【火事を知らせる】
 寝室の扉が激しく叩かれる。
 火事だぞ、と叫ぶ声。
 私は無視して眠る。火災報知器は鳴っていない。
 翌朝、私はいつもどおり仏壇に向かう。数年前の火事の日に私を助けて亡くなった父に、おはようを言う。 #百字小説

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