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経営とは?を考えてみた。

会社経営。

経営者。

これらは普段ごく普通に使われる言葉であるため、特に違和感もなく受け入れられる。”経営”はイメージが共有しやすい言葉であると思う。だが、「経営って具体的には何をすることなんですか?」と突然、誰かに聞かれたら、どう答えるだろうか?

私の直観では、もし5人の経営者がいたら、それぞれの回答は異なるだろう。私も当初はとっさに回答ができず、悩んでいた記憶がある。

未だに自分でもしっくりくる定義ができていないので、ここで改めて経営について考えてみたい。

語源

国語辞典で”経営”を調べてみると、
「事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。また、そのための組織体」

なるほど。

この定義により目的と手段が明確になったような気がする。経営とは、事業目的を達成するために行われるもの。その手段として計画を立て、実行し、管理していくこと。そしてこれらを遂行していくために組織化していくこと。

これらの要素を含んだ”経営”の語源はなんだんだろう?

以下はネットでの情報収集によるものなので、具体的な出典は省略するが、以下の内容が目についた。

どうやら”経営”という言葉は仏教用語みたいだ。

”経”とは「筋道(道理)を通すこと」であり、”営”は、それを「行動に現す」こと。寺の修行ではこれらのことを「布」に例えて、”経”は織物でいえば縦糸のことで、縦に筋がしっかり通っている様子(正しい筋道、正しい道理)を示し、”営”は横糸で、自由奔放に動く様子を示している。

非常に味わい深い。

私なりの定義

企業経営でいうところの筋道は理念なのかもしれない。理念については前回綴ったのでここでは割愛する。

先ほどの語源と重ね合わせると、縦の糸が理念であり、横の糸が実行を意味する。自由奔放にという言葉が意味深く感じる。

言うまでもなく現在は時代の変化の流れが早い。”同じ”状態でいることは後退を意味する。なので常に変化し続けなければならない。

ただ、縦の糸である理念はどれだけ時代が変化しようが揺るがないものである。この理念のもと、実行過程を変化し続けることが経営の要素なのかもしれない。

実行過程にはどのようなものがあるだろう?

これらを考え、経営の意味や語源を考慮した現在の私の経営の定義は、

企業理念実現のために組織の資源(人・物・環境・資金)を効果的かつ効率的に活用・管理し、顧客に価値を提供することで、計画された利益を産み出し続ける活動全般のこと。

というものを、スタッフに伝えるようにしている。

やはり目的は理念の実現である。そのためにスタッフの役割をどうするのか、どのように教育・育成していくのか。利益をいつ・どの分野に投資をしていくのか。などを意思決定していかなければならない。

そして顧客に価値を提供することで計画された利益を産み出し続けることが重要だと考える。

これは理想論に近い話になるが、儲かればいいという話ではないと考えている。

必要としている方に、必要なサービス・商品を提供することで売上げを計上する。それは計画されなければならない。目標よりも遥かに売上げ・利益が出れば、それは嬉しいだろう。ただ、経営は一時的なものではなく、長期的に考えていく必要がある。ここを考えれば、計画から大きく外れる実行と結果は、再現性が乏しくなる。

簡単に言えば好調な時はあるかもしれないが、業績が傾いた時に修正が利かなくなる恐れがある。そのために計画を綿密に立案し、日々計画とのずれを考察し、行動に微調整をかけていかなければならない。ここが管理の意味合いであり、マネジャーの役割であろう。

次回は価値について考えてみたい。

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