ギャグみたいに生きたい
これはもうずーっと、病気になる前から思ってたことだった。
きっかけがなんだったのかはもう忘れてしまったけど。
ちびまる子を読んで育った小学生の頃か、
SAKEROCKを聴いてると目に映るものすべて冗談に見えることに気づいた高校生の頃か
いつだったか忘れたけど 昔読んだ小説に「深刻なことほど陽気に伝えるべきなんだよ」という一文があって エッ 超その通りじゃん!と思ったときか。
とにかくいつも私の琴線に触れるのはそういうちょっとだけ不謹慎で、ふざけた感じのする文化だった。
だから人前では絶対泣きたくなかったしいつでもヘラヘラしているのが理想だったんだけど、さすがに癌となるとそういうわけにもいかず…
もう病院行くたびに辛気くさい話のオンパレードで 医者も看護師も親もめっちゃ励ましてくるから余計泣きそうになるし
泣かないことで自分を保っているのにペースを乱されて気力を削がれるし。
暗い雰囲気にしたくないから周りの人に病気を打ち明けるのもすごーく勇気がいった。
私はどっちかというと病気のことは皆に知っておいてほしいと思うタイプで
なんでかというと 病気になるかならないかは二分の一だからそこまで特別なことではないし、なにも知らないまま会って副作用の出てる顔を見て えっ肌荒れやばくね?とか思われる方がイヤだったから。
でも初めて聞いたら衝撃だろうな〜気遣わせちゃうだろうな〜と思うと中々言えなかった。
診断されたのは数年前だから、私は癌という言葉自体にもう慣れちゃってるんだけど そもそも語感がつよすぎるよね。
ガンとかゴキブリとか、もっとやわらかい言葉だったら恐ろしいイメージも弱くなるんじゃないのといつも思う。
話が逸れたけど、結局タイミングが合った人たちには病気のことを打ち明けて でもそれで嫌な思いをすることは本当に一切なかった。
友達も職場の人もみんな優しいし普通に接してくれてありがてえ〜という感じだった。
どんだけ私が明るく話そうとしてもやっぱり衝撃だろうし可哀想だと思うだろうし、気まずいなと感じることもあっただろうに全然表に出さずに付き合ってくれた。
すごくない?私が逆の立場だったら同じように出来る自信全くないわ。
ツイッターにめちゃくちゃ暗いことを呟いてても遊びに誘ってくれるし、何回も救われた気がする。
キャンサーギフトという言葉はクソ食らえだと思っていたんだけど、もし人生が順風満帆だったら友達の大切さに気づかんかったかもしれんな。
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