ラカンの精神分析学と仏教
ジャック・ラカンはフロイト以降で最も重要な精神分析家であり、言語学的、構造主義的な観点からフロイトの理論を解釈し、深化させた人物と言われています。
また、彼は、思想界、哲学界にも大きな影響を与えています。
ラカンの精神分析学には、禅や仏教と共通点があると指摘されることがあります。
実際、ラカン自身が、サンタンヌ病院で始めた有名な「セミネール」の第1回開講の挨拶の中で禅の教説を引用しました。
また、彼は、初来日した講演で、仏教の本質について触れ、観音が「対象a」(ラカンの精