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大阪滞在日記

6月25日(日)
本日は甲府から大阪まで移動した。非常に長い距離だ。お昼ごはんはほうとうを食べた。私は山梨県出身ではないが、3歳頃から食べ続けているかのような慣れ親しんだ味がした。
さて、両親と共に過ごすのは3日が限界である。母親は「放っておく」ということを知らない。日常生活における母親ではないからかもしれないが、とにかく構う。
私は基本的に放っておかれることをありがたく感じる人間である。同じ空間に人がいるのは嬉しいが、私のやる事にとやかく言われたり、相手に気を遣って何かをするという状況を長期的に続けるのが難しい。
何はともあれ大阪に着いた。姉が最寄り駅まで迎えに来てくれた。近所の信じられないくらい古い中華料理屋で夕食を取った。会計は2人で1400円だった。
脚本課題の提出が明朝に控えていたのでヒイヒイ言いながら書いた。新しく何かを生み出す時、机に向かって考える時間より、生活の中でそれについて考えながら物をみたり家事したりする時間を設けることが有効ということを知った。
結局書き終わらずに寝た。提出期限は明朝10時なのだが、8時頃に起きてやろうと思った。ギリギリを攻める性質は死ぬまで変わらないだろう。

6月26日(月)
昨夜は課題から逃げるように寝たので割と早く入眠できた気がする。予定通り8時に起きて、姉が作った朝食を食べた。そもそも私が大阪に来た目的は、気分転換と妊婦の姉の家事代行なのだが、いきなり朝食を作ってもらってしまった。おいしい。
気が引けて昼食は私が作った。麻婆茄子を作った。よく考えると麻婆茄子は作ったことなかったが、なんとなく作ったらなんとなく出来た。7年も一人暮らしをしている割に私の料理レパートリーは少ない。自分が好きな食べ物は変わらないので、恣意的に作れるものを増やすのはなかなか難しいことだ。全然関係ないけど「レパートリー」という言葉を料理以外で使っている場面を見たことがない。他にどんな場面で使うのだろう。
今日は喫茶店でひたすら本を読んだ。その後古本屋に行って韓国語習得の本を買った。旅先で本を買うのは賢明な判断とは言えないが(既に持ってきた本があるので)衝動人間なので別に驚きません。
昼間はまだ問題ないが、夜になると色々なことをグルグルと考えてしまう。一人で悩み続けてもどうしようもない生産性のない悩みや不安に潰される時間が到来してしまう。私の人生常にこうということではなく、現在休職中のため外からの評価に敏感になっており、わーわーとなって全然眠れなくなった。かつもう東京に帰りたくなっていた。ホームシック。ただこれについては、悩みを作り出すのが趣味のようなひどい思考パターンに陥っていることが起因すると思った。別に東京でも北海道でもどこにいても悩みを作り出してワンワン言うのだろう。そう思うとさすがに大阪を楽しまなくちゃねと思い直した。安心して眠る。

6月27日(火)
8時に起きる。また姉が朝食を作ってくれた。ありがとう。
気が引けて、食器洗いと掃除をした。
その後まつげパーマをした。これは豆知識なのだが、大阪は東京の6割くらいの値段でまつ毛パーマができる。これはやらない手はない。ちなみに広島よりも大阪の方が価格が低いそうだ。
その後大阪のコリアンタウンである鶴橋に行った。新大久保とは全く毛色が異なり面白かった。すごく古くて汚い。でもめちゃくちゃ美味しい。そして安い。姉にキンパと豚足を買って帰った。どちらもあまり美味しくなかった。

鶴橋の鱈スープ。おばちゃんが優しかった。

6月28日(水)
8時起床。梅田に「aftersun」を観に行った。あまり多くを提示してくれない映画ではあったがかなり好きだった。間間に挟み込まれる現在のソフィの描写によって過去の父とのバカンスのシーンが哀愁に満ちるのがなんとも言えない。ソフィと父はもう会えないのだろうか。ソフィはどんな風に成長して今のソフィになったのだろうか。もう一度観たい。
それはそうと、梅田はすごく分かりにくい。車道が何車線もあるからか歩道橋が多い。ちょっと反対側に渡りたくてもササっと渡れず、いちいち大回りしないといけないような気がする。今後大阪に住むことがあっても絶対梅田で待ち合わせしたくないと思った。その後亀寿司に行った。以前1度だけ行ったことがあるが、その時よりかなり混雑していた。平日の昼間だというのに1時間も待った。行列のそこかしこから韓国語が聞こえたので、おそらく韓国人のインフルエンサーか何かが紹介して有名になったのだろう。『母性』を観て待っていた。テーマは重いはずなのだけど、重いテーマを商業的に軽く扱っている感じがしてこちらも軽いノリで観られる映画だった。例えば『告白』とか『悪の教典』もその類の映画である。お寿司は信じられないぐらい美味しかった。並んだ甲斐があった。

亀すしの寿司。トロが美味しすぎるお店です。

6月29日(木)
7時起床。松村北斗が自身のラジオにて一人でUSJに行ったという話をしていて、私も行かなくてはと思った。正確には、もともと行くかどうか迷っていたが、松村北斗に後押しされた形となった。平日のシングルライダーなんてさぞ早くアトラクションに乗れるだろうと思ったら予想通りだった。並ぶという休憩があまりないからか、14時頃には疲れ果てていた。一人で行ったことの弊害として1つ挙げられるとすれば、ビビってフライングダイナソーには乗れなかったことだ。数年前乗れたものに乗れなくなるとは退化を感じたが、そんなこと言っても仕方がないので大人しく諦めて帰った。一人で行くUSJはとても楽しかった。自分が乗りたいタイミングで乗りたいものに乗れるし、並んでいる際会話がなくていいのは気楽だった。自分が耐え得る「一人○○」が増えたのはとても嬉しい事だ。ただ乗る勇気が持てないものに対しては他者の協力が必要ということが分かった。

ハリポタのクラッシュ車

6月30日(金)
8時起床。姉とコメダに行った。割と最近できたコメダのようで綺麗だった。コメダは最高である。しかし東京のコメダは狭いところが多いので嫌だ。コメダは広くなくてはいけない。
この日は本当に何もしなかった。脚本課題の提出が迫っていたので取りかかろうとするも、1/4くらいしか進まなかった。何を食べたかも記憶にない。ずっとゴロゴロしていた。

7月1日(土)
京都でインターネットフレンドに初めて会った。緊張したが、良い子だし何より可愛くてさらに緊張した。良い子だった。良い子なのは元々知っていたので特段ギャップはなかったが改めて再確認した。初めて鴨川の川床でごはんを食べた。良い気分だった。
姉宅に帰ってからミルクレープを作った。クレープをフライパンで焼くのは難しかったが、コツさえ掴めば綺麗にできるようになった。少量の生地をフライパンに落としたら、素早くフライパンを回すことが重要だ。薄く作るとひっくり返しやすい。『離婚しようよ』を観ながら作った。Netflixオリジナルドラマだけあって、OPや無駄なジングルは一切排除されていて、脚本もスタートダッシュ感がすごくて工夫されているなあと思った。
その後うどんを食べに行った。香川のうどんが一番好きではあるが、大阪も負けていない。なんとなく、香川のうどんの方がコシがあって、大阪のうどんはモチモチしているというイメージがある。

初川床ごはん
ひたすらクレープを重ね続ける。楽しかった


7月2日(日)

姉旦那を関西空港まで迎えに行った。関西空港は本当に遠い。その後りんくうアウトレットに行って、パンダエクスプレスを食べた。パンダエクスプレスには私のアメリカの思い出の食べ物なので見つけたら必ず食べるのだが、その度必ず胃もたれする。そろそろ卒業時なのかもしれない。
送ってくれた姉と姉旦那にお礼を言って新幹線に乗った。爆睡してたら小田原あたりまで来ていた。寝ちゃダメだと思って目をつむったら品川だった。あぶねー。
総じて、大阪滞在は楽しかった。とやかく言われずやりたいことをのびのびできる環境は最高である。ただ姉の家事代行という役割を果たせたかというと正直△だったと思う。姉は怒ってなかったので良しとしよう。

思い出のパンダエクスプレス


おわり


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