「投げて受け取って、投げ返す」①
会話はキャッチボール。よく言われますよね。頭では理解してるし、できてると思っている。話しかけて、それに相手が答えてくれる。返ってきた言葉に反応して、また言葉を返す。
これが会話。
普段生活していると、あまりにも当たり前すぎて言葉のやり取りに無頓着になっている気がしませんか?本当に、会話は成り立っているのでしょうか?見ていきたいと思います。
ボールを「ことば」に見立てる。
ひだり君が「ことば」をみぎ君に投げます。みぎ君は「ひだり君のことば」を一旦手に持って受け止めます。次にみぎ君が「ことば」をひだり君に投げ返します。ひだり君は「みぎ君のことば」を受け取ります。
こんなやり取りになっていますね。
ここに、例えばこんな「ことば」を入れてみます。
【ひだり君】「昨日お願いした件だけど」
【みぎ君】「うんうん」
【みぎ君】「途中までできてるよ」
【ひだり君】「そか、良かった」
【みぎ君】「へへへ」
【ひだり君】が話したことに対して、【みぎ君】は一旦その内容に対して、「うんうん」と話を聞いているよっていう合図を送っています。この部分「承認」するといいます。
「承認」というと「褒める事」と思われがちですが、それだけではないんですね。私はあなたの存在を知っていますという「存在承認」というものもあります。相手を見る、挨拶する、返事をする、名前を呼ぶ、表情を和らげるなどなど。それから、【みぎ君】は【ひだり君】に向けて「ことば」のボールを投げ返します。
他にも、こんな会話はいかがでしょうか?
【ひだり君】おはよう!
【みぎ君】あ、ひだり君!
【みぎ君】おはよう!
【ひだり君】おはよう!
【みぎ君】おはよう!
【みぎ君】の「あ、ひだり君!」という存在承認を返すだけで、ちゃんと挨拶してくれた感じがしますよね。一旦受け止めるっていう作業は、お互いの関係性を円滑にしてくれるものだなぁと思います。
ちょっとしたことですけど、絶大な効果があります。
ボールを「感情」に置き換えてみる。
今度は、ボールを「感情」に置き換えてみようと思います。
感情というと、色々ありますよね。「うれしい」「楽しい」「悲しい」「怖い」などなど。ボールを「感情」に置き換えるので、吹き出しなしの4コマ漫画で二人の関係を見てみましょう。
まず「うれしい」という感情のボールにしてみます。
なんだか、ほのぼのとしますね。二人がどんどんうれしくなっていくような感じがします。感情をやり取りするという事も、日常的によくやっている事ですね。言葉がなくても、感じるもの。相手の感情は、こちらに伝わってきます。
ボールを「本」に置き換えてみる。
ボールを「モノ」に置き換えてみるとどうなるでしょう?ここでは「本」として眺めてみてください。
【ひだり君が本を貸してくれました】
【みぎ君は、本を楽しんでいます】
【みぎ君は本を読み終えたので、ひだり君に返却します】
【ふたりは、一つの本を楽しみました。共通の話題が出来ました】
ここでは、「モノ」の貸し借りの関係を描きました。モノに見立てる事で、気が付いたことがありました。共通の話題や知識を得る事が出来るという事。
近頃、モノの貸し借りをやっていないなぁと思い出しました。所有ではなく「シェア」するという考え方ですね。これから、どんどん色々なものがシェアされていく世の中になっていくのでしょうか?
それはそれで、人とのつながりも出来ていく事になりそうで、ちょっと楽しみでもあります。
あなたは、ボールを「何に」置き換えますか?
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