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パイプオルガンコンサート「音楽と宇宙」

私の母校は創立150周年を迎え、記念にコンサートが開催されました。キャンパス近くの東京芸術劇場のパイプオルガンのコンサートは宇宙の話しとのコラボ。面白い。すぐに申し込みました。

このホールがある場所は私か学生の頃は広い原っぱでした。当時この街は汚くあまり治安の良くない感じでした。そこにある大学のキャンパスだけが別世界のようでした。

オルガンの演奏者はチャペル専属のオルガニスト崎山浩子さん。以前何度かオルガン講座に参加し崎山さんのチャペル会館やチャペルのオルガンは拝聴していました。東京芸術劇場のオルガンでどう演奏なさるのか、それもとても楽しみでした。

東京芸術劇場1階

まずバロックオルガンを使っての演奏からコンサートは始まりました。演奏が終わって星の映像がスクリーンに映し出され、村山斎さんの講義のオープニングです。
映像に縦の直接を引き、直線の上にある星に上から下に向かって高い音から低い音を計算し音を付けていく。直線を左端から右端まで動かして音を作っていくと現代音楽のような不思議な曲になりました。

宇宙の始まりからの説明、その間にオルガンの演奏を挟んでいく形式でコンサートは進みました。

バロックオルガンの全景

このホールのオルガンは回転式で、ルネッサンスオルガン、バロックオルガン、モダンオルガンと3つのオルガンを聴くことが出来ます。
休憩時間にバロックオルガンからモダンオルガンに回転する様子を見ることができました。

2部はモダンオルガンを使っての演奏でした。
金管楽器系の音色が神秘的に響きました。


最初に大きな爆発ビックバーンが起こりました。
そこから原子が生まれ星が生まれました。
星が生まれたその屑から人が生まれました。
だから人は星の欠片なのです。
と村山さん。

最後に「かぐや」から見た地球の映像が映し出されました。レースを纏ったラピスラズリのような地球はため息が出るほど美しい。この美しい地球上では争いが起きています。
それでも、
人類はいつか仲良くできるのだ、という言葉で締め括られました。
エンディングは
崎山さんのバッハ。誰もが知ってる「トッカータとフーガ」出だしの装飾音が崎山さんらしい素敵なアレンジでした。
きっとね、きっと、仲良く出来る。しみじみと崎山さんの演奏を聞きながら思い出したことがありました。
以前私の家族が「かぐや」の電気抵抗部分を設計したと言っていたこと。今こうして地球の映像を目に出来るのは、「かぐや」を設計し製造した数多くの人の努力があったからだということ。
ひとりひとりの力が集まれば、遠く離れた場所からの実際の地球を目にすることだって可能になるのだ。

きっと、きっとね。

私たち人間が生まれるのに何十億という偶然が重なっていること。研究を重ねれば重ねるほど、神さまのような大きな存在がなければ人類の誕生には至らなかったと思えるようになったそうです。
聖公会のミッションスクールの150周年を祝うための最高の言葉でコンサートは終わりました。

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