なめらかに輪郭
「私はビーナスのような豊満な身体が描きたいの。あなたじゃないわ。」
本業デッサンモデル、副業お饅頭工場で働く、紗智。紗智は、バレエをやっていた時の柔らかい体と、バレリーナに向く小さな頭、細い体と長い手足を持っていた。外見は美しい紗智でも、恋愛はいつも上手くいかなくて、短絡的な関係ばかり繰り返してしまう。そんなある日、油絵の画塾でヌードモデルをした際に、自分の脚を切り取りしたように描く菜津子という少女がいた。奈津子に恋した紗智は、奈津子に全身を描いてもらいたくて、暴飲暴食に走ってしまう。