【人が怖い実話15】防犯カメラを買いに来た女
「あのぅ。防犯カメラを探してるんだけど」
元家電量販店勤務の男性Sさんが販売員としてカメラ売り場を担当していたとき、60〜70代くらいの女性客が細い声をかけてきた。
彼女は一軒家でひとり暮らしをしているが、自宅の金品が紛失することが多いそうだ。最初は気の所為と思っていたが、紛失の頻度が尋常でないという。そこで空き巣を疑い、防犯カメラを求めて来店したようだった。
「確かに、泥棒かも知れませんね」
「でしょう。警察の人にドアの鍵交換してもらったから、大丈夫だと思ってたんだけ