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取材した奇談

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心霊的・不可思議現象以外の、珍しい話、奇妙な話、人が怖い話などで、かつ取材した話です。
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2020年2月の記事一覧

【人が怖い実話3】出会い系サイトの女(閲覧注意)

注)性的描写を含むため、苦手な方は閲覧注意 ・・・ 15年ぐらい前、知人男性Pさんが20代のときの話。 彼は女性との出会いの手段のひとつとして、出会い系サイトを利用していた。今では「マッチングアプリ」という名称で市民権を得ているものもあるが、当時は世間的には「怪しい出会い方」という印象が強かった。 『ミサ』という女性と出会ったのも、サイトだった。 わずかなメールのやりとりだけで、とんとん拍子でデートが決まった。しかも、会ったら卑猥な行為をしましょうというニュアンスだ

【人が怖い実話2】常に笑顔の男

私が生物学を専攻していた大学3年ごろの話。 M教授が担当する「細胞生物学」という講義を履修していた。 その講義は、高校の教室より少し広い大きさのひな壇型の講義室で実施されており、受講者は40人ぐらいであった。 彼は教授とはいえ、偉そうな雰囲気は皆無で、いつも人懐っこい笑顔を絶やさない男性である。 ある日の講義で、細胞生物学の実験に使用する薬剤について話が及んだ。 「実験のために細胞を人為的にガン化させることがあるんだけど、そのときに『ホルボールエステル』って薬剤使うの

【人が怖い実話1】あの上で一晩…

男性経営者の龍二さんの体験談である。 中学2年の春。所属していた陸上部の合宿のため、M県の青少年用社会教育施設に宿泊することになった。割り当てられたのは1階の4人部屋。部屋には、あらかたベッドメイクもされた二段ベッドが設置されていた。 合宿初日の夜。彼は下段ベッドを割り当てられた。消灯の準備のため、枕の位置を少しずらしたとき。 枕の下に、白い紙のようなものが挟まっていることに気づいた。 なんだろう、と思い、枕をガバっと上に持ち上げてみると、一通の白色長形封筒が置かれて