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【取材した怪談245】最も体験するのは

二十代女性からメールで寄せられたエピソードです。ご本人の文章のタッチを活かしたいため、できるだけ原文を載せてます。上記ヘッダー画像はイメージです。

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先輩、私、後輩の女3人で旅行に行った時の話。日頃の疲れを癒そうと温泉宿に泊まりに行ったんだけど

先輩=霊感MAX
私=やや霊感あり
後輩=霊感なし

という面白い組み合わせでの旅だった。
後輩がインターネットで宿を探し、先輩が予約した。霊感MAXの先輩は波動で良い場所とか美味しい店もわかるのw

当日、宿泊先に行く前に美術館に寄って、先輩に何枚か写真を撮ってもらった。先輩は写真の資格を持つほどの腕前にもかかわらず、霊感があることで彼女が撮影した私たちの写真はだいたい、顔や身体がグニャっと歪んでしまっていてたw

他の観光客に写真を頼まれたが、歪ませてはいけないので私が撮った。

その後、宿にチェックイン。宿はボロボロではないが最新ってわけでもなく、川に面していた。

部屋に通されて、寛いでいた時に後輩がお手洗いに行った。その隙に私は 「ここの部屋どう? いるかな?」と先輩にコソっと聞いたら 「大丈夫大丈夫」と返された。この時は、どういう意味の「大丈夫」かは気にしなかった。

食事をして、温泉に浸かり、夜になると3人で布団に入りながら会話が弾んだ。まず後輩が早い段階で寝て、私と先輩が残り、そろそろ寝る準備にしていた頃。先輩から

「私が寝ると、心霊現象が起こるからね」

と忠告された。私も心霊現象には慣れているから気にしてなかったのだけど、先輩との旅行は初めてだったため、半信半疑ではあった。

いきなり、空気が変わった。
察しのいい私は(あぁ、先輩が寝たんだな)と理解した。
先輩が寝たと同時に、後輩の方の壁の影がみるみる大きくなった(配置は以下のとおり)。

窓| 先輩 | 私 | 後輩 |壁

後輩が真っ暗じゃないと寝れないというから、玄関付近の通路の灯りだけ少しつけて後は真っ暗にしてたし、カーテンも閉めてたのに影が大きくなったりするのは認識できた。

先輩が寝返りをうったのかと思って振り向いてみたが、特に動いてない。月光や外光の加減が変わったわけでもない。

それでも影がどんどん大きくなり、もぞもぞと動きだす。
その少しあとから、シャカシャカ……シャカシャカ……と畳の上を誰かが擦って歩く、もしくは這いづる音がしだした。

聞き間違いかなと思ったけど、だんだんこちらに近づいてくる。
私も心霊現象は慣れているとはいえ、いつもとは様子が違くて先輩の影響なのはすぐわかった。

あー顔とか見えたらやだな、と思ったので、枕に顔をうずめる。
平常心を保っていたつもりだったが、その気持ちと身体が一致せずに汗が吹き出てきた。 あーやはり本能的に、なにか感じ出してるか……と、勘違い説は完全になくなった。そのあともずっとシャカシャカ……シャカシャカ……と畳を這づっている。

キリがないと思い目を瞑ると、暗闇の中で目を瞑っているので瞼の裏も真っ暗のはずが眩しいくらいの光で溢れた。こんなことないないw と少し笑いながらも、そっと目を開けるがやはり暗闇。

また目を瞑るとまた光に溢れた。
寝かせるつもりがないようだw
こちらも負けじと、ばっと身体を起こしてあたりをみると 足元側の壁に緑色の丸い光が視界に入った。サイズはおそらく拳ぐらい。たしか充電してたから反射して光ってるのかなと思ったが、冷静に考えると寝る前に光っていなかったのだから、それはありえなかった。もうここまできたらしっかり見てやろうと思い、コンセント付近を見たが緑の光はなかった。

そのあと、また布団の上でゆっくりしてはガバッと上体を起こすを繰り返したが、再び緑の光が見えた。何だったのかは結局わからず。私の気持ちは落ち着いているのに、心臓の音がバクバクとして、全身から汗が噴き出る これはどうしたら収まるのかすらわからず、シャカシャカも止まず、 気づいたら眠ったのか、気絶したのかはわからないのだが朝になっていた。

朝に先輩に出来事を話すと、「私が寝たから出てきたんだね」と笑ったw
あと、「実は部屋の掛け軸のところに一人立ってたんだよねー」と言われた。 先輩が言った「大丈夫大丈夫」は、「いる・・けど悪い霊じゃないから大丈夫大丈夫」だったようw

①霊感MAX、②やや霊感あり、③霊感なし、の3人が集まると、やや霊感がある人が1番なにかを体験することになるのだろうと痛感した。

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