マティス展に行ってきました

先日東京都美術館にて、開催されているマティス展に行ってきました。

アンリ・マティスの展覧会に訪れたのは今回が初めてだったんですけど、近年の展覧会の中で1,2を争うくらいよかったです。

マティスがアーティストとしてどのような人生を歩んで、どのような思いで作品づくりに取り組んできたか、またマティスがアート界にどのような影響をもたらしたのか、ということがよくわかる素敵な展示でした。

ここ最近は、しばらく音声ガイドなしで自由に作品を楽しむことが増えていたんですが、今回はなんとなく詳しい話が聞いてみたいなと思いたち、上白石萌花さんの音声ガイドを聴きながら楽しみました。

この音声ガイドがとても素敵で、マティスの言葉などを紹介しながら、作品を解説してくれます。

特に、肘掛け椅子のような存在の絵を描きたいと語ったという話には、とても共感しました。

芸術って、食事とか睡眠とかに比べて、なくても生きていけるものと思われがちですが、芸術を見る時こそ人の心は休まるものだと感じます。

日常に生きてる現実とは別の場所に、すっとトリップさせてくれる芸術の素晴らしさを改めて噛み締めました。

マティスの色鮮やかで実験精神に富んだ作品群は、同じ人が作ったとは思えないほど色彩鮮やかで見ていて飽きず、楽しかったです。

余談ですが、展覧会の出口のあたりですれ違ったカップルの女性が「あれを本当にすごいと思っている人がいるのかなって思っちゃったー」と話していて、確かに近世西洋画とかを想像して見に行ったらだいぶ雰囲気違うし、変わった絵だもんな、と思いました。

マティスって静物画とか人物画もクラシカルに描けるけど、あえて描いていないのだと思うんですよね。

私も見ていて、この絵の線やデッサン適当なんじゃ?と思ってしまう絵がちょこちょこあったんですけど、それを色や構図を用いて一つの世界観として見せることができる、というのがマティスの凄さだなと思います。私はマティスみたいな絵描きたいけど、幼稚園児の落書きみたいになってしまいます…笑

平面的だったり、形が大胆だからこそ、堅苦しくなく、さっきの肘掛け椅子みたいな話につながるのかな。マティスの絵を見ていると、カチカチの心をほぐしてくれるような、ほっと安らぐようなそんな気がします。

マティス展は8/20(日)まで、上野の東京都美術館にて開催しています。学生さんもぜひ夏休みに行ってみてくださいね。

ものづくりをする方、日常に疲れている方、新鮮な空気に触れたい方にはぴったりの展覧会です。

マティスの物語が気になる方は、ぜひ音声ガイドと共に楽しまれるのがおすすめです。「聴く美術」というアプリで購入すると、少し割高ですが何度でも楽しめるので、お家に帰ってから、聞き返すこともできます。図録と一緒に楽しむと感動が蘇りますよ。

ちなみに、お土産で買った、マティス展限定のレモンカードが絶品でした。レモンの爽やかな香りとカスタードの濃厚な風味で、トーストに塗ると一気に素敵モーニングになります。

私ももう一回行こうかな?と計画中です。

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