マガジンのカバー画像

日本全国写真紀行

59
取材で訪れた、日本全国津々浦々の心にしみる風景を紹介します。ページの都合上、書籍では使用できなかった写真も掲載。 日本の原風景に出会う旅をお楽しみいただけます。
運営しているクリエイター

2022年2月の記事一覧

【日本全国写真紀行】19 京都府舞鶴市成生

京都府舞鶴市成生 若き僧侶の悲劇を秘めた、美しい漁村大浦半島の最北端にある、海景色のとても美しい小さな入り江の集落。 古来ブリ漁が盛んで丹後ブリの名産地として知られ、今もほとんどが漁業で生計を立てている。 小漁村とはいえその歴史は古い。紀元八世紀に編纂された『丹後風土記』に古社「鳴生神社(江戸期には大将軍社)」の記載があるが、鳴生は成生の旧名。言い伝えによれば、崇神天皇の御代に丹後に土蜘蛛(※)が現れた。これを征伐に来た将軍がこの地を通ったとき、岩が光り兜が鳴り響いたため、