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全国最中図鑑

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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途…
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2022年11月の記事一覧

「全国最中図鑑」40 北海道クマ最中(北海道札幌市)

世界には8種類のクマがいるそうだが、日本にいるクマは2種類のみ。北海道に生息するヒグマと、本州以南にいるツキノワグマだ。大人のヒグマは体長2〜2.5メートル、体重は150〜250キロ、日本にいる最大の陸上動物である。古代には、大きいということは崇拝に値する特徴だったから、アイヌの間ではクマは神とされていた。 そんなクマを、アメリカ人は「テディベア」という可愛いぬいぐるみにしたが、札幌の餅菓子店では美味しい最中に仕上げた。明治39年創業の美好屋が作った「北海道クマ最中」である。

「全国最中図鑑」39 青森りんごもなか(青森県むつ市)

日本における西洋りんごは、明治4(1871)年に日本に導入され、青森県へは明治8(1875)年春、当時の内務省勧業寮(1874年に設置された殖産興業を推進する省庁)から3本の苗木が配布され、県庁の構内に栽植されたのが始まり。 その後、同年秋および翌9年春と計3回に渡って数百本の配布を受け、研究心に富んだ農家に試植された。その中から明治27(1894)年に京都博覧会で受賞者が出たことから。青森りんごの評価が高まった。 現在は、津軽地方に世界有数の生産団地が形成され、青森は全国の