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どこまでいってもお金は足りない

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今回の「ワイングラスのむこう側」は、お金のお話です。若い頃はいつもお金がありませんが、年を経て、ある程度稼げるようになったら「お金はじゅうぶんある」と思えるのでしょうか?

若い頃はいつもお金がない

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

若いころ、2か月ほどブラジルに滞在したことがあるのですが、僕、胃腸が弱くて、やっぱりブラジルでも胃が調子悪くなったんですね。ポルトガル語で「オナカイタイ。クスリクダサイ」くらいは言えるので、自分で薬屋さんに行くことはできるのですが、それだとちゃんと症状にあった薬がもらえるか不安があったので、現地の友人に、「薬屋さんで胃薬を買ってほしい」って伝えて、一緒に行ったんです。

その友人が薬屋さんで、「胃薬くれる?」と言うと、お店の人が「どういう症状?」と聞いてきたんですね。僕としては、「そう、それが言えないんだよね。キリキリとか吐きそうとか、そういう言葉知らないから」とか思ってたら、友人がすごく堂々と「一番安いの」って言ったんです。お店の人も「OK」って感じで、薬をさっと出してきまして、いくらか忘れたけど、すごく安かったのを覚えています。

そのとき、「そういえば、いつもいつも、一番安いのを買ってきた人生だったなあ」って思ったんです。

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