なぜ本を読むのか考えてみた
昔から、本が好きです。
「自分はなぜ本を読むのか?」ということを最近考えていたので、その中で思いついたことを備忘録としてまとめてみます。
・一番は「読みたいから読んでる」
もうこれを言ってしまうと元も子もないんですが、最大の理由は自分がとにかく文字を読んでいたい人種、いわゆる活字中毒者だからです。
これは速読術の本を読んだときに気付いたのですが、自分は本から「なにかを学ぼう!」という意識が弱いみたいです。
書かれている文字を追うこと、それ自体が快感。
自己啓発本やビジネス書も読みますが、得たいスキルがあるわけでもなく「成功してるっぽい人の話でもきいて人生のモチベ上げるか〜」という感覚が近い気がします。
少しでも自分の人生がよくなるような情報を得られれば儲けもんですね。
・幼少期、母との思い出
もともと母に活字中毒のケがあり、彼女の部屋にある大きめの本棚には雑多なジャンルの本が置いてありました。
母は休日などは大抵ゴロゴロとベッドの上で本を読んでいたので、そういうものかと思い自分も真似して家にある本を手当たりしだいに読んでいました。
母はいくつかの職を掛け持ちしていましたが、その中のひとつが古書店員でした。
田舎であり個人経営だったからか職場環境はかなりゆるく、母のシフトがある日には小学校帰りによく遊びに行っていました。
店長は母と自分にとてもよくしてくれていたと思います。行けばいつも歓迎してくれ、レジ裏の事務所で好きな本を好きなだけ読ませてくれ、私専用のスケッチブックやたくさんの色鉛筆を置いておいてくれました。
そこで母の仕事が終わるまで、もくもくと読書やお絵かきをして過ごしていたのです。
あれ、今思い返すとめちゃめちゃ恵まれていた……!?
最高環境すぎるだろ。うらやましい。
・本を読まない大人に、スマホの登場
そんな幼少期を経たにもかかわらず、めっきり本を読まない大人になりました。
理由は簡単、スマホを持ったからです。
数秒で無限ともいえる文字のなかに飛び込める悪魔の機器。これに抵抗できる人類、それも活字中毒に罹患しているものはいないでしょう。
よほど強い意志を持って接しないとすぐ飲み込まれてしまう。
例に漏れず自分も暇さえあればSNSの往復と、他人のブログを舐め回すように読み漁る日々でした。
しかし数年前から、読書が再熱しました。
これも理由は簡単、スマホが壊れたからです。
何を隠そう自分はとんでもないものぐさなので、多少調子が悪くなったとてまだ通話機能が使えるなら携帯ショップなぞ行きたくないのです。
しかし充電がすぐ切れるので一日に何度も充電するのが面倒くさい、出先でもあまり長時間使えない。
そんなわけで自然とSNSを断つことができたわけですね。
そうすると一日の中で、これまでスマホをいじっていた時間に空白が発生するわけです。
これがけっこう集めてみるとバカにならないほどありまして。
そうした空白時間で数ページずつでも本を読むようにしたら、もう楽しい楽しい。やっぱり紙の本って最高だな~~~と原点回帰しているのが今です。
・本で読んだものは"自分で得た情報"?
とまぁ「好きだから読んでます」という話だけでは本当にただの自分語りで終わってしまうので、もっと別視点の意見も書いておきます。
自分は、本で読んだものは"自分で得た情報"になると思っていて。
どういうことかというと、そもそも人というのは「自分で発見したことでしか納得できない」らしいんですね。
これは自分にも少し覚えがあって、いくら人から「こうしたらいいよ!」とアドバイスを受けたとしてもその時点では腹落ちできていなくて、実際に自分が体験してみてやっと「本当だ! こうしたらいいんだ!!」と理解できるんですよね。人間って愚か。
ちょっと今うまい具体例がすぐにでてこなくてフワッとした文章になってしまってますが。
人に言われるって受動的なことだから、自分で発見したという意識にはならないんじゃないかなと思うんです。
で、本はというと何を読むか自分で選んで、好きなところを抜粋できて、自分のペースでかみ砕きながら吸収できる。
これってすごく能動的ですよね。
同じ情報だったとしても"どう知るか"が違うと納得感も違ってくるのではないかなと思います。
ネットでも取捨選択はできる……というかネットこそそうした方がいいと思いますが、誰にでも書けてしまうという点において信ぴょう性が薄くなってしまうし、どうしても意見が偏りがちになる気がします。
本は専門家の監修が入っていたりそもそもその道の専門家が書いているものがほとんどだと思うので、安心感が大きいです。
・眠れない夜に読むと寝落ちできる
もうひとついいこと。
神経が高ぶって入眠が難しい日、ありますよね。
自分は妊娠中とくに眠りが浅かったのですが、そんなときは本を読んでいました。
ちょっと頭に入ってきにくい本だとか、哲学・心理学など精神的な話というか、内面を深堀りしていくタイプのものを読んでると現実と夢の境目が曖昧になる感覚で眠くなりやすいです。
理解しにくい文章を一行一行、ゆ~~~っくり時間をかけて読むのがポイントです。
ちなみに自分が今入眠時のおともに読んでいるのは夢野久作の『ドグラ・マグラ』。1ヶ月くらいかけて少しづつ読んでいます。
古典なので文体に癖があるし、ストーリーも精神病をテーマにしたものなのでいい具合に眠くなれます。記憶が曖昧なまま読んでいるので同じページを何度も読んだり。
推理ものは先が気になって徹夜しかけるのでダメです(何度もやった)。
というわけで「自分はなぜ本を読むのか?」というテーマについて考えたことをまとめてみたnoteでした。
ネットも無限だけど、本だって自分が生きてる間にすべて読み切るのは不可能だから実質無限なんだよな。幸せ~~~。
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