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[不定期連載] 半導体おじさんの独り言 ~ 第1話 ~

Morgenrotで最年長のYです。
私は還暦をはるか昔に過ぎてかなりの歳になりましたが、若い人たちと(単なる比較の問題です、会社の平均年齢は高い方だと思います)一緒に働くのは非常に楽しいし、この歳になっても先端半導体に関われるのはとても幸運だと思っています。半導体は技術の日進月歩がとんでもなく速く、常に新しいアイディアに溢れています。私自身はエンジニアではないですが、ひょんなことからシリコンバレーの半導体会社に就職して、あっという間に40年の時間が過ぎてしまったというのが実感です。

Morgenrotは半導体を作る会社ではないですが、先端半導体の性能をいかに効率的に利用して社会貢献するかをミッションとしています。
半導体と言えば微細加工技術の凄さです。
最近よく耳にする“7ナノ”とか“5ナノ”とか言っているアレです。
私は以前の会社で広報の仕事をしていた時、その微細加工技術の凄さをどうやって一般の人に理解してもらおうかと頭を悩ましていました。そこで、米国本社のエンジニアがちょっとした計算をしてくれて、当時の最先端微細加工技術(130ナノメーター)の例え話を考えてくれました。それによるとこの技術は、「昆虫採集に使うピンヘッドくらいの面積にニューヨーク市の市街地図をそっくり印刷するくらいの技術」、ということでした。現在Morgenrotが扱っている先端半導体は5ナノメーターの先端レベルなので、その微細加工は想像もできないくらいの凄さなのです。

現在のCPUやGPUはとんでもない数のトランジスタ素子を集積しています。そのトランジスタの塊である半導体デバイスが消費する電力は年々増加の一途をたどっています。これは物理の性質上どうしてもぶち当たる問題です。しかし、多くのエンジニアの試行錯誤の結果トランジスタの構造は、TTL➞ECL➞Bipolar➞NMOS➞CMOSと発展し、消費電力を抑えながら総合性能を級数的に上げる努力を続けてきました。ある技術番組で「最初のTTLゲートの消費電力は50mWもあった。もし微細加工技術の発展による消費電力の低減がなく、トランジスタの増加とともに消費電力がそのまま上昇していたならば、現在のマルチコアCPUを実装するスマートフォン一個の駆動には原発一基分の電力が必要になっていただろう」というエンジニアの話を聞いたことがあります。凄い話でしょう?

さて、Morgenrotは生成AIの普及で多くの企業がCPU/GPUという先端半導体を駆動させる現在の状況で、先端半導体が持っている高いパフォーマンスを無駄なく、コスト効率よく各タスクに振り分けるためのソフトウェアプラットフォームを提供しています。私達の取り組みは、トータルコストと環境負荷の低減に大いに役に立つと信じています。是非、弊社の「M:Arthur」や「Cloud Bouque」を始めとする優れた製品群をチェックしてみてください。

▼M:Arthur ~HPCのワークロード管理をかんたんに~

▼Cloud Bouquet ~GPUを安価に使えます~

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