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鳳東八段から五段110ptまで落ちたのに何も反省しなかった人の話(前編)

3月9日、七段になりました。

無題

昇段は何度でも嬉しいものです。ちなみに、4連勝で昇段だったのですが、毎回ガッツポーズしてました。3勝目に至っては電車の中で「っし!!」と声を出してガッツポーズしてました。気持ち悪いですね。それでも、今回はそれだけ嬉しかったです。今回は七→六→七ではなくて八→七→六→五→六→五→六→七でして、特東滞在時間が長かったせいでしょうかね。

さて、読んでいる人は僕が昇段した暑い気持ちのまま自慢したくて勢いで書いているnoteだとお思いでしょうが、まったくその通りです。ただ、今回もっとも書きたいのは「いかにして昇段に至ったか」ではなく「いかにして負け続けたか」です。負けているときというのは、何故負けているのか分からないものです。この記事を通じて、大した反省もなく自惚れだけ抱えて溶岩に沈むがごとくただただ負けていった僕のことを「馬鹿な奴がいたものだ」と思って頂ければ幸いです。

今回は、長くなりますので前編と後編に分けて記事にしていきます。どちらも、僕が近い未来下ブレになったときに見返せるように残しておくのが目的です。前編では、2020年の僕の天鳳段位遍歴を当時の感情を思い出しながらサッと書いています。後編では、表題の通り「反省しなかったこと」とそこから「何を反省して何を変えたのか」を書いていく予定です。

前編は僕自身の思い出話で戦術的な話などは一つもないので、後編だけ読んで頂ければそれでも十分です。ホント、4000文字もあるので無理はしないでください。


さて、前編の始まりです。


2020年は二度、八段になれました。一度目は5/15、二度目は9/3でした(遡って探したら2020年8月以前のものは消えてしまっていたようなので、当時を思い出せるツイートはそれ以降のものとなります)。

5月のときも10月のときも、昇段してからははいずれも大した手応えはなかったと記憶しています。幸運にも七段で好調のときには何か「今俺は麻雀が出来ている」というような謎の感触があったのですが、八段になってラスるたびにそういった感触という感触を失っていったことを今でも覚えています。いずれにしても、実戦から得るものがあったとは到底言えず、降段しても「よくわからないけど気付いたら降段してたし下ブレとは言え実力不足だろう。とはいえ、また七段を頑張るぞ」という程度でした。僕は八→七という降段をしたのが6回ほどあるのですが、いずれもストレートに六段まで落ちています。だから、10月に七段に落ちた時にはこのジンクスを払拭してやろうという強い気持ちだけは持っていました。

しかし、強い気持ちを持っているということが麻雀に与える影響というものはさしてないわけで、前述の通り感触という感触を失っているので勝てるわけもなく、11月には当然のように六段に落ちてしまいました。今思えば八→七の時点で死ぬほどバランスは崩しているのですが、「今までの上ブレの分、強めに下ブレが来ているだけ」という気持ちが何故かそれなり以上にあったので、六段への降段をすんなり受け入れていました。当然、この七→六の時点でも死ぬほどバランスは崩していますが気づくことができません。ただの下ブレだと思っていたからです。手が入らないのは仕方ない、めくり合いに負けるのは仕方ない、で全てを終わらせようとしていました。それぐらいの下ブレは麻雀では普通なんだと、そう思っていました。だって、六段に落ちることは初めてではなかったから。

問題はここからです。12/7にまさかの五段への降段。

これがショックでした。ここまで来ると流石にバランスを崩しているなという自覚をはっきりと持つようにはなっていましたが、かといって何がどう崩れているのかは分かりませんでした。多少バランスを崩していようが、一年で二度も鳳東八段になっているのだから、六段に落ちても打ち続ければ自然に七段に戻れるものだと思っていました。しかし、そうではありませんでした。「今の俺、とんでもなく下手なんじゃね?」という思いを持ちながら、それでも対策の講じ方が分からず途方に暮れていました。「でもまぁ、とりあえず鬼打ちしていれば上ブレが来るだろう。」と思っていました。

そうしたところ、4日で六段に昇段していました。

完全なる爆運ですね。爆運ですが戻ってこれてきました。ただ、今まで下ブレが過ぎたのだから当然だろうという思いもありました。今回はとんでもない下ブレだったのだな、と。そして、経験上、調子のいい時は一気に決めることができるし、七段になるのは時間の問題だと思っていました。よもやの2021年中での七段昇段もあるかと思っていました。

しかし、2021年になり、ここまで何一つとして崩れ切ったバランスを矯正していたわけでもなんでもなかったので、当たり前ですが調子は戻らず、1/22には再び五段へと降段してしまいました。

実は2021年になってからは一つ大きな取り組みを増やしました。それは「手出しツモ切りを見る」ということでした。自分の手牌や点棒状況を無視してでもとにかく手出しツモ切りを見て他家について理解しようとしました。きっかけは遊鳥すずめさんの以下の記事でした。

この記事自体は何度か見たことがあって、その度に「よっしゃ手出しツモ切りを見よう!」と決意するのですが何度やっても三日坊主に終わっていました。今回は1ヶ月毎日ノートを取って取り組みました。ノートには気付いたこと、できなかったこと、できたこと、明日気をつけることなどを書いていました。取り組んだ結果、それなりに場を見る力が養われたような感覚はありました。しかし、気づいたら五段へと落ちていました。あれ? 

2月の頭には670ptになっていました。このあたりでもう完全に何もかもが分からなくなってました。それでも振り返ってみると、八段だったころから今に至るまで、いろいろなことに取り組んではいたはずだったんです。麻雀ノートを見返すと色々なことが書いてありまして、自分で書いておきながらあれですが、成績を上げようと技術をつけようと必死な感じは今でも伝わってきます。しかし、ずーっと、前進しているような感じはありませんでした。同じところをぐるぐる回っているような感じが見て取れるノートでした。いや、「同じところ」ではありませんでした。後退に後退を重ね、ついに、2/14には110ptになってしまいました。ちなみにバレンタインには彼女がロールケーキを作ってくれました。これがまたうまし。

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ロールケーキを食べて、当然のようにセックスをしましたが、そんなことで気が晴れることはありません。いくらなんでも心が折れていました。「僕も前回五段535ptまで落ちました。」と慰めてくれるフォロワーもいて、その言葉も支えになってなんとか踏ん張って予約ボタンを押し続けていたのですが、気付けば2ラスで四段のところまで来てしまい、心が折れてしまいました。ノートに書いてあることが何一つ技術向上に繋がっていなかったのだなと、全てが無駄だったのだなと。

ただまぁ、今にして思えば、こんな絶望は今更なわけですよ。ここまで落ちぶれていれば何かがおかしいに決まっているわけですよ。手組みも押し引きも副露判断も、何もかも、全てがおかしいんです。むしろ、なんで今の今まで気づかなかったのか、気づいても矯正してこなかったのか、それが問題なんですよ。

今思えば八段に昇段してから負け始めて少しずつズレてきて、そこからずーっとおかしかったとはっきり言えます。でも、負け続けてもそのことが分かりませんでした。めくり合いに負ける度に、1向聴が埋まらない度に、ラス目に跳ツモ条件を満たされる度に「ほらね」と思うだけでした。何が「ほらね」なのか、それはさっぱりわかりませんが、当時(といっても2月、つまり先月)の僕はそんなやさぐれメンタルでした。いや、正確に言えば、おかしいに決まっていることの自覚そのものはありました。でも、何がおかしいのかを「手組みがおかしい」「押し引きがおかしい」としか把握できず、具体的な解決策は何一つ浮かばないので放置してしまっていました。調子が上向けば、配牌ツモが俺好みになったら大丈夫だと思っていました。でも、そういう展開が一向に訪れることはなく、ただひたすらに負け続けたので、だからもう四段に落ちるんだなと思っていたし、むしろそのまま特上チャオでもするのではないかと思っていました。

200ptを切ったらワザ降段をしようと思っていました。なんかもう四段に落ちたほうがツイッターでウケるかなとさえ思っていました。それでも、何を思ったのか(このあたりの変化の話は後編で)そこから歯を食いしばって頑張った結果、2/25には五段原点までptを伸ばしていました。

なんかよくわからないまま「あ、今いい感じだぞ」と感触を取り戻し、2月は原点オーバーでフィニッシュできていました。ちなみに負け続けても昨年11月以降は毎月400本ペースで打っています(鳳東オンリーだと自分の生活では300本が限界)。

それからは一瞬でした。3/3には六段に昇段。

そこから一週間経たずに3/9には七段へと昇段しました。

というわけで、魂の戦場である鳳東にて束の間おじゃまします。めでたしめでたし。

さて、ここまで読んでみなさん思ったことは、2/14の110pt以降雑じゃね?ということでしょう。僕もそう思います。実際、成績自体はただの爆運ですが、2/14以降は麻雀への取り組み方が急に変わったとはっきり自覚できています。今までが如何に間違っていたのかを痛感し、今までの取り組みをある意味では全否定する羽目にはなりましたが、取り組み方を変えて、それで結果も伴ったので気持ちはいいものでした。


というところで前半は終了です。ほとんどが僕の個人的な話でしたので、読まなくてもよかったような内容ではありました。ただ、振り返って再確認できたのですが、マジでこいつ大して反省していなかったなと。でも、麻雀ノートをとったりとかは結構してたんですよ。それでも、今思えば、それは「反省」ではなかったなと。そりゃあ成績も回復していかないよなと。そう思いました。

後半では、雑になった2/14以降の麻雀への取り組みについて述べていきます。後半は、

①あの取り組みには意味などなかったと気づく

②すべきことから逆算して考える

③それでもあの取り組みは意味がなかったわけではなかった

の3本だてでお送りします。まだ手をつけてないのでめちゃめちゃ変更すると思いますが。それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。



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