よもぎ
5/7から入院した時のエッセイ、記録。
「私はビーナスのような豊満な身体が描きたいの。あなたじゃないわ。」 本業デッサンモデル、副業お饅頭工場で働く、紗智。紗智は、バレエをやっていた時の柔らかい体と、バレリーナに向く小さな頭、細い体と長い手足を持っていた。外見は美しい紗智でも、恋愛はいつも上手くいかなくて、短絡的な関係ばかり繰り返してしまう。そんなある日、油絵の画塾でヌードモデルをした際に、自分の脚を切り取りしたように描く菜津子という少女がいた。奈津子に恋した紗智は、奈津子に全身を描いてもらいたくて、暴飲暴食に走ってしまう。
綺麗な飛田くんは自転車にも乗れなかったのにバイク事故で死んだのだった。 それまで彼のことを思い出しもしなかったのに、飛田くんの死から花実は、死んだ彼に恋したように、中学生のときの飛田くんの面影を、呪いにかけられたようにずっと探すようになってしまった。
子どもなのに幼稚な親の面倒ずっと見せられていた 仲が悪くて毎日罵り合いで包丁とか平気で出てきたし首締めとかもあった 殺せやそんまま 中学の時夜中に徘徊してたのに無関心だった 周りからも厨二病だと思われて親御さんが心配するからと言われた教えてくださり誰も私のこと大事にしてないのに私が悪いというスタンスを取らされてでも誰も理解してくれないからありがとうございますと言った 保健室登校 不登校 小学校から数えて自殺未遂回数50回以上 ストレスでアトピーの瘡蓋を取りすぎて脚の傷が人に
よく小さな頃に戻りたいっていう人いるだろう。 私はレベルが違う。 魂だった頃に戻りたい。 ただの無に、 私という存在がなかったときに戻りたい。 こんなにきついんだから、 せめて助けてよ。 ハンデ背負いたくて背負ってるのか?私は。
最近、ぐったりと調子が悪くなるに暑い。 そして目つきが悪くなるほどに 日光が眩しすぎる。 ドラキュラが感じる夏って こんな感じだろうか。 精神病棟から退院後、 正社員の職を辞めて 絶賛ニート満喫中の絶望感を味わいながら、 ベッドから出ることなく、 クーラーもつけずに汗をかき続けている。 マットレスの感触がバネっぽくなって 腰が痛くなってくるけど、 それでも私は微動すらしない。 そのまま再び目を閉じれば、 干からびてミイラにでもなるのか、と 脳内で煽る私がいる。 相
いつもテレビで豪快に笑う母さんが好きだ。 どんなに私が捻くれた解釈しかできなくて 相手を困らせても、 「こんなこと最低だ」って思うくらいに 試すような酷いことを繰り返しても、 時間が経てばテレビをつけて、 さっきの出来事が嘘みたいに リビングで大声で笑う母さんは、すごい。 忘れたいなぁ、切り替えたいなぁ、 でもなぁ、ってぐずぐず執着している私から びゅんと遠ざかって、もう笑顔になって 楽しさに打ち込めている母さんは、 無邪気すぎて、まぶしい。 遠くから聞こえ
最近、鬱気味になっている。 朝、目が覚めて洗面台のところへ行くと 瞼がだらんと半開きで、今にも死にそうだ。 ご飯もあまり食べたくなくって、 常温で外に出していた 新品の野菜ジュースを飲んだ。 歯が赤に似たオレンジに染まり、 口の中がじゅっと甘だるくなる。 そののどこしや、飲む行為自体 飽きてしまって、 充電していたスマホをただひたすら 眺めた。 でもYouTubeを開いても 特に観たい動画も無くて、 ただランダムで開いた動画の冒頭部分を 観ては閉じ、次のを開く。 そして
入院する前、死のうと思って書いた遺書を ここに乗せておきます。 これが発動されなくて本当に良かった と今では思います。 これを原点にして死にたかった私が死に、 これからの私が 生きやすくなりますように。 ※注意⚠️ 1.閲覧注意です。気分が悪くなったら すぐに閉じてください。 2.ぐちゃぐちゃだったので読みやすくなるよう言い回しを工夫したり、当時の状況を説明するために追加した文章もあります。 3.個人情報保護のため、会社名や所属する部署については文字を変更してあり
退院日が決まった、16日だ。 16という数字には、 深夜たくさんの雨が降った翌日の朝、 土が雨水を含んでべちょべちょになった 校庭の景色が浮かんでくる。 フェンスには雑草が絡み合っていて、 青くさくて、でも葉の一つ一つには、 雨水のしずくを乗っけている。 朝だからか太陽の光は少ないけれど、 水たまりに映った雲の陰影を濃くする。 16には私の脳内にそんな背景を映させる。 私は16歳の頃、 校庭の思い出なんて一度もないというのに。 その頃は学校にも行かず、 暗い部屋で一
消灯時間になっても 寝付けなくて天井を眺め続けていると、 いつの間にか過去の美しい思い出に浸って 優しく微笑んでる自分がいる。 悲しいことばかり思い出さなくなったのは とてもいい兆候だ。 入院当初は、 自分の境遇や性格、これまでの人生に 悲観してばっかりで死にたかったから。 きっかけはいまだに思いだせないけれど、 こうなれたのは沢山の本や映画で 退屈な時間を埋め合わせしてきた おかげかもしれないし、 どん底まで追いやられたから、 もうあとは上がっていくしかないという
名著を読んだり、Noteで文章が上手い人を 見るたびにこう思う。 「言葉を書くことをためらってはダメだ。 このままでは、私の伝えたい文章が ずっと幼く、歪んだままだ。」 「こんな文章が書きたいのに。 こんなきらきら輝く文章を書きたいのに。」 そうやって焦る気持ちが、 どうしようもなく、悶々と私を苦しめる。 私の書きたいことはずっと胸にあるのに。 でも私は、それを外に出す力がまだないし、 または稚拙な文を纏って外に出した途端、 案外、埃被った古いマニキュアみたいな
私が住む芸大から徒歩20分のアパートは、 色鮮やかな屋根の一軒家や、首が痛くなりそうなほどの高階層マンションとは違って、 情報量の少ない簡素な作りで出来ていて、 風景とは浮いて存在している。 無機質なコンクリートの色味と、 アパート全体のシルエットが豆腐のように 正方形でつるんとしていて、 無駄な装飾が一つもないからだ。 でも、オートロックと宅配ボックスがあって、危険人物はもちろん、善意を持って荷物を運んできてくれる配達の人さえ会う必要がないシステムは、人見知りの私にとっ
今年度の芥川賞候補作品の中で、 市川沙央さんの『ハンチバック』 という作品が気になった。 この文章の綺麗さに大変惹かれたからだ。 雷を打たれたみたいに、胸の奥にドシンと、 まっすぐ衝撃を浴びた。 6/22に店頭販売ということだったので、 外出許可をもらって近くにある 個人経営している近くの本屋を訪ねてみると、 無い、(ガーン....。)とのことだった。 なので代わりに、ハンチバックに関する インタビュー記事を読み漁ると、 著者である市川さんも、 物語の主人公と重なるよ
「ひだがなくなったよ」 早く終われ、と願ったことがようやく終わり、ベッドに倒れ込んで横になる私に向かって、 橋本くんはそう呟いた。 それは、まるで人工音声が天気予報を読み上げるみたいな単調さだったし、橋本くんの唐突で脈絡のない呟きに一瞬、頭が混乱して、 私の膣の「襞が無くなったよ」。 そういう意味で言っているのかと思った。 私の家は、南向きには大きめの窓があって、そこからは日差しがよく差し込むし、ベランダの外を覗けば、晴れた日には、洗濯物が風に靡くのをずっと、眺めて
いつだったか、 芸術は心病める者には救いになると書いた。 それは、美術品だけでなく、 間違いなく音楽にも当てはまる。 最近、外出先を大幅に広げ、 そこに5時間以上も滞在したため、 コロナにかかっていないか PCR検査を受けたのと、 まるまる2日間は病室のベッドから 出ては行けないとの通達が出た。 2日間、ベッドの上でやることもなく、 ただひたすらゴロゴロすることになった。 しかも病室は冷房が ありがたいことにずっと効いている。 涼しい空調の中、 ベッドでゴロゴロできる
死にたい波が襲ってくる。たすけてー拒絶されるのが怖い
注意⚠️ 小説は趣味で書いているので、 変なところ、話に脈略がないところが あるかもです。まだまだ学び中ですので、 温かい目でお読みください...。 感想、ご指摘、どんなものでも待ってます! 1 生き返れ、紗智(さち)。誰もいないロッカールームで、勤務前に買っていたエナジーゼリーを開けると、そう縋るように一口啜った。人工甘味料のギトギトした甘さが、舌の上でざらりと溶けて、体の端々に染み渡っていく。その味は、夜勤明けの私にとって目が覚めるくらいに美味しかった。さっきまで、ど
セラピーの一環で、 看護師さんが他の患者さんと一緒に 美術館へ連れて行ってくれた。 美術館には、 江戸時代の甲冑や刀、刀の鍔、 時代物のホロカメラやタバコのキセル、 ガラスの香水、花瓶、タイプライターなどが 大変綺麗な保存状態で展示してあった。 本当に見応えある、 見事な数のコレクションだった。 そして、展示スペースの奥には カフェがあって、レトロカラーの椅子が 机を囲むようにして並んでいた。 店内は薄暗く、ここも人気も少なかったが、 コーヒーや、カルピスなんかが 3