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迷惑なのは困るわ!

タレントのYOUさんと藤井隆さんの対談を動画で観た。藤井隆さんが20代の頃、はじめてYOUさんと番組をいっしょにするということで藤井さんが番組が始める前に挨拶に伺った。そこで藤井さんが「今日は失礼なことを言うかもしれませんが、よろしくお願いします。」それに対してYOUさんが「失礼なことは困るわ!」とピシャリと言い放ったというエピソードを笑いながら話していた。藤井さんはそこで自分の予防線をはるような汚いやり方を深く反省したそう。

似たような話で「迷惑をかけるかもしれないから」と話を切り出す人がいる。本人としてはこちらに対して迷惑をかけたら悪いという気持ちで発言しているつもりだが、「迷惑をかけるかもしれないが、私は迷惑をかけないように配慮してますよ」という自分アピールに聞こえてしまう。まるでこちらが悪いような感じにもなる。例えば、仕事などで迷惑をかけないように一所懸命に考えて行動した結果、迷惑をかけてしまっての「迷惑をかけてごめんなさい」というのはまだわかる。何もしてないうちから「迷惑をかけるかもしれないから」と予防線をはられると、これからいっしょにする仕事のおもしろさも半減するし、変に気を使わないといけなくなる。相手に対して遠慮した結果、あまり良い成果にもつながらない。

「ADHD(注意欠如・多動症)なので」と前置きをする人も多い。ADHDだから失礼な言動が許されるのだろうか。それを受け止めきれないこちらの度量が足りないのか。ADHDを盾に自由に発言する一方、気を使うのはこちらである。何かおかしい。(本当に苦しんでいる人は別にして診断も受けていないのに気軽にADHDを口にする人がいる。私を含め誰にだって近い症状があるだろう。)

予防線をはる代わりにできることはないのだろうか。不安な気持ちもわからないでもないが余計な前置きはいらない。自分のエクスキューズ癖を自覚して治すしかない。藤井さんも「汚いやり方」と言っていた。

予防線をはられる側としては、YOUさんのように「迷惑なのは困るわ!」とピシャリと言うようにしたい。予防線のはりあいから解放されて、物事が楽しい空気を纏いながら進んでいく。そんな状態を目指したい。


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