの伏線はまるでなかったかのようになってしまいました。

5.終わりに

ということで今回はあえて「X-MEN: ダーク・フェニックス」を私からはおすすめしないことにします。

見るなら他のX-MENシリーズを一通り見てから、それでもこの映画を見たければ見ればよく、真っ先に見るべき映画ではありません。

最初にこの映画からみたらがっかりする人も多いと思います。

シリーズ最終章であるにもかかわらず有終の美を飾れなかったことは残念です。

「X-MEN:フューチャー&パスト」で終わりにしとけば、人気がピークのままで終われて良かったかもしれませんが。

その後のX-MENシリーズは、ずるずるとつまらないシリーズに成り下がっていきました。

ウルヴァリンの影が薄くなった時点でもう駄目でした。

作品を揺り動かすダイナミズムというものは、もう出てこなくなってしまうのです。

微妙な数々の要素が、実に絶妙なバランスを伴って成り立っている映画の世界。

その奥深さ。

そのバランスがいったん崩れてしまうと、もう過去のような輝きは取り戻せない。

そんな気がします。

今後X-MENもMCUに合流する予定のようですが、MCUもX-MENシリーズの末路のようにならないことをひたすら祈るばかりです。


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