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「投げたら剛速球のラリー」⑤

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普段生活していると、あまりにも当たり前すぎて言葉のやり取りに無頓着になっている気がしませんか?本当に、会話は成り立っているのでしょうか?見ていきましょう。

ボールを「ことば」に見立てる。

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ひだり君が「ことば」をみぎ君に投げます。みぎ君は「ことば」を素早く強烈な勢いで投げ返します。ひだり君が「ことば」をみぎ君に投げ返します。再び、みぎ君は「ことば」を素早く強烈な勢いで投げ返します。ひだり君は「ことば」を受け取るのが怖くなっています。

こんなやり取りになっていますね。

ここに、例えばこんな「ことば」を入れてみます。

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【ひだり君】「レポートのテーマ、もう決めたぁ?」

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【みぎ君】「もうとっくに決めて、もう終わるよ!!」

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【ひだり君】「あ、やる事はやいねぇ」

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【みぎ君】「明後日提出だぞ!早くやれ!」

どうやら【みぎ君】は、のんびりしている【ひだり君】にちょっとイラついている様子。会話のスピードというよりも、何かを決断するとか行動を起こすスピードの違いが、二人にはあるようです。【みぎ君】のように、どんどん決断したり、行動を起こせる人からすると、【ひだり君】の動き方は理解しにくいのかもしれないですね。

【ひだり君】は、何かを決断したり行動を起こす前に、たくさんの準備が必要な人かもしれません。色々な事を想定して、慎重に考える人。こういうタイプの人と、【みぎ君】のような行動的なタイプは、相性が悪いのでしょうか?お互いの長所短所を理解して、お互いが補完しあえる関係になると何かが変わるのでしょうか?

例えば、【ひだり君】の慎重さと【みぎ君】の行動力がタッグを組んだら、どんなチームになるんでしょうね。似た者同士の関係は居心地も良いものですが、相反する者同士が協力しあえると、それは価値ある関係になるかもしれません。

あなたの周りには、どんな関係の人たちがいるんでしょうか?

他にも、こんな会話はいかがでしょうか?

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【ひだり君】今日の会議だけどぉ、どこか知ってぇ…

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【みぎ君】おいっ!!!もう時間だっって!

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【ひだり君】あ~ぁ、そうなんだぁ。そぉ…かぁ‥

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【みぎ君】早くしろっっ!

今度は、会話のスピードが違うパターンです。【みぎ君】は、【ひだり君】が話終わる前に話し始めています。ゆっくり話す人、せっかちに早口で話す人。そんな関係に見えてきます。

相手の話すスピードに合わせる事を「ペーシング」と言います。安心感が生まれるんですよね。話すスピードが合う関係って。

【ひだり君】のゆっくりのペースに【みぎ君】がスピードを合わせると、【ひだり君】は急かされた感じがなくなり安心して話せるようになります。【ひだり君】が、【みぎ君】の早いペースに合わせて話をすると、【みぎ君】はどんどん話が進んでいくので、心地よくストレスなく話せるようになります。

同じ4コマ漫画でも、どんな「ことば」を吹き出しに入れるかで、見えてくる事って違うんですね!自分で作っていて驚きです!キャッチボールって奥が深い…

ボールを「サービス」に置き換えて見る。

今度は、ボールを「サービス」に置き換えてみようと思います。例えば、「オンラインショッピング」に置き換えます。どんなことになるのが見てみましょう。

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【ひだり君】オンラインで品物を注文します。

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【みぎ君】素早くお届け、すぐに支払いの請求が来ます。

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【ひだり君】オンラインで品物を注文します。

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【みぎ君】素早くお届け、すぐに支払いの請求が来ます。

ボールを「オンラインショッピング」に置き換えると、そのサービスは対応が速くて、すぐに品物を手に入れられる便利なものに見えてきます。すぐに届けられるので、次も注文したくなります。気軽に注文できるので、請求が早いので、驚いてしまいます。

今の世の中は、何かを注文したらすぐに手に入れたいという欲求が強いように思います。例えば、ネットショッピングしたら翌日配達なんて、当たり前になっていますよね。納品まで数日時間がかかると、サービスが悪いと思う方も出てきます。すぐに届かないと、お客様がいら立ってくるという世の中。

これはこれで、なんだか忙しない世の中ですね。ネットショッピングは、このキャッチボールが当たり前になっているという事になります。そうでなければ、生き残れない時代が見えてきますね。

ボールを「仕事」に置き換えて見ると。

ボールを「仕事」に置き換えて見ると、どうなるのでしょう。ここではそれぞれの「専門分野の仕事」として眺めてみてください。

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【ひだり君は専門分野の仕事を終わらせて、みぎ君に回してきました】

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【みぎ君は、自分の専門分野の仕事を素早く終わらせて、ひだり君に回しました】

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【ひだり君は専門分野の仕事を終わらせて、また、みぎ君に回してきました】

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【みぎ君は、自分の専門分野の仕事を素早く終わらせて、すぐにひだり君に戻しました】

ここでは、「仕事」の進行状況を描いてみました。いつも、仕事のボールは【ひだり君】のところにあるように見えてきます。仕事の進めるスピードが違う感じです。【みぎ君】は仕事のボールを持っている時間が短いので、この仕事以外の仕事も色々抱えているのかもしれないですね。

手早くそつなく仕事を進められる【みぎ君】と考えるのか。あるいは、あまり細かい事までチェックせず、どんどん仕事をこなす事に注力している【みぎ君】ととらえるのか。事象だけ追って見ているので、仕事の質や内容までは見えてこないですね。「仕事」の進行の改善点ととらえた時、課題や問題点が人にあるのか、人の能力にあるのか、仕事内容にあるのか等、このキャッチボールを見ていると見えてくるものがありそうです。あなたには、何が見えてきましたか?あなたのまわりの仕事は、どんなキャッチボールになっているでしょうか。

あなたは、ボールを「何に」置き換えますか?

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