圭の人生ログアウト日記


五十路を目の前にし
一足早く人生ログアウトしました。

人生ログアウトってなによ?
なんというか、シャットダウンして
しばらく充電しようかな、みたいな感じです。
いや、二度と再起動しないかも知れないけど。

また仕事するかもしれないし
しないかも知れないし

日々襲いかかる老いに抗い
不調を不調とも言わず耐えに耐えましたが

ある時
初夏の日差しが眩しい日曜日の午後
近くのレストランで食事をしていたら
ウェイトレスの持つトレーが私の顔に向かって
飛んできて

「人生っていうのは
何をやってもダメな時はダメなんだ」

と、その時深く悟りました。
ええ、悟りというのは突然やってくるものなのです。

ウェイトレスが持っているはずのトレーが
皿を乗せ、その上には出来たばかりの
ついでに言えばアツアツの

ー本格欧風ビーフカリー、アンガスビーフ添え
ロメインレタスのサラダを添えてー

が乗った状態で私の顔面に飛んできたのは

それは幾千もの偶然が重なって起こった不幸な
インシデントであって

そこを歩いていただけなのに
ジジイがブレーキとアクセル踏み間違えて
あっさり轢き殺されて死んでしまう人がいるみたいに、

避けたくても避けられない絶対的不運というのは
全ての人に平等に、ある日突然やってくるのと同じように私にも起こりました。

レストランが
未知のアクシデントで騒然としている中

向かいに座る
唖然を通り越して呆然としている夫に言い放ちました。


「やっぱ仕事やめるわ。働くのやめた。」


#ログアウト
#人生やめた
#仕事やめた
#解脱の時
#五十路
#四十路



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