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決めることで現状が動き出す

出版社でライター募集してるんだけど、やる?

そう声をかけてくれたのは、もうすぐ知り合って3年になる、大好きな友人だった。

シングルマザーになり、去年までやっていた専属のライターをやめた私は、恥ずかしながら安心して生活できるだけの収入を得られていなかった。

将来に不安はあった。
将来どころか、現状も不安な状態。

そんな時に友人が声をかけてくれたのだった。

正直躊躇わなかったわけじゃない。
不安はあったし、出版社でライターをする、なんていうなんだか壮大な仕事を私がやれるのだろうか、という不安が心を大きく揺さぶった。

今より安定して仕事ができる、という希望に手を伸ばしながら、自分の自己管理能力や、自分自身のスキル、そもそも自分に対する評価の低さに躊躇っていた。

特別スピリチュアルが好き、というわけではない私だが、占いや風水、自分にとってハッピーな情報は受け止め、実行するようにしている。

この話が来た時、私は「神様がやれと言っているんだ」と感じた。
きっと神様が、今の私に必要なものを届けてくれているんだ、と思って、躊躇っている自分がいるのを知りながら「やる」と返事をした。

そこからは、トントンと話が進み、私は今出版社でライターとしてお仕事をさせていただいている。


実は私はライターの傍に、もう一つ仕事をしている。
こちらは、ライターが落ち着くまで一旦置いておこう、とお休みしていたお仕事だ。
基本的にあまり外交的ではなく、引きこもり気質の私は、営業がとてつもなく苦手で苦痛だった。
さらに、上司からの圧がとにかくしんどくて、お前は間違っている!と頭ごなしに言われているような気がして、おやすみしていた。
精神的に疲労困憊していたので、もうしばらくはいいや。と諦めていたのだ。

しかし、現状を打破したい!と決め、神様の声に従って仕事をし始めてから、そっちの仕事も突如変化が出てきた。

私に強烈な圧をかけてきていた上司から突然の着信。
恐る恐る電話に出ると、
「最近どう?」とあっけらかんとしている。

まあ普通に……と答えると

「前はごめんね。私が自分のことしか考えてなかったって気づいた。
本当にごめん。
これからは頼れる上司!と思ってもらえるように、私自身が精進するし一緒に仕事がしたい。」

と謝罪と戻ってきてほしい、と言われた。

戸惑いがなかったわけではない。
いや、正直にいうと戸惑いしかなかった。

ライターの仕事もあるし、この仕事をやることはできるのかな……とまた自分に対する自信のなさが私を揺さぶった。

それでも、頑固な上司がわざわざ電話でごめん、と謝ってきてくれて、また一緒に、と誘ってくれている事実は事実。
私は無理しない範囲で復活することにした。


それから数ヶ月、売り上げも上がるようになってきた。
上司とは違う、一緒に仕事ができる仲間もできた。
営業の仕事で決めていた目標も、回りの人の協力があって、やっと手の届きそうなところまできた。


これまで何かを「決める」ことに怯えてばかりいた私は、ずっと同じところに居続けるだけで、不安を感じながらも、その不安を感じていることに安心していたのかもしれない。

変化をするのが怖くて、動けなくなっていたんだと思う。

と、言いながら、今も現状を打破するのが怖い、と思う自分もまだいる。

それでも、私は、叶えたい夢がたくさんあるから、怖がってばかりいるのはやめて、少しずつでも変化を受け入れて、決意・決断して、現状とオサラバするのだ。

これまでは、周りの人間と比較して、私はだめだ、と落ち込んでばかりいた。
それもやめて、少しでも自分を受け入れて、明るくハッピーに生きていきたい。

私には私にしかない出逢いや、縁がある。


だから私は決めた。

ライターもやるし営業もやる。

「今」は「今」でしかない。

現状を動かすのも止めるのも私だから、決めることで今を動かす。

せっかく動き出した今を無駄にしないと決めたんだ。

私はいつまでも「今」に固執して、「過去」に生きるのではなく、動き続けている「確実な今」を暮らしていく。



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