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わかりやすい東洋【陰と陽】の考え方

はじめに

こんにちは、🐔鍼灸師の卵を応援しているもぬけです。

このノートは
はじめての東洋思想・東洋医学【陰と陽】
についてまとめています。

なるべく教科書の正しい説明と個人的に噛み砕いた説明の2つをお伝えしていきたいと思います。

鍼灸の教科書(医道の日本社)をベースにお伝えしています。

以前のマガジンの記事として陰陽学説についてをまとめております。

こちらは陰と陽の根本的な概念についてお伝えしています。

今回お伝えするのは陰と陽が生理的にどのように身体に作用をもたらすかについてをまとめていきます。


人体における陰陽

自体の生理機能における陰陽は、固有の物質を表しているのではなく、温めたり、冷やしたり、動かしたり、静かにしたりする作用の方向性として表している。

東洋医学の概念では人の体も世界も宇宙も同じように全体的に捉えます。(天人合一

陽が不足すると身体は「夜」のような状態になります。
太陽が不足すると地球は冷え込み、活動がなく、静かになるのと同じことが人の身体でも起きるとされています。

逆に陰が不足すると一日中「昼」のような状態になります。
夜の間に地球は上がりすぎた熱を下げます。それがなくなるので身体でも同じように身体に熱がこもりすぎるような状態になります。

どちらかに傾くことが良いというわけではなく、陰と陽のバランスが適切なのが一番です。

ではそれぞれ単独の作用についてお伝えしていきます。


陰の生理

人体の生理機能における陰とは、血・津液・精による滋養作用などの表れである。

【陰の作用】
 ▶滋潤作用
 ▶寧静作用

まずは滋養作用から説明していきます。
身体に潤いを与え滋養する働きです。

これがないと身体は生命活動を維持できず、成長することもできません。
また成長を制御したり、抑制したりする力も持っています。

寧静作用というのは、相対する陽を抑制する働きのことです。
前章でお伝えしたとおり「陽」の働きは太陽なので熱をもち、活動的です。

その働きを抑える働き冷却作用・安静作用などを差します。


陽の生理作用

人体の生理機能における用途は、気による温煦作用・推動作用などの現れである。

【陽の生理作用】
 ▶温煦作用
 ▶推動作用

陽は身体を温めたり、陰液を推動させる役割を持っています。
いくら陰があっても陽がなければそれを動かす力が出ないということです。

草で例えると陰が水、陽が太陽でどちらも無ければ育たないというのと同じです。栄養豊富な水も太陽がなければ全身に巡らすことができません。


陰陽の病理・病態について

人は自然界の一部であるので、人体の陰陽は気候変化の影響を受け、変化する。

ここでも常に天人合一思想をもとに考えが進みます。

一般的に冬の時期は陰が強まり、夏は陽が強まります。
食べるものも同様に冷たいものや生物を食べ過ぎると陰が強くなり、暑いものや辛いものを食べると陽が強くなります。

過食すると飲食物の性質に応じた影響を大きく受け人体の陰陽の均衡に変化を起こします。

【陰の病理】
 ▶陰虚(虚熱)
 ▶陰盛(実寒)

【陽の病理】
 ▶陽虚(虚寒)
 ▶陽盛(実熱)

具体的な症状は国家試験対策でしますのでここでは概念をお伝えしていきます。

はじめにお伝えしておきたいのは、陰と陽の総合量の割合の違いです。

全体量が多いのか、少ないのかで治療方針が変わります。

画像1

4つの状態を画像にしてみました。

これで「実熱」と「虚熱」の違いもわかりやすくなると思います。
一見火照っていて同じように見えますが、虚熱の患者の熱を治療で取り除いてしまうと弱りきってしまうことがわかります。


陰と陽のまとめ

東洋治療を目指すのであればここの概念が一番大切で、はじめのこの見極めが間違ってしまうと治療後に体調が悪化させてしまうということにもなりかねません。

また西洋医学しか信じていないという人であっても上記のような問題に直面することもあると思います。

例えば、年配の患者にトリガーポイントでガンガン響かせた後体調が悪くなったなど。

西洋では証明できていませんが東洋ではそういう事象が多くあったからこそまとめられている内容ですので信じる・信じないは別にしてそういうことがあると言うのは覚えておくと良いかもしれませんね。

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