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「大森貝塚ビール」に込めた思い ー今こそ縄文時代の恒久平和による幸福を求めてー

縄文時代は今から約1万6千年前から始まり、約1万年以上続いたとされている。
これほど永い期間、ひとつの時代が続いた歴史は世界に類を見ない。

1万年もの間に培われた生きていくための知恵は、持続可能な社会の知恵そのものだ。
この知恵と精神性は、日本人のDNAとして、脈々と受け継がれている

特筆すべきは、縄文時代には戦争の痕跡が認められないことだ。

縄文時代の遺跡からは、攻撃用の武器や防具が見つかっていない。後期になると、剣や刀の形をした磨製石器が出現するが、石剣や石刀は、先端が丸みを帯び、両側縁には刃が研がれていない。
それらは武器として使用されたというよりも、それを振るう人の力や権威を呼び起こすための象徴であった可能性が高いと考えられている(松木 武彦(2007)『旧石器・縄文・弥生・古墳時代 列島創世記』, 全集日本の歴史1, 小学館)。

戦争が存在しなかった縄文時代。
コロナ禍の激動の時代にあって、日本人の源流を改めて考えるとすれば、恒久平和による幸福を求めた縄文時代ではないだろうか。

そして「縄文」の名称のルーツは、大森貝塚を発掘したモース博士である。

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モース博士は、1877年(明治10年)に大森貝塚を発掘調査し、その調査報告書を刊行する。これは、日本における最初の科学的な発掘調査であり、その報告書の中で、大森貝塚から発見された土器に縄目模様があることから「cord marked 」と呼んだ。

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日本の考古学発祥の地・大森。
そして「縄文」と命名したモース博士。
「大森貝塚」は、世界に誇る恒久平和の幸福を実現してきた歴史がある。

2019年末、羽田バル(有限会社大鵬)の大屋幸子社長から、「大田区山王産のホップが採れ、新しいクラフトビールを開発したい」とのご相談を受けて、真っ先に思いついたのは、この「恒久平和による幸福」だった。その願いを込めて、私はコンセプトメーキングとラベルデザインをさせて頂いた。

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「大森貝塚ビール」でぜひ、縄文時代に今一度思いを馳せ、世界中の幸福を祈って乾杯して頂ければ幸いだ。

羽田空港至近・天空橋の「羽田イノベーションシティ」。
大田区が産業と文化の新拠点として、2020年7月3日にオープンさせた施設である。
その施設で、クラフトビールと各地の地場産品を振る舞う「羽田スカイブルーイング」は、大屋社長がこの厳しい時代に不断の努力で、あらゆるステークホルダーの幸せを願ってオープンさせた、現在唯一の飲食店だ。
そのオープンにあわせてリリースしたのが、「大森貝塚ビール」である。
私はその一端に関わることができて幸せだ。

「羽田スカイブルーイング」で、たくさんの方々の幸せな乾杯の姿を夢見て。
イノベーションは幸福な翼に宿り、滑走路から徐々に飛翔し、高く高く大空を舞い上がるに違いない。

○日本の考古学発祥の地で産まれた「大森貝塚ビール」
https://www.officewill.co.jp/20200709.pdf
○羽田スカイブルーイング
https://www.facebook.com/hanedaskybrewing/
○羽田イノベーションシティ
https://haneda-innovation-city.com/

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