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46★出来ないものは出来ないし、それでいい。今幸せだから、わたしの選択に間違いはない。

(今日はお料理画像挟みません。挟みたいけど笑)
明日は年に一度のある資格試験の日。わたしは夫が亡くなるその日まで、資格の取得を目指し、(去年も受験し不合格)1年半勉強していた。しかもトータルで約20万課金済。
資格を取ることが、夫との家族再生のために自分ができることだと思った。夫は心を病んでしまい働けなかった。そのことで、わたしは彼にとって最大の敵となった。「お金を稼ぎ、生活を成り立たせるというタスクを一緒に考えろ」といってくる敵。当時パートだったわたしは、まず正社員になった。が、ブランクありアラ◯ーのわたしが稼げる額は知れているし、家事と子供のことも全部引き受けなければいけなかったのでできる仕事も限られた。結局、正社員になっても生活はギリギリで、家事と子育てと夫のことと仕事と、抱え過ぎたわたしは少しずつ壊れていった。クタクタで帰ると寝ている夫を横目に家事。一時は家に帰るのが嫌で、就業後に職場でぼーっとしてから帰ることもあった。心も通わず、日常にはとにかく悲しさと虚しさと多忙とストレスしかなかった。そして結果的に夫婦は破綻し離婚した。

離婚後も半年ほどは険悪な関係が続いた。何かこちらに不利なことをしてくるのではないか?とお互いを恐れ、警戒し、探り合う。連絡もしないし偶然玄関先で二週間ぶりに出くわす、そんな生活(隣に住んでた)。たまに夕飯に誘っても、登場する夫は1日寝ていて顔はパンパンに浮腫み、頭もボサボサ、精気のない表情で明らかに病んでる人といった風貌だった。

私がその資格の勉強を始めたのは2020年の冬。翌年すぐに離婚した。離婚しても勉強は続けた。子供たちを育てていくためにもっと収入を増やしたかったから。仕事と家事と子供の事、その合間に勉強時間を捻出するのは想像を超えて大変だった。家事を終わらせてデスクに向かうと23時。そこから勉強出来ても2時間。もちろん毎日は出来ない。範囲も広く内容も難しく(法律関係)何回も心が折れそうになった。一般的に800時間の学習が必要と言われているその資格、一年目は100時間ほどしか勉強できなかった。結果は300点満点中のちょうど100点だった。合格ラインは6割(科目ごとに足切りがあるので単に6割では受からない)180点。受験者の1割しか合格しないが、たった100時間の勉強で100点は悪くないと手応えを感じた。そして、1ヶ月ほど休んだのちまた勉強を再開した。
また年が明け2022年。勉強に行き詰まりを感じ、前年は紙媒体メインの通信を受けたが、今年は動画講義充実の通信に課金することにきめた。それを申し込んだのが3月頃だったかな。動画講義は分かりやすく、今年こそは合格するぞ!と意気込み、試験までに600時間の勉強を目標に計画を立てた。前年12月20日から勉強し始め4月19日の時点で既に160時間勉強をしていた。

そして2022年4月20日夫が突然亡くなった。

わたしの計画表は4月19日の記入で止まったまま。あれ以来1秒も勉強していない。というか出来ない。子供たちを育てるために経済力をもっと上げたい気持ちは変わらない。離婚していたので、遺族年金も貰えない。生命保険も解約してしまっていたので保険金も入ってこなかった。かろうじて家のローンが無くなり、自宅建物は相続で子供たちの名義になった。とりあえず生活はできている。経済力を上げる必要は感じているが、勉強はできない。心が完全に折れてしまった。デスクの上は4月19日のまんま、参考書が積まれている。トイレには暗記用の沢山のメモ書きが貼られている。トイレの時たまに書かれていることを見るがドンドンと忘れていっている。が焦りすら感じない。わたしはたぶんもう勉強には戻れないと思う。

勉強は辛かったしホントに大変だった。けど夫との生活を再構築するためと信じて止めなかった。ずっと止めたかったけど止めずに続けてた。資格を取ることがわたしの未来の扉を開くと信じていた。が、夫が死んだ結果わたしは勉強をしなくなった。やりたくないこと(勉強)をやり続けるための目標(夫との未来)を失った。

今朝トイレに貼ってある暗記メモを捨てた。

サンクスコストを手離せない。課金をしているし、それは誰にでもある。が、たぶんもう無理。お金が必要なら別の方法で稼ぐと思う。

わたしは少しずつ元気になってきている。けど、夫が死んでしまったことで壊れてしまってもう修復できない部分もある。行きたくない場所、聴きたくない音楽、やりたくないことをがある。それを出来るようになることが立ち直ることとも思わない。一生できないまんまかもしれないけど、それはそれで別にいい。夫が死んだことは無しにはできないから、元のわたしに戻る必要もないし戻れるはずもない。それでいい。そう思ったからトイレの暗記メモを捨てた。

あんな大変で辛い勉強の日々を「合格するぞ」と信じて自分にムチ打ってた自分もすごいが、そう思わせていた夫の(わたしの中での)存在感もすごい。

明日の試験、夫が生きてたらわたしも受けてたかな?辛いの無理して勉強してたから、もしかしたら夫が止めさせてくれたんかな。自分で言うのも変やけど、結婚してからずっと頑張ってきた。自分が思う幸せの形を作るために(ほぼ経済的なことやけど笑)とにかくなんでも自分で引き受けてやってきた。夫の転職の度にお金が足りなかったら頼まれもせんのに働きに出た。働いたお金は全部家計に消えた。幸せではあったけど、いつもいつも無理してた。やりたいことなんかしないで、やるべき事を優先させてきた。

ふと思ったが、結婚て相手の人生の責任を取ることかもしれないな。だから背負うものが多くてわたしはしんどかった気がする。今は自分がサボれば自分に返ってくるだけ。シンプルにそれだけ。

今はしんどいことは何もできない。自分にタスクを課して越えられるか越えられないかわからないハードルに挑んだりできひんし、したくもない。そんな辛いことしたら涙がでる。「夫を失って辛いのに、わたしまだ苦行背負わなアカンの?なに?人生て修行なん?笑顔で生きてるだけで精一杯やのに、そんなんやったらもう全部止めさせてもらうわ。」ってなると思う。だから辛いことは何もしないようにしてる。自分で自分を守ってる。自分に優しくしてる。その事で誰にも責められないし、責められてもたぶん無理やし。

大変なことがわたしには沢山起きてる。大病して死にかけたし辛い治療もした。生き残って、これ以上大変なことないやろ?と思てたら、今度は夫が死んだ。

でも、わたしの人生は全然不幸ではない。

夫と子供たちとの18年間?の楽しい思い出が死ぬほどあるし、夫の遺伝子を脈々と受け継いだ子供が2人おる。家もある。仲間もいる。そして今生きてる。食べたいもの食べて、行きたいところに行きたい時に行ける生活をしてる。だから全然幸せ!!やし、後悔なんて1ミリもない。

わたしの病気も夫の死もわたしにはどうにもできひんこと。わたしができる選択は全部よく考えて選択してきたし、その時々のベストやった。どうにかできるのにしなかって後悔してることなんか何もない。これは言いきれる。

天国にいる夫もきっと「そうやで」とゆってるはずや。


はい、話は終わったからお料理画像行くよ笑

肉じゃが


炊き込みご飯


頂き物の手作りコンニャクのお刺身



おしまい

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