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NHKスペシャル 山口一郎"うつ"と生きる〜サカナクション復活への日々〜 を見て感じたこと

はじめに


サカナクションの山口一郎さんに密着取材した番組を見た。

最初番組の存在を知ったときは、正直観る気になれなかった。

何故そう思ったのかまだはっきりしないけど、きっと共感したくなかったんだと思う。
心療内科に行っていることを発信しているにもかかわらず、「うつ病」である自分を認められていないことに気付かされた。


番組を見て


とはいえ、山口さんが何を語っているのか興味が湧いたので視聴することに。

そこには山口さんが自分の状態を話す様子、
実際に山口さん自身が撮った調子の悪い姿、
(日々記録として残していたそう)
メンバーとは一切連絡を取らずマネージャーとメッセージを交わすスマホ画面etc.
まるで自分のことのようで、今も書きながら胸が苦しくなってしまう。

うつ病っていうこの病気を自分がうつ病になるまで全然分かってなかった
どういう逃げ方があるのか、どういう生き方があるのか
何かひとつの例を見せることで楽になる人がいるんじゃないか

NHKスペシャル 山口一郎"うつ"と生きる〜サカナクション復活への日々〜(以下、「番組」と表記)より引用


本当につらい。つらいからこそ、自分が外に向けて発信すれば、理解してくれる人が増えるんじゃないか。
そう考えたとしても、ここまでさらけ出せる人は稀だと思う。

また、山口さんの話ばかりじゃなくて
周りの人の本音や葛藤も映されていた。

うつ病は約15人に1人が発症する病気だと紹介されていたけど、その1人の周囲の人々の方が、人数で言ったらきっと多い。
私は山口さんの言葉に共感したけど、バンドメンバーやスタッフの言葉に共感して「みんなそう思うんだ」と救われた人がいたんじゃないだろうか。

やっぱりこのステージに戻ってくることが
すごく大切なことだと思ってくれてたんだなって
何か自分だけ闘ってきてたつもりだったけど
メンバーもこの2年闘ってたんだなというのは感じ取りましたね

番組より引用

そうか、私だけだと思ってたけど、私の周りに居てくれる人たちも闘っているのかと。
私が病気について話さないように、周りの人も思うことや不安はあるけど、言わずにいてくれてるのかなと気付けた。


今の自分に開き直る


自分の中で一個あきらめたんですよね
昔の自分に戻ることを
うつ病とにらみ合って「いなくなれこの野郎」って思っていても
つらくなるだけだなって思ったんですよね
だったらもう「この野郎!」って肩を組むぐらいの気持ちで
うまく付き合っていく方法を見つけるというかね
一番大事なのはやっぱり、自分が好きだってものをあきらめない
それはできるなって

番組より引用

私は、うつ病とうまく付き合っているつもりだった。
いや、少しはできているのかもしれないけど、「この野郎!」って肩を組めるほどじゃない。
顔を合わせれば話すけど「友達」とまではいかない人ぐらい。
うつ病とうまく付き合うと考えたら、個人的にネガティブになってしまうから、
「調子の悪い日も何もできない日もあるのを含めた、今の自分」に、開き直ってしまおうと思う。
そして何より、程よい距離に居てくれる人達のありがたさに気付けてよかった。

山口さん、バンドメンバーの皆さん、
スタッフの皆さん、私の身近な人たち、
ここまで読んでくださった方。ありがとう!

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