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VRCスクール10-2の日記その5 授業9日目~授業10日目まで

↑これの続きです。


9日目

今日は久しぶりのコミュニケーション講座。座学ですね。お題は「コミュニケーションの光の側面について」。

教室インスタンスにJoinした直後、お揃いの服をすづけ先生が着ていたのでツーショ。

着ていたのはこちらのお洋服だったんですが、何と制作者のあいかわさんはスクールの卒業生だとか。白紙座の団員やパーティクルライブ、Boothの服屋さんとスクール卒業生の方々の活躍ぶりが凄い…!

さて、今回の授業はコミュニケーションのメリットについて考えてみようというもの。

コミュニケーションのメリットは大きく分けて以下の4つだと説明されます。

  1. 感情の共有、共感による感情の増幅

  2. 感情の共感そのもの。

  3. 人間関係の変化。自分自身の成長。

  4. 共感、理解されることの楽しさ。生物的な快楽

授業中は「なるほど、そういう考え方もあるんだな」ってくらいしか思わなかったので、日記を書きながら改めて見返してみます。

普段のVRCでのコミュニケーションを思い返しても、この4つのメリットのうちの変化を除いた3つは確かによく感じられるなと。場がPulicアバター一色に染まったりとか、いわゆるお祭り状態になった時の楽しさはいつまでも忘れられないもの。

残るメリットの「変化」についても、思い返してみればVRCを通じて成長できたこともあるし、変化した自分自身を通じてまた他の人に伝播できたところもあるのかなと。
初めてJPTで声を掛けてくれた初心者案内役のしーぷさんからは他人に声を掛ける勇気や人を助けることの大切さを学んだし、VRC初心者ノ寺子屋のクラスメイトからはみんなを巻き込みながらワイワイすることの楽しさを学んだ。寺子屋や私立VRC学園10-4でのムービーの共同製作を通じて皆で一つの作品を作り上げることの面白さを学んだ。寺子屋や学園、UniMagic、VRCスクールの講師陣の皆さんからは技術を伝えていくことの大切さを学んでいったし、イオ先生やすづけ先生をはじめとする担任陣の皆さんからは「クラスの顔」として活躍することのやりがいや大変さ、難しさのようなところ教えてもらった。
ほかにも、Xで知り合った人からも創作における表現の可能性のようなところを日々吸収させてもらっている。

VRCに入る前は1年を通してもせいぜい10人に満たない人とのみしか会話してなかった自分が、VRCでは毎日色んな人と会話してるし、あまつさえオフ会でリアルとの交流も活発に行うようになった。目に見えて感じられる変化はここだろう。

一つ一つは昨今のVRCにおいてはありきたりな選択だったとしても、全く同じルートを辿った人は誰一人としていないはず。どう考え、どう行動し、どう次に活かすか。皆もきっとこのサイクルを無意識にでも繰り返しているはず。そうした積み重ねが唯一無二の「むんすり」像として、学園11-2や寺子屋3期紫組といった担任スタッフ活動等を通して他の人にも変化を与えていく。
ちょっと大げさな書き方だけど、それでも少しでも良い影響をみんなに与えられてるといいな。

自分が担任を務めた紫組にて、生徒だったリフィルさんのポストより。まさにコミュニケーションによるメリットである「変化」のことだなと感じると同時に、こう言ってもらえるのはとても嬉しいです。

私立VRC学園の初代学長を務めたタロタナカさんは、学園という場の創設において自身の考えを述べるにあたって「豊かさ」というキーワードを使って説明されていました。その言葉を拝借しながら、VRCスクールで学んだことを踏まえるとこんなことが言えるのかな、と考えてみる。
自分の大切にしていることや考え、価値観をしっかりと言語化し他者に伝えていく。そうすれば周りのみんながより「豊か」になっていく、ということなのかなと。与えられて豊かになった人々が、今度は自分が与える側として動いていく。
この豊かさの連鎖がいつまでも続いていくといいね。

続いて、これらの4つのメリットを享受するために必要なものはなにか?それは「仲の良い友達」だと説明があった。
そして、友達を作って仲良くなるためには「時間」が必要不可欠だということ。友達となりたい人に掛ける時間を割こう。ただし、時間を割く、はただ一緒にいるだけではない。その人の事を考える時間も必要だ、ということ。

仲良くなるために時間を割く、そしてその行為には「相手のことを考える」ことも含まれる、というのは少しばかり救われた気分にもなれた。
というのも、これまでにもうまくいかない人間関係で悩んだりとか、初対面の人とどう話そうか悩むことが沢山あったから。その過程で事前にその人のプロフィールを見てはどんな性格で、何が好きなのかを考える時間が多かったように感じる。けど、今回の授業でそれらの行為も仲良くなるための大切なプロセスだったんだな、と思えるようになった。

後は、すづけ先生が友達に時間を割く、の例として「シマエナガを頭に乗っけるとかね」と言ってくれたのが嬉しかった。

2日目の自己紹介で、「自然が大好きで、いつも自然を感じられるように頭にシマエナガを乗っけてます」と言ってくれた人がいた。最初はシマエナガが純粋に可愛かったし、その人と仲良くなりたいなと思って真似てみた。けどその人は体調が悪化してしまい、療養に集中するために残念ながらVRChatを離れざるを得なくなってしまった。
次第に「せめてシマエナガだけでも、その人が10-2に居た証として一緒に卒業式を迎えられればな」と考えるようになっていったような気がする。

こういった時間もまさにその人と仲良くなりたいがために割いた大切なひとときであって、他の人の目線からもそうだと認めてくれたような、なんだか嬉しい気持ちになれた。

まとめると、仲の良い友だちを作るには「考える」→「会って話す」のサイクルを時間を掛けて繰り返すことが大事だよ、と理解しました。普段の生活の中でもPDCAサイクルを回していこう。

授業の最後は、「会って話す」の具体的な方法についての説明。会いたい人が既存のグループにいつも居るけど、そこに割り込むのは躊躇っちゃうよね、という人に向けての3つの方法。

  1. Inviteを送る

  2. Request Inviteを送る

  3. 会う約束をする

まあ確かにその3つになるよね、と納得感がありました。3番目の会う約束をする、は例えばDiscordなんかで「誰か一緒に行きませんか」という所を名指しで言うのが大事、とのこと。指名するということはあなたに時間を割きますよ、ということですね。
確かに私のほうから名指しをすることは少ないものの、逆に名指しされる経験は多くて、その度に何だかんだ嬉しい気持ちになれたなと。DMなんかで直接これやろうとか、これ教えてとか聞いてもらえるとなんだか嬉しい気持ちになれますね。

一方で、普段我々が何気なくやっているようなこれらの行為をわざわざ授業の時間を割いて提示されたことには何かしらの意味があるかもしれません。
仲良くなりたいだけでなく、例えば誰かに何かを頼みたかったり、誰かと協力して何かをやりたかったり。折角のチャンスを逃してしまう前に、この3つの方法は使えないかどうか改めて考えてみたいものですね。

今日の放課後は、サナキさんの提案で京都VRというワールドに行ってみることに。

自分はちょっとだけおはポスを撮るために行ったことがあるけど、京都の清水寺への参道を再現したフォトグラメトリのワールドですね。

サナキさんが積極的に先導しながら進んでいきます。修学旅行の先生みたい。

頭にドーナツを乗っけられてるアメリア先生。ねずみみたい?

ワールドの小物として置いてあった扇子を手にあおぐシェルベージュさん。似合ってる~!

その後もしばらく参道を散策しました。道中、アメリア先生が看板を見ては時折ボケをぶっ込んでくるのが面白かったり。

最後は法観寺の前でみんなと記念撮影!

放課後はチルワールドに移って雑談…ですが、フォトグラメトリのワールドが思ったより重くてFPSが低く、ちょっとVR酔いみたいなものが出ていたので私は早々に離脱しました。

10日目

昨日に引き続きコミュニケーション講座、今回は「コミュニケーションの闇の側面について」。

ラストが闇、というのは何だか暗い雰囲気のまま終わりそうな気もしますが、これからも気を引き締めてコミュニケーションをやっていこうね、みたいなある種のメッセージが込められてるのかもしれません。知らんけど。

すづけ先生はまず、「メリットはあるけど、デメリットも有る。VRCで遊べば幸せになれることもあるが、不幸になることも多いのが事実。」と話しはじめます。

そうだよな、と思いました。現実から切り離されており、可愛いアバター同士で会話できるVR空間といえど、VRCを遊ぶプレイヤーは結局のところ現実世界に住む人間そのもの。時折流れるニュース映像やショート動画に見られるように、世の中には自分が想像もしなかったような言動をする人々もいます。それこそ考え方は人それぞれ。自分の価値観と合わない人間も数多く居て、その人達と衝突すると不幸なことは必ず起こるもの。

前回は幸福の追求だったのに対し、今回は不幸の回避についてのお話がメインだよ、と続けます。
前回はコミュニケーションにはメリットがあって、そのメリットを受けるには友達が必要、そしてその友達を作るためには時間を割く必要がある、という話だった。あと我々が気にすべきことはなんだろうか?
答えは「相手を選ぶこと」とのこと。具体的には、自分に興味を持ってもらえない相手。あるいは、自分の話ばかりして相手の話を聞いてくれない人。こういう人たちと価値観が合わないな、自分の価値観を押し付けそうになったなと感じたら距離を置くことも必要、とのこと。

「自分の価値観を押し付けそうになる」という観点はなるほどな、と思いました。相手がどういう考えを持っているかとか、相手があなたをどう思っているか、相手からどんなレッテルを貼られているかとかの部分は自分からは変えようがないものだよなと常日頃から感じてはいます。授業でも言ってましたが、自由意志の選択として「相手との対立」を選んだとして、それが大事になったとしたら社会的には自分にも責任が伴うもの

ならば、残された選択肢は「相手の価値観を受け入れる」か「距離を置く」のどちらかになりそうです。
相手の価値観を100%受け入れるのはかなり難しいと思います。そもそも、それができれば対立はしなかった訳で。少し距離を置いて間接的に相手を観察しつつ、50%でも相手の良い所を見つけて受け入れていく、とかでしょうか?残りの50%は我慢し続けることにはなりますが、そもそもVRC自体がみんな娯楽としてやっている訳で、わざわざストレスを溜めまでゲームをやり続けることに意義はあるのか、なども考えてしまいます。
授業では触れられなかったけど、距離の置き方も色々あるよなと。単にこちらからの接触回数を減らすだけだったり、「距離を置きます」という意思表示としてアンフレンドしたり。拒絶の意思表示としてブロック、という最終手段もあります。後は、距離を置こうにもコミュニティーが狭すぎるがゆえにどうしても問題の相手と出会ってしまう、という事もよく聞きます。
これが絶対正解、というような答えは無いわけですよね。特にコミュニティー内部での揉め事の場合、感情任せに独断で動くようなことだけは避けつつ、困った時は頼れる誰かに相談するようにしたいところです。

前半は、「3人が楽しいところに4人目が来ると楽しいけど、3人が悲しいところに4人目が来ると悲しくなってしまう。だからこそ、自己防衛をしっかりとしよう」という言葉で締められます。
そうだよなと思うと同時に、最近フレンドさんが言っていたことを思い出した。それは、「(自分が建てた)Friend+のインスタンスで真剣な悩みを持ちかけられた場合は、すぐにインスタンスをクローズするようにしている」ということ。
おそらく、悩み事をしっかりと聞けるような環境にするためと、後から入ってきた人との余計なトラブルを避けるためが大きな理由だとは思うけど、こういった配慮も大事だなと改めて感じた。

後半は、コミュニケーションの快楽を求めると引き起こされる「睡眠不足」について。睡眠不足は精神にとても強い影響を及ぼす。
オンラインカウンセラーの話を引用して、こんな事を話してくれた。「友達が最近よく寝れてないみたいで、とても攻撃的なっている。どうすればいい?」それに対するカウンセラーの回答は、「その人とは縁を切るべき。睡眠不足はその人の自由意志の選択であって、既に攻撃的になるなどの悪影響が出ていることすら自覚できない段階だから」というもの。

直接言及は無かったものの、遠回しに「あなたが睡眠不足になると、最悪の場合は友達をなくすこともあるかもよ」という警告だと受け取りました。確かにその通りだなと。攻撃性の出やすさは人それぞれかもですが、少なからず普段のコンディション通りにはいかない、何らかの悪影響はありそうです。
陽の光を浴びて、適度な運動、規則正しい食事、睡眠時間の確保。これですね。

前回と今回でコミュニケーションのメリット・デメリットについて触れてきました。コミュニケーションには「快楽」があって、だからこそ色んな人と会話したい、仲良くなりたいというモチベーションになる。その一方で、快楽そのものへの「依存性」もあるのかなと。
今回の闇の話でも、依存性があるからこそ会話の場を独占して自分の話ばかりしてしまったりとか、振り向いてくれない相手に固執してしまったり。睡眠不足も依存性によるものと言えるかもしれません。
快楽に溺れない程度に会話しつつ、みんなとうまく協力し合いながらコミュニケーションの恩恵を平等に受けていきたいものです。

さて、これにてVRCスクールでのコミュニケーション講座は全4回すべて終了となりました。全体的に振り返ってみて、受講する前で想像していた内容と全く違っていたなと。
受講する前は、「コミュニケーションが上手くなるにはこうすればいいよ、例えば挨拶をしようとか、会話の引き出しを増やそう、引き出しは具体的にこういうのがあるよ」みたいな具体的な方法、いわゆるHowの部分が中心になるのかなと思っていた。
実際は、「コミュニケーションとは意味と意思を伝えるものと定義される」「意思を伝えることに価値がある」というような、そもそも何故コミュニケーションをするかというような、いわゆるWhyの部分が中心だったのが予想外というか、かなりしっかりした内容だったために驚きだった。恐らく独自の理論体系ではあるが、VRCでコミュニケーションをやる上ではかなり参考になる考え方を沢山教わることができた。

放課後はすづけ先生の提案で「回答ポーカー」を遊ぶことに。

回答ポーカーは何度かやったことがあって、自分はチームメンバーの回答を予想しながら合わせて答えるのが得意で勝率は高いほうだと思う。だけど、今回は前半こそ回答を合わせられたものの後半になるにつれて中々他の人に回答を合わせられなくて苦戦してしまった。

特に印象に残っているのが、「すづけ先生のアバターといえば?(3択、ちまこぞく/カルネくん/森羅ちゃん)」というお題。
チームメンバーの一人の方はいつもカルネくんを使っていて、すづけ先生がカルネくんを使っている時もかなり喜んでいる様子。ならば、カルネくんと答えるだろうと思って「カルネ」で提出したところまさかの自分以外が「ちまこぞく」と答える結果になってしまった。その人が自身の好きよりもチームメンバーを優先したことはもちろん良い意味で予想外だったし、他の人もそれに合わせなかったのが意外だったなと。

その後はチルワールドで雑談タイム。だけど、平日ど真ん中ということもありクラスメイトたちは続々退出していく。ちょうど睡眠不足が授業のテーマとして挙げられたことも関係したのかな。
最後に残っていたアメリア先生と暫く学園系イベントの話などをして盛り上がった。アメリア先生は学園14期生徒として通っていた、ということ知ったりとか。学園系コミュニティ、やはり色んなところで繋がりがあるのが面白いなと思いました。

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