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日本古代史(九州王朝説を中心に)

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自分が書いたブログから転載、編集した文章です。
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#万葉集

九州王朝論の20の主な主張

「九州王朝論の比較」に書いた文章を転載します。 九州王朝論は、論者によって様々な違いがありますが、このページでは、九州王朝論に独自な、20の主な主張を紹介します。 大まかに言えば、白村江の敗戦まで、あるいは、大宝律令による律令国家としての日本国が始まる以前においては、倭国を代表する王朝は九州にあったとするのが、九州王朝論です。 九州王朝論の主な論者には、「筑紫一元論」の古田武彦、古賀達也、大下隆司、「筑豊二元論」の福永晋三、兼川晋、室伏志畔、「筑肥二元論」の佃収、「筑奈

消された九州王朝の万葉集

「九州王朝論の比較」に書いた文章を転載します。 古田武彦は、現存する「万葉集」には不審点があり、もともとは九州王朝が作った「倭国万葉集」をもとに作られたのではないかという説を提唱しています。 以下、古田の説を簡潔に紹介します。 参考 *「人麿の運命」(古田武彦) *「盗まれた神話」(古田武彦) (「古代史の十字路 万葉批判」は未読です。) 万葉集の不審点 古田武彦は、現存の「万葉集」には、以下のような不審点があると言います。 ・冒頭が「雑歌」の一句で始まっている