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FIP闘病記~初期治療編

1日目~4日目 静脈投与

FIPの治療法も様々あるかとは思いますが、初期治療として使われたのは”R"でした。
これの利点というのが、点滴静注薬だという事です。
FIPの症状として嘔吐や下痢、食欲不振が挙げられるように胃腸が弱っている場合が多く、経口薬の場合うまく吸収出来ない事もままあります。
その点”R"は静脈より直接体内へ投与出来るのが大きかったです。

うちの子の場合ですが、治療開始したその日の夜に食欲が戻り始めました。
たった15gですが自分からドライフードを食べてくれたのは驚きでした。
治療前はドライフードの匂いを嗅ぐことすらしなかった子が!
発熱も治療開始2日目にして39.8℃→38.5℃と解熱。
夜間に置き餌を食べたり、ブラッシングされればゴロゴロ言ったり。
驚くほどの効果でした。

入院中もゴロゴロにゃん

難点としてはただ一点。
家庭では静脈投与が出来ないので通院が必須。
そしてうちの場合。遠方の病院だった為、入院となった事だけでした。

5日目~10日目 皮下注射

大らかな子で入院も平気。
とは言え、やはり家ではないのでストレスはかかります。
先生や看護士さんにはゴロゴロ言ったり、おなか出して撫でてアピールをしてみたりと人は好きだったのですが。どうも他の猫さんがダメなようで……。
3泊4日の入院生活を終えて帰宅する事となりました。

静脈投与よりも落ちるものの、一定の効果はあるという事でここから皮下注射へと切り替わりました。
正直、治療期間で一番大変だったのはここでした。
先代の猫の時も家で皮下注射をしていたので割と自信があったのですが、今回は量が、量が違った……。

点滴セット

どうもこの”R"というお薬。
注射すると大変痛いらしく。その痛みを和らげるの為事前に生理食塩水を入れ、それから注射だと多少緩和されるとの事。
というわけでシリンジを2本用意し、1本目には薬液。2本目には生食を。
生食→薬液→生食とシリンジを切り替えるため、翼状針にカテーテルも準備。
初日はまだ本猫も初めてでどんなものかわかっていない&本調子ではないので抵抗も薄かったのですが、日を重ねる毎に大暴れ!
タオルで背中だけ残し、頭も足もまとめて包んでるのにビチビチと獲れたての魚のごとく跳ねるのです。
注射のスピードが速いと痛いと聞くのでゆっくり入れたい。でも時間がかかると抵抗が激しくなる……。
保定係と注射係と二人がかりでやっても大変でした。
記録の為の写真や動画を撮ろうと考えていましたが、そんな余裕は全くありませんでした。

でも、その甲斐あってか目を見張るほどのスピードで回復して行きました。

退院日の夜間にはもう一人でおもちゃを引きずり回し。
6日目には猫じゃらしで大興奮。
8日目には処方されていた食欲増進剤を使う事なく、朝からごはんをおねだりするように!

本当に、魔法のようでした。


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