20代で癌になった話

酒の味も覚えてちょっとだけ大人の仲間入りをした気分で 世間知らずだから怖いもんなしでこれから楽しいことばっかり待ってるような気になってる、そんな歳の頃に突然ガンだと診断されたら皆なにを思うんだろうか。

わたしはもうひたすら絶望だった。

勿論病気それ自体も衝撃で悲しかったけど、私の場合は当初治療するには顔面神経を取らなくちゃいけないって言われたから。

ハタチそこそこで顔が別人のようになってしまうんだったら、たとえ癌が治ったとしたってその後の人生生きる意味なんかないと思った。

結局原発部位は重粒子線治療というなんかもの凄い最先端の治療をして、顔面神経麻痺は免れたもののその後数ヶ月で肺への転移が発覚。

それからはずっと無治療で過ごしてたんだけど(だって髪が抜けたり肌がボロボロになるような副作用、死ぬよりも嫌じゃん と当時は思ってた) 2019年の夏頃から抗癌剤治療を開始。

実際やってみると吐き気とか脱毛とか数えきれないくらいの副作用がキツくてそこそこブルーな日々。

入院生活は死ぬほどヒマだし、そうなるとやっぱり自分の病気についてネット検索しちゃうもんなんだな。
そんで癌患者の書いたブログというのは数えきれないほどある。

でもどんなブログを読んでもしっくりこなくて、それは多分それぞれ無駄に前向きなところや溢れ出る善人感?に不自然さを感じてたからだと思う。

もちろんそうやって自分を鼓舞して頑張っている人もいるだろうから否定は出来ないけど私には合わなかったって話。

癌患者だって人間なので クソが!と思うこともあるし自分の病気と向き合えないことだってあるでしょ。

病気になったからってみんながみんなドラマの主人公みたいに聖人君子になれるわけじゃない。

だから私みたいなひねくれた性格の奴が書いた闘病記があってもいいじゃん、と思ってこれを書いているわけです。

あと副作用とか出来ることが減っていくのが悲しくて、でも周りの人にそんな話しても気を遣わせるだけだし、でもどっかに吐き出したい!と思ったのもある。

趣味のこととかただの日記なども織り交ぜつつ、日々を記録してゆきます。

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