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全国最中図鑑

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日本を代表する和菓子の一つである「最中」。香ばしいパリパリの皮とともに餡を頬張れば、口の中にふわっと広がる品のよい甘さ。なんとも幸せな気分になるお菓子です。編集スタッフが取材の途…
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2022年1月の記事一覧

「全国最中図鑑」20 起き上り最中(岐阜県岐阜市)

最中の由来にもいろいろと歴史上のエピソードが登場するが、今回登場するのは、あの織田信長。 永禄5年5月、信長は美濃の難攻不落の城・岐阜城(稲葉山城)の攻略を開始し、以来7回にわたって攻め続けたが、どうしても攻め落とせなかった。だが不撓不屈の精神で諦めることなく、永禄10年8月、数万の兵を率いて実に8回目の攻略を開始した。このとき信長は従者に「我、正に起き上り最中なり」と告げ、ついに岐阜城を征した。 この「起き上り最中」の由来にならい、「起き上り最中」を発案、また何度転んでも起

「全国最中図鑑」19 鶴亀もなか(広島県広島市)

お菓子の老舗「高木」が、戦後の復興をめざす中、おめでたいお菓子を、という願いを込めて作ったという「鶴亀もなか」。 「鶴」という字の「へん」と「つくり」の間に「亀」の字を入れたユニークなデザインの鶴亀マークが、皮に刻まれている。 広島県産の餅米を使ったもなかの皮に、備中産の大納言小豆の粒あんと、抹茶あんの2種類のあん。程よい甘さで、滑らかで上品な味わいだ。ちょっと大きめだが、皮に溝が入っていて食べやすい。小豆あんと抹茶あんがそれぞれ小豆色とうぐいす色のパッケージに入っている。