人とはちょっと違う通勤バッグを探して
バケットバッグというのか、巾着バッグというのか知らないが、とにかく私はコロンとしながらも自立するこの形のバッグが大好きだ。特に社会人になってからの私の通勤バッグはほぼこれ、と言っても過言ではない。
事の発端は、会社に持っていける大きさのバッグがない!ということだった。私は極小バッグ主義である。極小バッグ主義とは、「バッグは小さければ小さいほど良い」という思想をいう。今私がそう決めた。
小さいバッグばかり好むせいで、A4サイズの書類やパソコンが入るバッグをほとんど持っていなかった。大学時代に使っていたものもあったが、合皮で長持ちしないものや、ビビッドピンクで会社に持っていくにはちょっと…みたいなものばかり。しかしどうにも私は、無地のトートバッグや黒い就活バッグのような、ただ四角くて無表情なバッグが苦手だ。見た目に個性があって、それでいてどんな服装にも合って、毎日使いやすいバッグはないものか…。
私が通勤バッグに求める条件は以下の通り(上から優先順位)。
そこでインターネットの海をさまよってああでもないこうでもないと言いながらたどり着いたのが、バケットバッグだったのだ。色々なブランドがこの形のバッグを出しているが、私が選んだのは、最近また人気が最熱しているらしい、オールドセリーヌのマカダム。確か2017年頃に、ヴィンテージ品を扱うオンラインショップで購入したと思う。
実は今回のマカダムは、初代バケットバッグではない。新卒の頃から愛用していて、過去にも別のブランドのものも所有し、ちょくちょく代替わりしている。それはなぜかと言うと、このバッグには特有の弱点があるからだ。使い込んでいくと、革の紐が千切れてしまうのだ。この紐を絞ったり広げたりしてバッグを開閉するため、どうしてもこの紐に負荷がかかってしまう。完全にプツンと千切れてしまうわけではなく最初に表面の革だけが切れるのだが、この兆候が表れると完全に千切れてしまう前に修理もしくは次の代へ買い替えることになる。
しかしこの難点を差し引いても使いたくなるデザインの可愛さと使い勝手の良さで、何度かの代替わりを経ながら、私はバケットバッグをここ10年位愛用している。
今のバケットバッグで気に入っている点は、ハイブランドではあるけれど柄の主張が激控えめで、色味も優しいベージュで悪目立ちしないこと。どんな服装にも合うので、毎朝服との相性を考える必要がなくぱっと持って出かけられること。仕事着に馴染むけれど、決して「無難」ではないこと。
使い勝手の良さでは、表面が塩ビでできているので、汚れに強い。また、肩にかけられるというのもかなり大事。肝心の大きさについては、実はA4サイズはばっちりはいるが、13インチのラップトップはちょっとはみ出る。でも8割入れば実用性に問題はない。
書けば書くほど、本当にいい点ばかりのバッグだ。これからも相棒として持ち続けたい。
・愛用歴:5年