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司法修習生の受け入れを行いました~実習を終えてのレポート~

MonotaROの法務グループでは、司法修習生の自己開拓プログラムとして、2023年10月16日から27日までの2週間、山岡さんをインターンシップとして受け入れました。
本記事では、山岡さんがインターンシップとして参画した理由や経緯、体験して感じたことや学んだことを書いていただきました。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                          

1 はじめに

2023年10月16日から同月27日までの2週間、自己開拓プログラムとして株式会社MonotaROで研修をさせていただきました、76期司法修習生の山岡と申します。
司法修習生とは、司法試験合格後、法曹として実務に出る前の研修(=司法修習)をしている者であり、自己開拓プログラムとは、司法修習のプログラムのうち、自分の関心に合わせて研修先を見つける、というプログラムです。
この度、MonotaRO様には、突然のお願いであったにもかかわらず、快く研修を受け入れていただき、おかげさまで、大変充実した研修をすることができました。心よりお礼申し上げます。

2 MonotaRO法務グループに研修を依頼した理由

私は、将来、人・企業の成長をサポートできる仕事がしたいと思っており、企業への理解を深めたく、法務グループでの研修を希望していました。
また、MonotaROについては、「欲しい物が(他のサイトで)見当たらないときに、MonotaROのサイトを検索するとだいたいある」という話を以前聞いたことがあり、MonotaROがどのような工夫で膨大な商品数を確保し、ECサイトを運営されているのかに興味を持っておりました。
加えて、新聞やMonotaROのホームページ等で、MonotaROが売上を13年連続伸ばしておられるということや、年々拠点を増やしておられることを知り、その裏にはどのような努力があるのかを知りたいと思っておりました。

自己開拓先を探すにあたって、MonotaROのnote(企業内弁護士の二人に聞く。モノタロウの法務の役割と、急成長企業だからこそ感じる魅力とは?|株式会社MonotaRO(モノタロウ) (note.com))を拝読し、MonotaROの法務グループが、企業の成長に合わせて幅広い業務を行っておられる、サステナビリティなど全社的な取り組みにも携わっておられるということを知り、法務と企業の成長の関りを学びたいと思っている私にとって、MonotaROはまたとない研修先であると考え、研修を依頼させていただきました。

3 体験させていただいたこと

自己開拓プログラム中に行ったことは、主にミーティングへの参加と契約書審査、法律調査です。また、丁度、自己開拓プログラム中にMonotaRO内の業務研修が行われていたので、気になっていたMonotaROの発展の沿革や物流の仕組みも学ぶことができました。
そのほかにも、法務グループの方が、折に触れて、株主総会や取締役会、海外との取引や、MonotaROでの今までの仕事、外部弁護士と内部弁護士の違いなどをお話して下さり、仕事内容についてより理解を深めることができました。

ミーティングへの参加
一口に、ミーティングへの参加といっても、法務グループ内で知識・目標を共有する契約書ミーティング・目標ミーティングから、他部門からの相談に答えたり、企業体制作りに関わる労務担当ミーティング、セキュリティミーティング、障がい者雇用ミーティング、サステナブル調達推進部会、安全衛生委員会等と内容は様々でした。

特に、他部門とのミーティングでは、各部門や企業内で問題になっている事象が共有され、それに対して法務グループからは法的問題の指摘等があり、各部門の方からは実態や解決策の提示が行われて議論が進んでいくといった様子をみることができました。法務グループが単なる法的リスクを摘示するのではなく、全体で問題の解消・企業の成長に向かっていくという中での法務グループの役割とその仕組みの良さを感じました。
また、サステナブル調達推進部会や障がい者雇用ミーティングでは、単なるMonotaROの売上発展ではなく、一企業としての社会的役割とMonotaROの理念に沿った成長を考えておられるということを実感しました。

契約書審査・法律調査等
取引基本契約や覚書の審査、ECサイトの表記に関する法的問題に関する調査等を行いました。契約書チェックのやり取りを通して、取引先様等と交渉する過程がとても興味深かったです。
また、上記ミーティングや丁寧なフィードバックを通して、MonotaROの方針や物流の仕組みを知ると、徐々に契約書の各条項の意図が具体的に想像できるようになり、どのように・なぜ条項の修正をするのかを理解しながら進めることができました。
今まであまり勉強してこなかった景品表示法や個人情報保護法に関する調査では、新たな知識・着眼点を知ることができましたし、社内からの相談に対して、その相談の意図や問題になる場面を明確にしたうえで、調査をする大切さを学ぶことができました。

4 MonotaROで得た学び

私は、研修当初は、法律等の決まりと表面上現れている結果だけを見比べるような、視野の狭い契約書審査や企業の見方をしていたように思います。
例えば、契約書審査であれば、法規則と照らし合わせたときにどのような問題があるか、組織関係であれば、事業主に定められた義務を果たしているのか、などです。

しかし、上記の各ミーティングでの議論や契約審査等の課題に対するフィードバックを通して、企業としてどのような方針・実態があって、これまでどのような対応・工夫をされてきたのかを知ることができました。そして、法務グループが最新の法改正や経験、企業方針を踏まえて、どのように対応していくかを提案する、という過程を学ぶことができました。

このように、法務グループの方の企業に対する理解の深さを知るとともに、想像力や追及力が自身に足りなかったことを学ぶことができた研修でした。
また、MonotaROではどのミーティングでも活発な議論がされており、皆さんの目標意識の高さとMonotaROの風通しの良さを肌で感じることができ、MonotaROは本当によい企業であると知ることができました!

5 おわりに

私は、現在、司法修習課程を全て終了し、今後、企業法務を扱う事務所にて、弁護士として働く予定です。その際は、MonotaROで学ばせていただいた、想像力・追及力、そして、外部弁護士に求められることを忘れずに、自分の立場でできることに全力で取り組みたいと思います。

MonotaROでの2週間の研修は、大変心地よく、学び多く、有意義なものでした。改めまして、突然の、しかも、本社移転前というお忙しい時期だったにもかかわらず(梅田への本社移転おめでとうございます!)、研修を受け入れていただき、温かいご指導を賜りましたこと、誠にありがとうございました。

山岡さん、ありがとうございました!