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職場のお菓子が食べられない

皆さんの職場に「お菓子コーナー」なるものはありますか?あの、勝手に取っていいお菓子が並んでいる場所です。私の職場にもあります。

私はなぜか、そこからお菓子を取ることができません。
だから、毎日100円くらいのお菓子を自分で買っていって、一日をしのぎます。職場のお菓子を取ればいいのに。それが私にはできないのです。

GODI〇Aとか、つま〇り…たくさんの高級そうなお菓子。
私にだって手に取る権利はあるのに、どうしても手にすることができずじまいです。

そういえば、職場の冷蔵庫も使えません。
以前、実家から直接職場に行かなくてはならない時に、母がお金のない私に牛肉を持たせてくれたことがありました。

「保冷剤つけとくけど、職場に冷蔵庫あったら入れときなね」

そう言われた時「冷蔵庫あるけど…」と言って泣きそうになりました。

電子レンジも使えません。エアコンも勝手につけることができません。
本棚を片づけたり、文房具を使うのもはばかれます。

この思いの根幹には「お前ごときが食ってんじゃねーよ」と思われるのではないかという恐怖が隠れています。

小学生の時、教室の本棚から人気の本を取ることもできませんでした。
黒板消しをうぃーーんってやるアレも、特別な人しか使えないと思っていました。

行動の一つ一つにいちいち、「行動主の価値」が伴ってくると信じてやみませんでした。自分がそれをやったら迷惑だから。変だと思われるから。誰かの人生の邪魔をしてしまうから。だから、職場のお菓子が食べられないのです。

「自信がない人」に対して「自分のことしか考えてない」みたいな文言が投げかけられている瞬間をたまに目にします。結局は自分を守っているだけ、みたいな理論なのでしょう。

そう言われたら、私は自分のことしか考えていません。
嫌われたくないし、変に思われたくないし、邪魔だと思われたくない。
でもそう思うことで、一生懸命「私はここに居てもいい」と信じようとしているので、そんなこと言わないでほしいな、と思ってしまいます。

自分の居場所を見つけること。新しい世界を覗いたり、人に声を掛けたり。”外に出る系”で居場所を見つけるのも大事です。一方で、何かをしないように、そっと静かにしていることで自分の居場所を確保するのも、あっていいことだと思ってしまいます。

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