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作品は、赤ん坊と似ている。

作品は、赤ん坊と似ている。赤ん坊は無垢に産まれてくる。赤ん坊は目的を知らない。ただそこにいるだけだ。盲目的であるとも言える。必死に母乳を求め、泣き、ひたすら眠る。そこには確かな充実がある。過去を振り返るということがない。昨日も明日もなく、ただおぼろげな記憶があるだけだ。その記憶は幸福であり、不安でもあるだろう。すべては曖昧に溶けあって、それでいて極めてはっきりしている。
作品をつくる日々を送ると、明日もやっていこう、と自然と思える。そう考えるともなしに。ただ日が昇るように。波のうち寄せるように。


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