フェズ そしてメルズーガへ
フェズで2泊し 今は夜行バスでメルズーガに向かっている
メルズーガはモロッコとアルジェリアの国境付近に位置し サハラ砂漠に面する小さな村だ
フェズからバスで約10時間
朝にはどんな景色が待ってるんだろう
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フェズではそこまで町を歩かなかった。
フェズは「世界一の迷宮都市」と呼ばれている
その響きにはワクワクするけれど モロッコは迷路になっているような場所や路地裏が多いので、どの町も面白い
フェズは声をかけてくる商売人の方が多い印象だった。
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この夏ラダックで出会ったしょうたさんという方が フェズに暮らしてた事があるというので、お勧めを聞いていた
人混みの中 しょうたさんが教えてくれた豆のスープ屋さんを探した
多分、ここだ
お店は賑やかな通りに面していたけれど、小さな空間は穏やかな時間が流れ
寡黙な店主の方のどっしりとした温かな空気が伝わってくる
私がベニーン(美味しい)と言ったら、黙っておかわりを注いでくれた
山のようにお店はあるけれど、こんなひと時がこの町の想い出になる
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タンネリと呼ばれる有名な皮なめし工場に行った。
ここでは牛や羊 ラクダの皮をなめして染めている
ツンとした強い臭いがするので、見学にはミントが渡された
モロッコの町中で革細工をよく見るけれど どうやって作られてるのか 一部でも見させていただけることはとても面白い体験だった。
町を歩いていたら、カンカンと何かを叩く音がしたので その音の元へ行ってみた
真鍮のランプシェードを作っていた
誰がどんな風に作っているのか
それを知れることは豊かなことだ
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最近モロッコもなかなか寒く、帰国してからも使えるかも と、民族衣装のジュラバを買った。
とんがり帽で 魔法使いのようなジュラバ
ジュラバを着ている人はなぜだかおじさんがほとんどで、女性が着ているところはまだ見た事がない。
ジュラバを着て歩いていると、町の人に「ナイスジュラバ!」と何度も声をかけられる
そのくらいジュラバはモロッコの人にとって慣れ親しんだ服なんだろうな
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今日は久しぶりにずっと雨。
宿で帰りのチケットを取った
チケットを安く取ろうと思うとなかなか難しい
安いものは3回乗り継ぎがあったり、ビザがいる国だったり 時間が難しかったり。
あれやこれや考えた末 イタリア、ローマで一度降りて そこから乗り継ぐことにした。
チケットが取れて少しほっとした。
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バスに乗る前、しょうたさんが働いていたという 日本人の方が経営しているお寿司屋さんに向かった
今日は朝から宿に付いてた朝ご飯を食べて
食べ切れなかった分を夕方に食べて それだけだからお腹がペコペコだ
もう夏頃からずっと食べたかったお寿司にお味噌汁。
ああ 幸せな時間
小雨の中バス停に向かいながら、お寿司の余韻を感じる
何か 足りてなかったものが満たされたような
肩の力が抜けたような
知らないことを知る喜びと 慣れ親しんだものへの安堵感
道を歩くとやっぱりジュバラ!と声をかけられ みんなそれぞれ 母国のものとか母国の味に愛があるんだろうなぁ なんて思った。
あと1週間ほどでモロッコの旅はおしまいだ
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