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あれは眩しいほどの若さがあふれていた…あの頃。

そう、あれは眩しいほどの若さがあふれていた…あの頃。
私は、三浦・葉山・鎌倉などの海で、
友達と車の上にウインドサーフィンのボードを乗っけて遊びまわっていた。

当時は銀座のデザイン会社に勤務していたので、
平日は深夜まで勤務が続いていたが、
週末は休めたので、その有り余ったエネルギーを
海に叩き付けていた。

夕方暗くなるまで海にでて、
暗くなるとお腹はぺこぺこ。
先輩たちが浜で作ってくれた豚汁は
【五臓六腑】に染み渡った。

夜になると、おっきな満月の下、てくてくと狩りに出かける。
材木座にあった【TAROS】と言うスタンドバーに
ガールハントに出かけた。

俺たちと同じような事を考えている【女】がいたりして、
運がいいとありつけた。
いっぱい恋をして、いっぱい失恋した。
若さを良いことに、海とアバンチュールをあさりまくっていた。

ある日友達がウインドサーフィンの専門誌【ハイウインド】に
掲載されていたフィリピンの素敵な島【ボラカイ島】を見つけた。

今のように有名な観光地ではなく、
蜃気楼のように遠い、
南海に浮かぶ天国のような孤島であった。

波と風とたくさんの星、ホワイトサンドビーチに囲まれた
大自然にあふれる天国のような島だった。
「ここに行きたい!」
我々はすぐに休みを合わせ、荷物をまとめ旅に出た。

当時はまだアクセスが悪く、
本当に地の果てまで来たかと思った。

夕方やっと着いた桟橋もない島に、荷物を頭に乗せ、
モモまで海につかりながら
ジャバジャバと上陸した時は
【ここにはしばらく世話になる】そんな気がした

そこは真っ暗な夜、ビーチのヤシの木にたくさんの【蛍】が
群生している天国だった。

眩しいほどの若さと好奇心、冒険心を持った私達には、
うってつけの島だった。
それから僕らは、入れ替わり立ち替わり、
この島に通うことになる。

アジアのビーチを中心に、ウインドサーフィントリップで世界をめぐる。