転生後の精神年齢

こんにちは。ムミニキです。
突然ですが、2022年このマンガがすごいにノミネートされた｢推しの子｣って作品をご存知だろうか。

｢かぐや様は告らせたい｣の赤坂アカ、｢クズの本懐｣の横槍メンゴによるアイドルと生まれ変わりをテーマにした漫画である。
ジャンプ+で毎週木曜日に連載されている。なので、毎週木曜日はウキウキである。
予想外の展開、意外と知らない芸能界の知識、そして可愛い女の子。この漫画を全力で推している。
自分はあかねちゃん推しなので、最新話を読んだ結果、こんなブログを書き始めてしまった。

しかし今回の記事は｢推しの子｣の面白さについて語りたいわけではない。
導入に使う漫画は別に｢名探偵コナン｣でもその辺の転生物でも良かったからだ。
今ここに転生物を読んでいてふと浮かんだ疑問をぶつけたい。

｢精神が成人済み、肉体が未成年の男性が未成年の女性と交際するのは犯罪か？｣

まず現実世界では想定する必要が無い疑問である。人間の成長過程において、精神の未熟成熟は多少あるだろうが、それを数値化できない以上肉体年齢が優先される。
ただ転生がある世界では話が変わってくる。所謂"2週目"なので、精神の年齢は前世と足し算で数値化出来てしまう。
｢推しの子｣のアクアは前世の24？25？(研修医設定)＋16歳(高校1年生設定)で、精神年齢は約40代前半と考えられる。
つまり十分に成熟した男性が未成年女性と深く関われる環境にいる。
｢名探偵コナン｣のコナンは皆さんご存知の通り、体は子供頭脳は大人、精神年齢16歳の6歳である。このまま歩美ちゃんや元太くんやピカチュウと共に歳を取れば、精神は成人したのに周りは未成年だらけという状況が出来上がる。
この状況下で、未成年女性に恋愛感情を抱いてしまう事は罪にあたるのだろうか。

前提として、各都道府県の青少年健全育成条例では、多くの場合｢みだらな行為｣｢わいせつな行為｣｢深夜外出｣を禁止している。
これらは心身が未熟な少女を保護する目的がある。
※無論、少女だけではなく青少年の保護も兼ねている。

上記の法律や条例は、片方が成人済みでもう片方が未成年の場合を想定している。お互いが未成年の場合は罪に問われる可能性が低い。
従って、今回の疑問に関しては犯罪ではないという結論になるだろう。あくまでも肉体年齢の話だけで言えば。
しかし青少年健全育成条例の本分、即ち｢心身が未熟な子供の健全な育成の保護｣という観点で鑑みたら、精神成人男性が未成年女性に手を出すのは犯罪ではないだろうか。

だが、そこまで考えてそのルールは不味いと気付く。
もし仮にその論を許した場合、同じ罪でも精神が成熟した子供が厳罰化され、精神が未熟な大人が赦免化される事になる。
何を以て精神が成熟しているか未熟であるかを判断をするかにもよるが、これは不公平なルールであると感じてしまう。
※とは言え、現時点でも精神鑑定により判断された"責任能力"の有無で罰の重さが変わる規定があります

ここまで考えた所で逆転の発想に至る。

｢精神が成人済み、肉体が未成年の女性と成人男性が交際するのは犯罪か？｣

女性の精神が成人しているなら、自己責任能力が備わっている為、騙される事も健全な育成を阻害される事もない。
しかし、何を以て精神を診断し自己責任能力があると決定するのかという課題はそのままである。

このモヤモヤを解消する為だけに、児童福祉法に強い弁護士のHPに飛んだ。
様々な判例を読んだ結果、ムミニキ調べでは成人男性が精神が大人の未成年女性と交際する事は無罪になりやすいと結論付けた。
そもそも調べるまで勘違いしていたのだが、成人が未成年と交際するのは犯罪と考えていた。
青少年健全育成条例に抵触していない付き合い方ならば罪に問われる事はないのだ。
13歳未満との性交渉は理由が何であれ法律で禁止されているが、それ以降の年齢ではお互いの合意がある場合禁止はされども罪に問われることは無い。
心身が未熟な少年少女を保護する事が本分の条例では、"上"の立場から強要されているか否かで判断している節がある。
その判断で考慮されがちなのは、金銭が絡んでいるか否かである。

この条例で逮捕者が出る時は、殆ど本人の通報か親の通報が元になる。
警察が交際の純・不純を判断し、未成年女性の健全な育成を阻害していると判断した場合、成人男性が逮捕される。

つまり精神成人女性(未成年)が、弱みを握られて交際しているパターンもしくは金銭的なやり取りがない場合、基本的に健全交際として扱われる。
良くも悪くも女性側が完全に黙秘していれば罪に問われる事はない。

ムミニキ自身は未成年と交際する事は無いだろうが(そもそも関わる機会が無い)、無駄に詳しくなってしまった。
恐らく次にこの知識が役立つのは娘ができて10数年経った後だろう。未成年の娘が一回り年上の彼氏を連れてきた時、焦りながら調べるのだろう。
何が何であれ、気になった時にすぐ飛べる弁護士は見つけておいて損は無いと思う。
推し弁護士作りましょう。これ何の話だろう…。

おしまい