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【取材した怪談話170】部屋の中央に……

話者:二十代女性

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私のバイト先では、コックリさんが流行ってるんです。お客さんが入らない暇な時間帯に、バイト仲間が集まってやってます。

ある夏の晩、私が自宅で寛いでいると、バイト仲間のA君から電話が掛かってきました。彼もよくコックリさんに参加しているメンバーのひとりです。

A君ひとり暮らしなんですけど、その日(コックリさんの実施日ではない)帰宅したら、部屋のフローリングの中央に数え切れないほどのコバエの死骸が密集してたそうです。もちろん出かける前はなくて、エアコンつけっぱなしで窓も閉め切ってたのに。すぐに捨てたみたいですが、部屋のど真ん中に集まってたのが気味悪くて、私に電話したって言ってました。「数え切れないほど」がどのぐらいの量なのか、正確には分かりません。

コックリさんの際に降りてきた霊を部屋に連れて帰ってきてしまい、その仕業ではないか、とA君は思ってるようです。

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