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インド4日目 〜ぼったくりガネーシャおじさん〜

ん…?何か違和感で目が覚める。
うおおおお!!!お腹痛い&下痢や!!!!!!!

ここ最近油っぽいものを食べすぎたツケがここに回ってきたああアアアア!!!(絶望)
まあ食べすぎただけでしょ。今日は控えめにすれば治るはず。なぜなら私の胃腸は強いから!!大学生の時に東南アジアを周遊した時、本当にきったない屋台で食べても全然お腹壊さなかった私。その自信が私を強くしているのだーた。

これからの予定を説明しよう。
チェンナイから南下して1時間半。Mahabalipramという古代遺跡の町をみた後に、さらに1時間半ほど南下してPondicherryという町へ。そこのホテルに泊まり、明日はPondhicherryを観光して、チェンナイに戻ってくるという予定です✌️

そのために、タクシーを2日間貸し切ることになりました。2日間私の専属で行きたいところに連れってくれるという素晴らしいシステムです。
約束はホテルに6時半。早めに出て渋滞を回避しようという作戦。

ギュルギュルのお腹を抱えながら、タクシーへ。早速出発!
アニルダ父が予約してくれて、英語も話せる運転手さんということだったが、あんまり英語は得意じゃなさそう…^^; 50代くらいの寡黙なインド人のおじさんドライバー。
最初はドギマギしたものの、私は顧客なんだから!と開き直り後ろで爆睡。

寡黙なタクシードライバーのおいちゃん。

例に漏れずこのおいちゃんも飛ばす飛ばす!道もでこぼこ、クラクションうるさいし、なんか酔ってきたわ…腹痛と車酔いのダブルコンボで死にそうになりながら、最初の目的地に到着。

入場券がいるってことで、購入するがインド人と外国人の価格の開きがえぐいねん😂

インド人は40ルピーだが、外国人は600ルピー。
1ルピー=1.7円


まだ8時代なので人も少なく、「クリシュナのバターボール」と呼ばれる有名な巨石を独り占めできるというのに…私のテンションは腹痛により下の下の下である。

ちょっと地面に横たわり、様子を見てみる。歩けないほどではない。がちょっとしんどい。この巨石を持ち上げてるお決まりのポーズで誰かに写真を撮ってもらいたいのだが、それを頼むのもめんどくさい。きゃっきゃと写真をとる観光客を尻目に、「なんだよ、ただのでかい石じゃねえか。」と心の中で毒づく。人間は調子が悪いと心もすさんでくるようだ。

なぜ腹痛が起こったのか。水も生水は絶対摂取しないでペットボトルのものを飲むように気をつけているし、加熱したものを食べてるし、ストリートフードよりもレストランで食べるようにしてたのに。うーむ、これは何かにあたったというよりも、単に油っこいものの食べ過ぎで、私の胃がびっくりしただけだと思う。胃もたれ&下痢。だから今日の夜には症状は落ち着いているだろう。頑張れ私!

自分を鼓舞して立ち上がる。せっかくタクシー代払って、入場料も払って入ったのだから見ないと損である。
ここは古代遺跡が密集している場所なので、歩いて見て回れる。

ふらふらと歩いていると、おじいちゃんが向こうから歩いてくるのが見えた。
「どこから来た」と話しかけられる。めんどくせ〜な〜と思いながら日本だと答えると、おお!ジャパーン!と嬉しそうだ。日本人だとわかるとみんなテンションがあがる気がするが、何が原因だろうか。不思議だ。まあ、それをどこかで誇らしげに思っている自分もいるのだがね。もし、私が中国と答えてもおなじ反応をするのだろうか。ちょっといつか試してみたい気もする。

「自分はここの出身だから、ガイドしてやる。ついてきなさい」とおじいちゃん。私の返事を待たずにスタスタと歩き始める。
この時点で無視すれば良かったんだろうが、腹痛で思考回路が鈍っていた私は、流れるままについていった。絶対このあとガイド料を請求されるだろうけど、こういう遺跡では背景なども分かった方がいいよね。ガイドがいてくれたほうがいいかも。

そんなこんなでおじいちゃんについて回ってガイドを受ける私。…とはいえ、カタコト英語のためストーリーテリングというよりは、「この神様の名前はシヴァだ!これは象だ!」みたいな感じでガイドなんだかわからん。でも一人で痛む腹を抱えながらもくもくと歩くよりも、身の上話を聞きながら現地の人とすごすほうがよっぽど気分的にいい気がする。

さっき写真を断念したクリシュナのバターボールでも快く写真をとってくれるおじいちゃん。実はこのポーズやりたかったんだよね😂

歩きながら、いろいろ身の上話をされる。おじいちゃんはここに生まれたときから住んでるらしくて、石の彫刻師らしい。ときどきこうやって外国人を見つけたらこうやって、ガイドしているようだ。
私の左手のヘナタトゥーを見て、結婚してるのか?と聞かれる。してないと答えると、何歳だと聞かれる。25歳だと答えると、22歳にしか見えない!と驚かれる。…いやたった3歳の差じゃねえかよ…笑

インドでは女性は田舎であればあるほど結婚年齢が低いらしい。インドと日本の違いの中で特徴的なものの一つといえば、結婚だろう。日本の結婚観はインドに比べたらかなり自由だ。インドは結婚は人生1ぐらいの大イベントであるから、親は子供が適齢期になると血眼になって相手を探し回るし、子供はそのプレッシャーがすごい。インドのお母さんは「ところで春来…結婚はいつなの?」みたいな野次馬精神を覗かせる。結婚観のちがいに戸惑うことも多い。

そんなこんなで時間はすぎ、おじいちゃんが石の彫刻のコレクションを見せたいからついてこいと言う。まあこの時点でいかなきゃ良かったんだが、すっかり彼に心を許していた私はついていったのだ。

小さな小屋のような場所に通される。壁は明るい黄色に塗られていて、棚にせましと手のひらサイズの像が並べられている。床にはゴザが敷かれていて、まあ座りなさいと言われる。

次々と石の彫刻を手渡される。彫刻の学校に行って彫り方を習ったという。特にこのパソコンのガネーシャの像が可愛かった。およそ10日かけて掘ったらしい。え〜ほしいなあ。

…そこから雲行きが怪しくなってきた。けっこう体格が大きい男の人が入ってきて、おじいさんに白い紙とペンを手渡すと、おじいさんが何やら数字を書き始めた。そこでようやく、「あ、私ぼったくりにあってるんだ〜〜」と思考が追いついたのだ。

「この石像は5000ルピー、これは3000ルピー」と数字を書き連ねるおじいさん。いやいや高すぎるわッ!!!!ぼったくり感満載であります。

「買わない!もうでてく!」と言うと、「待て待て、これはどうだ?」と新たに値段を書いてくるじいさん。いやいらんて。いや待てよ、さっきのITガネーシャはどうだ?「2500ルピーだ」「帰る!」2500ルピーといえば4500円くらいか。インドの物価からすれば高すぎである。そこまでして手に入れたいとも思わない。

おじさんごねるごねる。「アメリカ人には5000ルピーで売るんだ、それをお前には安くしてやろうとしているのに…」とかなんとか。めんどくせえ。「財布にお金がない!」と嘘を言っても信じてくれない。もともとおじさんにはガイド代を渡そうと思っていたので、ガイド代払うから!と500ルピーを渡す。それでも返してくれないおじいさん。なんか切なそうな顔、可哀想になってきた…。

「オッケーわかった。ITガネーシャを買おう。1000ルピーでどうだ」というと、「1200ルピー!」いやめっちゃ下がったやん。そこで私は財布を開く…まじでお金が入ってなかった😂でかした、私!ここで下手に現金を持っていたら巻き上げられていただろうから。

私は財布の中身を見せて、まじで金ないアピールをして、結局財布の中身を全ておじいさんにわたしたら、ガネーシャと共に解放してくれた。ITガネーシャ、1000ルピーなり(ガイド料込み)。
最初の親切な態度とは打って変わって、ドライな態度である。もう、なんなんだよッ!!!!

ガイドとこのかわいい石像で1000ルピー(1700円くらい)だったら、安いものではないか?少なくとも適正な価格のように思える。

がッ!ほんとうにムカつく気持ちが抑えられない。
そんな茶番をしなくても、私はもともとおじいちゃんにガイド料を払おうと思っていたし、ガネーシャ像も納得できる値段であれば自分のお土産に買おうと思っていたのだ。

こいつは最初から、金を持ってそうな外国人に目をつけて上機嫌にさせて、ぼったくろうと企んでいたのだ。そうやってお金を稼いでいるのだろう。こうなると彼が言ったすべてのことが嘘だったような気がする。ほんとうに石像を彼自身が作っているのかも疑わしい!!!

また、こういうやり口でしか商売ができないおじいちゃんを哀れに思う私もいる。日本ではけっして感じえないさまざまな感情が湧き出るわたしなのだった。

ちょっと今回は長いんですけど、もう少し話は続きます。もうこの日は、インド人の洗礼を受けまくった1日だったのよ〜😭

プンスカしながらタクシーに戻り、観光の続きをする私。海の近くにある石造りの古いお寺を見た後に、ぶらぶらと露店を見て回る。

すると、素敵なインドレザーのサンダルショップが。こういうタイプのサンダルを買いたいと思っていたのだ。人が群がっているので人気なのかな。さきほどの事件で心がちょっとやられているので、遠目で見ていると店のおじちゃんが「もっと近くにこい!試してみなさい」という。サリーのおばさんたちをかき分けて試着。気のいいおじちゃんは、色々と試させてくれる。

ただ、親指のストラップがちょっとぶかぶかのようだ。そう伝えて戻そうとすると調整するから大丈夫👍と言われて、「これお買い上げね!」と中の工房に連れていかれそうになる。待て待て早いんだよペースが。値段も聞いてないじゃねえか。900ルピーらしい。うーんとつまり、日本円で1500円か。つくりもしっかりしているし、悪くない…のでは?

はあ。インドの露店では基本値札がついていないので、お店の人の言い値で値段は決まる。そこに頑張って値切ればいいのだけど、日本にはそんな文化ないでしょ。しかも腹痛で、値段交渉をする元気はない私は、900ルピーでこのサンダルを買うことに決定。

お金をはらって、サンダル屋さんの小屋の中に入る。おじさんが私の指のサイズに合わせて調整してくれる。なんとこれらのシューズすべてをここで革から手作りしているらしい。おじいさんの時代から続く家族のビジネスのようだ。

どこから来た?ジャパーン!のお決まりのやりとりをすると、笑顔がいいね👍と言われてちょっと気分を良くする。と、次の瞬間、

『このサンダルは強度があまりないから、釘でもっと補強ができる。120ルピーだが、お前の笑顔に免じて110ルピーにしてやろう。どうだ?』

ふぁあ!?????

「いやいやいやいいです、みた感じ十分にしっかりしてるし!!!」という私の言い分は無視して、すでに釘をガスガス10本くらい打ち込んで、補強作業に入ってるおじちゃん。
おおおおおおおおおおいいいいい!!!!!!!!

なんなんだインド人。持ち上げたと思ったら、突き落とす。なんなんだよ。もうやだよ😭日本人はこんなん慣れてないんだよ😭

補強作業が終わった様子。渋々財布を出すと、ひらひらと手を振って「金はいらん」と言う。What?
「おまえの笑顔に免じて、な⭐️」ばちーんとウィンクをきめるおじちゃん。

…もう何がなんだかわかりません。疲労困憊の私です。肉体的にも精神的にも疲れました。
まだお昼ですがホテルに向かうぜ!寝たい!!!

実はまだたくさん事件は起きたのですが、もう書ききれないのでくれくらいにします…笑

今日学んだこと
観光地のインド人は信用するな。以上。

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