「事故後」を生きよう、と思えた日のこと

柏崎へ


先週末、柏崎へ行ってきました。

事故に遭った場所
住んでいたアパート
職場
歩いて15分の港
職場近くのお気に入りの公園
海浜公園 を巡って
おすすめのお菓子を押し付けて
車で帰る時に通っていた道を
といびとさんの運転する車で通ってきました。

といびとさん:しま、さっき「事故に遭った場所」って
教えてくれたけど…辛くなかった?大丈夫?

わたし:うん。今はね。
夕方とか、薄曇りだとね
ちょっと辛いかな。

でもね、親と来てたら
今日みたいに晴れた日の昼間でもダメだったかも。
新しく家族になるひとと一緒だったから。
なんていうんだろ…
区切りを付けることができた、っていうのかな…
すっきりした、みたいな…そんな感覚。

と、港ではまだうまく言葉にできずにいたけれど。

お気に入りの公園で
海からの風に吹かれながら
煮詰まるとここに来ていたこと。
何時間でも居られるし、危険なので
必ず時間のわかるものを持って来ていたこと。
職場が近いのが難だけど
ここに来て風に吹かれていると
そんなことも気にならなくなること。
…を話して。

こういう場所って、地元にはないよね…
俺もここが好きになったし
しまがここに来ると落ち着くのが
わかる気がする…と。

そんな話の流れで
わたしはこうして、事故後を生きているけれど。
未練なのか?
事故後に遭わなければ、とか
あのまま仕事を続けていたら、って
考えることがあって。
辛くなっていること。

柏崎という街に対して
複雑な思いを持っていて。
ぎおんさんの花火がテレビで中継されると
両親は知っている街の花火だから、見る。
でも、わたしは見たくない。
柏崎での良いこともそうじゃないことも
思い出して辛くなるから。

だけど
今日、こうして新しく家族になるといびとさんと
柏崎に来て。
事故に遭った場所だったり、生活圏内を一緒に巡ることができて。
ちゃんと事故後を生きよう、というか
事故後の人生を
といびとさんと一緒に生きていきたい/生きていこうって思えたこと。

でも、心残りなのは
ご存命中の元受け持ち患者さんに会ってもらえないこと。
普通の風邪でも大変なことになるひとたちだから
仕方のないこと、なのだけど。

それ以外の心残りというか、未練みたいなものは
もうないこと。
ちゃんと成仏できて
事故後の人生を
といびとさんと一緒に生きていたい/生きていこうって思っていること。
…を伝えることができました。

しまが暮らしていた街に来ることができて、良かった。
東京に行くことがあったら
今度は自分が暮らしていた街を案内するね。
あ…でも東京に行ったら
しまが暮らしていた東村山にも、だね。

そうだね。
園内と、学校と…。
隣の東久留米にも行って
その時からお世話になっている宣教師さんの奥さんにも会ってもらいたくなる。( *´艸`)

そんな話もしたり。

帰り道、
といびとさんの前職場のある街を通って
「この街に通勤していたの」と教えてもらったりして。

なんていうんだろ…
ルーツを巡る旅っていうのかな…
そういう日帰り旅ができたこと。

それまでも「事故後」を生きているのだけど。
「区切り」っていうのかな…
自分の中で決着がついた、っていうのかな…

事故に遭ったことは、事実。
その後のことも、事実。
それ以上でも、それ以下でもない。
わたしは「今」を生きていこう。
といびとさんと一緒に
今を生きていきたい/生きていこう。
って思えて
といびとさんにも伝えることができて。

いい時間だったな…と思う。。。

神様、なんであの時…

事故に遭ったことで、実家に戻ることになって。
加茂に帰ってきた。
そして、あの時死ななかったから
今こうしていて。

神様、なんであの時死なせてくれなかったんですか?
なんて残酷な、って思ってたけど。
「死なずにいた先に、こういうことがあるから」だったんだね…とか。

いろんなことを選択した結果が今で。
ここにつながる選択を続けてくれてありがとう。
とか。

たくさんの「ありがとう」を伝えたり。
自分の中で起きた気持ちの変化を伝えられたり。

やっと?ちゃんと?
「このひとと一緒に生きていきたい/生きていこう」っていう気持ちが
しっかり固まったというか。

それまでも思っていたけれど、ちょっとまだどこか
ふわふわした感じがあったけれど。
しっかり根差した感が、今はあって。
「覚悟」っていう言葉になるのかな…
そういうものも、自覚できるようになったり。

からだは側にいなくても
存在を感じていること。

存在を感じて、落ち着くこともあれば
会いたくて切なくなることもある。
会ってハグしている時に
落ち着くこともあれば、切なくなることもあるから
それと同じなのかな…。
存在を感じる、ってことは
からだは側にいなくても
いつも一緒にいてくれている、ってことなのかな…とか。

理屈っぽさ全開だけど 
そんなことも話すことができて。

赤坂山で海からの風に吹かれながら
わたしは「事故後」を生きていこう/生きていきたい
このひとと一緒に、事故後を生きていこう/生きていきたい
と、思うことができて。

4年前の夏
「ここで生きよ」と連れていってもらえなかったのは
残酷すぎる…と感じていたけれど。

「事故後」をここで生きよ、ということだったのかな。。。

そんな風に感じた、柏崎への日帰り旅でした。


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