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女教皇

誰も入らせない

聖域

白と黒の柱のはざまにいる


幾千の時が流れようと

どんな甘い音が聴こえようと

なにものかに阻まれようと

わたしの護りたいもの

わたしの想いとともに

水は絶えず流れ行く

ひとしずくから溢れ出て

流れ着くのは

月が昇るあの丘

荊の路があろうとも

護ってゆく

運命のストーリーに

書かれていなくとも

想ってゆく


時空間を越えて

水は

わたしの水は

澄んだ泉のように

わきあがる

それがわたし

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