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愛人や異母兄弟、離婚歴4回以上の男たちに囲まれた私のその後。

私の男性観

私の育った環境はタイトルのとおりである。
もしご興味のある方は、過去の投稿をお読みください。

私の父と母は水面下ではそれなりに愛し合っていたようだが、表面上は会話がなく、経済力だけで繋がっていた仮面夫婦。挙げ句、愛人と隠し子の存在判明。
父方の祖父と叔父も、不倫や愛人を囲うことは男の勲章かのごとく生き、結婚は4回以上繰り返し、子供もたくさん作った。
母方の祖父も同じく、女遊びとおしゃれに財産を突っ込み、家業を倒産。
祖母は、そんな祖父と別れた後、人生のパートナー(女性)と山奥で幸せに暮らしていた。
これらが、複雑なパターンの人々。

一方、
母の姉は、ギャンブルが辞められず借金取りに追われるような男性と結婚していたが、夫婦仲は良好で最期まで支え合っていた。
父の妹は、自身の父のような好色家とは正反対の、誠実で実直な穏やかで気の優しい男性と結婚した。
言わずもがな、この2組の夫婦が私の理想のカップルである。

こんな感じで昭和から平成の時代を育った私の男性観は、

「経済力のある男はもれなく女と遊ぶ。」

お金があれば生涯現役

この世の中、お金がなくては生きていけない。
しかし、なるべく働かずに楽して余裕のある生活を送りたい。
となると、女なら金を持っている男にくっつけばいい、と考えるわけだ。美貌や若さを武器に。
私の祖父は、最後の結婚はおそらく60代後半で、30歳ほど若い妻を手に入れ、80代で中学生の娘を残しこの世を去った。
女でも経済力があれば同じことができる。
お金で自分の性欲や支配欲、自己顕示欲を満たし、孤独を解消し、子孫繁栄でもって社会に貢献する。
そんな人間の欲にまみれた関係性を、私はもちろんばっかじゃないのと軽蔑していた。
私は男を信じない。結婚にも彼氏をつくることにも興味がない。自分も父や叔父、祖父と同じようにたくさんの男と遊ぶんだ、と決め、そのように行動していた。
誰にも文句は言わせなかった。

西麻布に通う週末

ま、そう強がってはいても、大恋愛もした。場所はNY、相手はコロンビア人。当時のいろいろをmixiに綴っていたものだが、ログインできなくなってしまい読めないでいる。残念。
南米の男の情愛の深さ、私の裏切り、「二兎を追うものは一兎をも得ず」、元さやに戻るも私の帰国により終了。
あっさり2行にまとまってしまったが、スパニッシュハーレムからコロンビアやキューバ、東京、京都を舞台に、嫉妬にまみれた人間関係や泥々とした駆け引きなど
あの頃にしかできなかった大切な思い出達も、あらためて書きたいと思う。

帰国後は、NYで覚えた恋愛をカジュアルに楽しむべく、西麻布や六本木に通った。
時代は2006年から2009年ごろ。女性は入場無料というクラブやバーも多く、私は親友たちと連れ立っては狩りを楽しんでいた。
暗いダンスホールにうごめく男女の中から、自分のレーダーに反応するターゲットを見つける。じっと視線を送り、駆け引きが始まる。
気持ちの悪い日本人のオヤジからは酒だけ買わせ、女を下に見ている人種の男たちにはきっぱりと背を向ける。
私は自分の好きなタイプの男だけに集中する。
色黒で体格が良く、セクシーな男。
金曜日か土曜日はそのような狩り活動のもと、後腐れのない情愛を楽しみ、日曜日は愛犬とカフェで静かにアイスティーを飲んだり、父のゴルフ場に連れて行かれ、ボールを探しまくっては会社の皆さんに遅れないように走り回っていた。

そろそろ飽きるよね

大音量のちょっと古いアメリカのヒットソングで踊り狂いながら、中身のない週末を繰り返しつつ、「私はこんなことを30過ぎても続けるのかな・・」と周りが年下ばかりになっていることに気づき、ふと考えるのだった。
「楽しければいいじゃん」と「これって虚しくない?」という思いの間で生きていた。
私は、いろんな事を深く考えるのもの好きだったので、軽い出会いの中でも、少しでも私が考えていることを共有できる男とは、なんとなく関係が続いていたりした。
そんなある土曜日の夜、今日はどんな人と出会えるかなぁと行きつけのクラブに入ってみると、スペイン人の知り合いがいた。6人ぐらいの男性グループで来ていた。私は女友達3人といた。挨拶し、皆それぞれ会話を始めた。
若い男が好きな私は、その中でも最年少に見えた子に、Hola!と話しかけ、スペイン系のカトリック校で習い、NYで南米人達から耳で覚えたスペイン語のかけらを繋ぎ合わせて自己紹介から、相手に質問を始めた。
まさかこの子と結婚することになるなんて、この時は知る由もなかった。

父や親戚の不貞行為を見ていたし、大恋愛をしたコロンビア人も嘘つきで女ったらしだったから、男なんてみんな裏切り浮気する、と決めつけて生きていた私の人生に、スペインの年下の彼は新しい風を吹き込んだ。
相当歪んでいた私の認知回路により、一筋縄ではいかない恋愛ではあったが、彼の誠実さと優しさによって私は生まれ変わった。
読んで下すっているあなたを恥ずかしい気持ちにさせてすみません、書いてる私も恥ずかしいです。
が、文字通り本当に生まれ変わったのだ。
彼は心理カウンセラーかのように、するすると私のそれまでの鬱々としたトラウマを溶かし、こんがらがっていた脳内回路を少しずつほどいてくれた。

「諦め」と「強がり」と「その場限りの」恋愛活動に終止符を打ち、私はその後の人生を彼と歩むことに決めた。


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