見出し画像

VRCスクール10-2の日記その6(終) 授業11日目~卒業式まで

お久しぶりです。前回から一ヶ月ほど空いちゃいましたね。
私立VRC学園の方での講義資料の準備などに掛かりっきりでしたが、ようやく日記を書ける余裕が出ました。

今回は授業2コマと卒業式をまとめてお届けします。
3週間前から始めていたスクールの日記もついに完結です…!

↑前回はこちら。


11日目

気がつけばもう授業もあと2回のみ。

卒業後も皆と交流は続くとはいえ、生徒としての生活期間はもう戻ってこない。この頃になると「何かやり残したことはないか?」と自問自答するようになってるけど、やりきった、とは言えない自分がいた。
というのも、あまり自分から提案をやれていなかったから。
放課後のワールド提案も基本的にはサナキさんや未凪斗さんに任せっきりだったし、こうしたいな、こうなるといいなという要望もほぼほぼすづけ先生や他の担任陣がやりだすまでは黙りっきりだった。

じゃあ自分が生徒だった私立VRC学園10-4の時のように担任陣に向けてサプライズでも企画しようか、とは考えたものの踏みとどまっていた。大きな理由は、クラスメイト達だけで集まれる時間が中々見つけられなかったから。
学園10-4の時は担任陣のいない、かつ生徒たちだけが集まる時間が多くあって気軽に相談しやすかった気がする。もちろんVRCの過ごし方は人それぞれだし組み合わせの問題ではあるけど、10-2のクラスメイトのみんなが全員が揃う、かつ担任陣もいない、というタイミングを中々見出だせずにいた。

せめて何か皆のために出来ることがあればという思いと、そういえば授業前の雑談インスタンスは今まで立ったことがなかったなと思って建ててみることにした。3週目の終盤なので今更感が強いけど、やらずに終わるよりかはマシかなと。
暫くすると3,4人くらいが集まってくれて、ワールドを散策したり、お互いのアバターについて感想を言い合ったりと他愛もない雑談を交わしながら過ごした。

授業インスタンスが開く時間となり、皆と一斉に移動。
合流してすぐに他のクラスメイト達も続々と集まってくる。

ひがしさんの頭の上にシマエナガを乗っけようとするすづけ先生。

シマエナガの経緯を改めて話すと、10-2では療養のために途中から参加できなくなってしまった生徒さんが居た。せめてその生徒さんが我々のクラスに居た証として、その方のチャームポイントでもあるシマエナガを皆の頭の上にも乗せよう、ということになっていた。
ところがクラスメイト達からは改変作業をする時間がなかったり、エラーが出てなかなか上手く改変が進められなかったりといった様子が多数見受けられてどうなることやらと少し心配していた。

そんな矢先、すづけ先生は教室ワールドのギミックとしてシマエナガを頭の上に乗っけられるように仕込んだのでした。
その手があったかとただただ感心しました。

ホームルームの最中、やみてん先生によって頭にシマエナガを乗っけられまくるすづけ先生。微笑ましい。

さて、今日の授業は最後のクラス内交流。その内容は1週目の後半にもやったように色んなワールドに行って写真を撮ろう、というもの。前回と同じく、Discordサーバにタイトルを添えて写真を提出する、という宿題が課されます。
今回は更に制約が加わります。それは、「自分以外の人も写っているものを撮ること」。
前回も自分以外の写真を撮っていたので、同じような感覚で撮っていれば良さそうだなと思ったり。

早速ワールドに移動して撮影開始。
今回はグループは組まずに、各々自由に動きながら撮影していきます。

授業開始して早速、橋の手すりの上で押し相撲をするふたり。

橋で一枚撮りたいなと思ったので、丁度そこにいたみんなに声を掛けながら撮影。今回はseikoさんも上手く写せた!

「石の上にもやみてん」とぽつり呟き佇むやみてん先生を後ろから写してみたり。
皆あちこちで面白いポーズを取ってくれるので、素早く面白そうな構図を探しながらどんどん撮っていく。撮影集会イベントに来たような楽しさがありますね。

前ボケで鍋入れて写真入れたら面白いんじゃね??って思って色々模索しているとき。
丁度そのタイミングで、近くにあった足湯に皆で入って一枚撮ろうとサナキさんから声が掛かります。

「空と少女と鍋と」

というわけで、宿題として提出した写真がこちら。
ちょうど空が綺麗だし、皆集まってるし、前ボケで鍋入るしの3点盛り合わせです。

ちなみに、皆のカメラ視点だとこんな感じ。

最後に記念撮影。これもサナキさんの提案で、皆一列に並んでホームの端っこから写したら良さそうかも、で撮ったやつ。

放課後はすづけ先生が「ここ行こう!」と言ったワールドに皆で移動。
私はあまり詳しくはないのですが、どうやら塔の上のラプンツェルをモチーフにしたワールドのよう。

スポーンした直ぐ側にあった灯籠を手に取り、一斉に空に飛ばします。
「毎期いつもここに連れてくるんだ」とすづけ先生。先生は7期から10期までずっと担任をしていますが、毎回このワールドに連れてくるのが恒例となっているようです。
卒業式間近にこういうエモいワールドで過ごすのは中々良いものですね…!

ボートに乗れるギミックがあったので皆で一斉に乗り込む。
スクール期間ももうすぐ終わるという感傷に浸りながら波に揺られるのも悪くはないですが、この船、なかなか揺れが激しい…!
普段はVR酔いはしないのですがダウンしそうになったので早々に船から離脱。無念…!

最後に記念撮影。
撮影後、「みんなに協力してもらいたいことがある」とすづけ先生。出されたのは教室のポータルワールド。

教室の端にはシマエナガがずらりと並んでます。
みんなでシマエナガを頭に乗っけた様子を撮りたい、とすづけ先生。

黒板にはみんなで今日の授業内容や思い思いのイラストを描き、再びの記念撮影。
撮影後、本人にはDM経由でこの写真を送ったそうです。

学園10-4の時のサプライズムービーのように、クラスみんなで1つの事を成し遂げる経験ができればみんなとの距離がグッと近づけるのかな、と常々考えていた。機会を作るチャンスをずっと伺っていたけど、期せずしてその目標が達成できてなんだか嬉しい気持ちになった。

その後はワールド移動。放課後はまだまだ続きます。

こちらはクラスメイトのねむてぃこさん制作のワールド。なんとVRChatのTrendingカテゴリにランクインしており、Xなどでは話題になっていたのもあって自分や他のクラスメイトもその話題ぶりを知ってました。

制作者本人が言い出さなかったのでみんなで「こんなワールドあるみたいだから行ってみようぜ」と本人への事前告知無しのサプライズをすることに。

サナキさんが出したポータルを見て「…って、これ俺のワールドじゃん!」と照れ混じりのツッコミをみせるねむてぃこさん。
いい反応が見れたな、と周りの皆とニヤニヤしながら移動します。

誰かが「粗探ししちゃおう」と言いつつプチワールド評論会が始まったり、思い思いのポーズや写真を撮ったりしながら過ごし、その日はここで解散。

12日目

いよいよ最後の授業。本日は外部団体『カソウ』舞踏団さんによるパフォーマンス。

この授業はスクール卒業生のフレンドさんからもかなり好評で、私もスクールに通う前から一番期待していたイベントだった。正直、昨晩の寝る前から今か今かとずっとワクワクしていたような気がする。
カソウ舞踏団さんのお名前自体は聞いたことはあるものの、自分はまだイベントに参加したことはなかった。ネタバレ無しに楽しもうと思い、事前情報は一切調べずに当日を迎える。

前回のパーティクルライブと同じく合同授業の形式です。
人数が多いため、全員透明アバターに着替えます。

渡されたのはペンライト付きの透明アバター。一気にペンライトまみれになった。

写真は左からkouaさん、yoikamiさん、Tarakoさん、えーすけさん。
軽い注意事項を挟みつつ、早速演目が始まる。

まずはTarakoさん。
Tarakoさんに見せていただくのは「コンテンポラリーダンス」というもので、音楽に合わせて独自の表現を織り交ぜながら踊ったり、剣を使ったりと様々なパフォーマンスを見せてくれます。
初っ端から物凄い演技力…!

教科書にない動きをする「コンテンポラリーダンス」をするためには基礎練習が欠かせないそう。相当な練習量を日々こなしてるのかな、と思ったり。

ストイックに何かに打ち込んで、その成果をコンスタントに発表する場がある。
こういう環境があることって凄く良いよなと思いました。それこそVRChatだからこそ出来ることなんじゃないかなと。

続いてはkouaさん。
アバターギミックを使ったミュージカルのような表現が得意のようですが…

団長からの紹介ではあまりにも"独特すぎる"表現をしがちなようで、どうしてそうなったんだ、となったら「なんでや!」とツッコミを入れて欲しいとい、とのこと。何やら思わせぶりな案内。

前半は影の少女と一緒に踊るという、ストーリー仕立ての少し悲しげなダンスを披露してもらいましたが…

後半に入ると急に一変。愉快なBGMと共に楽しそうに踊るまめひなたちゃんが突然表れ、それを見守るkouaさん。
すかさず観客からも「なんでやー!」とツッコミが入る。

影の少女やまめひなたちゃんをどう動かしてるかも気になるのですが、kouaさん本人のアバターとそれ以外の子たちとの動きのタイミングが完璧で、まさに1人3役のような演技でした。
個人的にはkouaさんの表現方法が一番親近感が湧くような気がしました。もしライブパフォーマンスをやるならこういうのをやってみたいな、と思ったり。

3番手はえーすけさん。
インフルエンザからの病み上がりと本人談でしたが、コンディションが完璧ではない中でも素晴らしい剣舞を披露していただきました。大迫力!!

剣舞の知識はサッパリなので、ただただ息をのむような展開に見とれるばかり…!

ラストは団長・yoikamiさん!
歌・踊り・ギミックと要素てんこ盛り、ミュージカル仕立てのパフォーマンスでしたが一人でこれをやり切るのは凄い…!

最近「オペラ座の怪人」というミュージカルをリアルの某所で鑑賞しに行ったのですが、やはりリアルでミュージカルをやるなら音響に大道具・小道具、照明などなど大勢のスタッフの協力が不可欠だと感じました。
ですがVRならアバターギミックとしてそれらを全て一人で賄うことができてしまう上に、リアルではできないバーチャルならではの表現もできる。
VRでの表現力の高さや可能性を改めて実感しました。

これにて演者ごとの一通りの演目は終了…ですが、最後にもう一つの演目を見せてもらうことに。
それは、リアルでのイベント「にっぽんど真ん中祭り」で披露した演目をVR向けに再構成したもの。

日本の四季折々をテーマとした作品とのこと。

振り付け、ナレーション、パーティクルなどなどどれも素晴らしく、気がついたらあっという間に終わってしまった。
普段間近で感じる四季の素晴らしさが5分間に凝縮されていたと感じた。

最後に記念撮影。授業としてはラストの撮影タイム…!

放課後は深夜の公園のようなワールドを散策。

中央に花火のギミックでみんなで一斉に火を付けてみたり…

線香花火でまったりと話しながら過ごした。

卒業式

長いようで短かった3週間、ついに卒業式。

いつもは10時少し前くらいにJoinするのだけど、今日は30分前とかなり早めに向かう。

というのも、卒業証書授与式では各組の代表者が壇上に上がるのだけど、2組から選ばれたのが自分だったから。
リハーサルなどの軽い打合せのため早めに集合がかかった形となった。

リハーサルでは「名前呼び上げたら起立して、壇上に上がってきてくださいねー」と説明があり、実際に壇上まで歩いてみて動きを確認してみたりした。
「名前呼ばれた時は『はい』でもいいですが別になんでもいいですよ、前は『バブー!』って言ってたクラスもあったっけ」…バブー?
まあ、どうせなら10-2らしい掛け声みたいなのとかやってみるか…?

そういえば、10-2では号令の「起立!」をするたびにやみてん先生が「ガラガラガラガラ~」と呟いていたのが印象的だったっけ。次第に多くのクラスメイトが先生に合わせて「ガラガラガラガラ~」と言っていたのが何だか楽しかった。

リハーサルを終え、一旦今いるメンバーでの記念撮影。
担任陣を始めとするスタッフの皆さん+各組の代表生徒。

しばらくして集合時間となりクラスメイトたちも次々と合流。

全員が集まり時間通りに式が始まる。
まずは卒業証書授与から。

「2組代表、むんすり」

「はい!」とだけ答えようか迷ったけど、これが10-2だぞという思いで「ガラガラガラガラ~」と立ちながら言ってみる。
…最悪、場の空気が凍りつくのは覚悟したけどクラスメイト達を中心にそこそこウケてたと思う。みんな優しいね!

受け取ってきました。

こういう式で代表として選ばれる経験は初めてだったので、少し誇らしげな気持ちになりました。

校長の九重先生からの挨拶。

入学式の時の気持ちを大切にしていきましょう。卒業はさみしい感じがあるとは思いますが是非前向きな気持で、これからが始まりなんだと考えてください、といったような内容。

「これから皆さんはOBとなりますが、これからも沢山の出会いがあると思います。ようこそ、終わりのない放課後へ。」という言葉で締めくくられました。個性的なスピーチで凄く良いなと。卒業後もまだまだ楽しめめるんだ、と暗い気持ちよりも明るい気持ちが勝るようなムードになれたし、皆もそうだったはずだと思う。

最後に全クラスで記念撮影。何気に全員での撮影は始めてだったかもしれない。
全員入るとこんなにも多かったんだな…!と再認識。

教室に移動して、いよいよクラス内での証書授与が行われる…と思いきや、すづけ先生が突然ログアウトしてしまうトラブルが。
今までの授業中にも度々あったものの、このタイミングでも起きてしまうのは何かの宿命のようなものを感じてしまう。

急遽アメリア先生が壇上に上がり、「はーい、来週月曜日の授業についてお伝えしまーす」と冗談交じりのアドリブで場を繋いでくれました。

10-2というクラスを改めて振り返ってみると、土台となる部分はすづけ先生がしっかりと固めていたなと。日々の連絡や諸々の管理に加えて、担任陣紹介やクラス内交流向けムービーやサムネイルといった「魅せる」仕掛けも沢山やってもらいました。一方ですづけ先生一人では賄いきれない部分もしばしばあり、クラス全体としての雰囲気作りのような所はやみてん先生がいつも率先してやってもらえていたし、万が一のトラブルが起きた時はサッとアメリア先生が助太刀する、そんな息のあったクラスだったかなと。
VRCスクールでの日々を過ごしたのがこのクラスで良かったな、と改めて思った。

暫くしてすづけ先生が戻ってきました。

全員の卒業証書が渡された後、記念撮影。
思い思いのメッセージを書いた黒板をバックに撮影を行いました。

これにて10-2での学園生活、完結…!

おわりに

VRCのスクールの授業を通して「コミュニケーションにおいて感想を伝えることの重要性」について知ることができました。

その実践としてもこの日記ではなるべく自分なりの感想を書こうと努力してみました。以前は淡々と事実のみを書くだけであったり、感想があったとしても「◯◯は良いと思った」というような抽象的な表現で終わらせてしまうところを「何故そう思ったか」を自分なりの立場、経験などを織り交ぜながら書くことを意識してみる、といった感じです。
結果として今までの書いた内容を見返してみると「ありきたりでない、むんすりならではの個性のある日記」の書き方のコツが次第に掴めてきたように感じます。

10-2の3週間で学んだことや経験、仲間との出会いはこれからも大切にしていきたいですね。
特にすづけ先生を始めとする担任陣の動き方はかなり参考になる所があり、「自分が担任やってたあの時にこんな感じに動けるともっと良くなっていたかも」というような気づきが沢山有りました。

学園系イベントでの担任はすでに2回やっており、流石に3回目に得られることは無いかな…とは思っていましたが、今回のスクールを通して「まだまだ改善できる所はあるんだな」と、また担任業務にチャレンジしてみたい意欲が湧いてきました。

また、「人に何かを教える」ということ、いわゆる講師業務をやることにも興味が湧きました。
すづけ先生の講義スタイルは「投影資料は一切使わず、壇上に立ち、口頭と身振り手振りのみで伝えていく」というものでしたが、だからこそすづけ先生と我々とでお互いの目を見ながら真剣に話を聞くことができたと思います。
講義をすること自体もコミュニケーション
なんだよなと再認識しました。相手の目を見て話すこともそうだし、「相手が知りたいことは何か」「相手に伝わるように話すにはどうすればよいか」をしっかりと考えることもそうだと思います。
自分が教えたいテーマを定めた上で、「自分が話したいこと」と「参加者が知りたいであろうこと」のバランスを加味しながら講義の内容を練っていく。難しいことではありますが、挑戦しがいのあることだと思います。

実際、この記事を書いている6/5時点では既に私立VRC学園15期にて講師業務をやらせてもらいましたし、担任業務についてもそろそろ実施できる目処がついてきたよ、とだけ書いておきます。

今年のVRCもまだまだ年末まで学園系イベントにガッツリ関わっていくぞ、という意気込みを持って「VRCスクール10-2の日記」完結とさせていただきます。

最後まで見ていただいた皆さん、お疲れ様でした!
多くの「スキ!」も付けていただき励みになりました!

良ければこれからも日記とか記事とかを書く予定なので、見てもらえると嬉しいです~!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?